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【読書メモ】正しいものを正しくつくる

読書の目的と答え

Q. アジャイル開発のメリデメって?

A. アジャイル開発のメリットは、ユーザーと中の人の気付きを反映しやすいこと。デメリットは開発途中の学びが多いので学びをどこまで取り入れるかの判断が難しいこと。


学んだこと

選択肢を狭めMVPの特定を目指す

正しいものをつくるには、「プロダクトとして何が正しいか」という基準を作り、この基準をアップデートしていく必要がある。

基準を作っていく過程では、プロダクトに対して「何のために必要か→実現のために何が必要なのか→どうやって実現するか」を段階的に選択肢を絞っていく。このように、仮説検証とともに選択肢を絞り込む考え方をセットベースと呼ぶ。

セットベースに基づいた検証プロセスのゴールは、MVP(Minimum Viable Product)の特定である。MVPとは、ユーザーに価値を提供できる必要最低限のプロダクトのこと。

MVPの特定を目指して選択肢を狭めるために以下のプロセスを繰り返す。

・仮説を立てる
・仮説を検証する
・検証結果を評価する
・検証の計画を立てる

具体的には、仮説キャンパスやユーザーストーリーマッピングなどが仮説を立てる手段で、ユーザーインタビューやプロトタイピングなどが仮説を検証する手段である。


アジャイルにつくるメリット

MVPの特定後、MVPの開発が始まる。開発プロセスとしては、アジャイル開発が紹介されている。アジャイルにつくる意義としては例えば以下がある。

・早い段階でユーザーのフィードバックをもらいプロダクトに反映できる
・早く形にできるので関係者の認識を揃えやすく、問題に気づきやすい
・フル機能でリリースする前にMVPをリリースすることで収益を早く生み出せる

MVPの開発が完了したらMVPを検証する。その検証結果によって再度、MVPの特定を目指す検証プロセスへと戻る。このように、「検証プロセス→MVPの特定→開発プロセス→MVPの検証」を繰り返して正しいものを目指す。


アジャイル開発のリスクヘッジ

アジャイル開発は、作っていく途中で見つけた改善点を取り入れていく。改善点を取り入れるためには機能や期間を調整しなければいけない。そのため、あらかじめ改善点を取り入れることができる余白を用意しておく必要がある。余白には3つの種類があり、調整の余白、期間の余白、受け入れの余白がある。ここでは調整の余白について書く。

調整の余白とは、「広さでコミットし、深さで調整する」設計のこと。

広さ・・・ユーザーがプロダクトに求める範囲のこと
深さ・・・例えば決算機能におけるクレカ対応、銀行振込対応、コンビニ支払い対応といったような幅のこと
広さでコミットする・・・一連のユーザー体験に必要不可欠となる範囲を実現すること
深さで調整する・・・例えば松竹梅で機能パターンを用意しておき、他機能との優先度によってパターンの中で調整すること

広さでコミットし、深さで調整すれば、絶対になければいけない機能は優先度高く、あればいいけど調整する余地がある機能は優先度を低く開発に取り組める。


ネクストアクション

アジャイル開発の前提は抑えながらも状況に応じて柔軟に動く。ただ、どんな場合でも「プロダクトがどうあるべきかは誰にも分からないので仮説を立て、その仮説を検証していくこと」は意識して取り組む。

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