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トンカツ屋さんのキャベツの千切りはなぜシャキシャキしているのか

トンカツにキャベツの千切りはつきものです。
美味しくトンカツを食べることができます。

キャベツの千切りがトンカツに添えられるようになったのは
明治時代の後期のことです。

それまでのつけ合わせは、一般の西洋料理と同じように
温野菜が添えられていました。

日露戦争が始まると、若い料理人が兵役に取られて、
厨房では人手が足りなくなってしまいました。

そこで手間のかかる温野菜をつけ合わせにするのを止め、
簡単に刻んで作れるキャベツの千切りに替えました。

しかし、これが大当たりします。

脂っこいトンカツをさっぱりと食べることができます。
しかも、ソースのしみたキャベツが絶妙の美味しさです。

今ではキャベツの千切りはトンカツの相棒です。
おかげでトンカツは国民的に愛されています。

トンカツ屋さんの中には、キャベツの千切りを
おかわり自由にしているところもあります。

ところで、トンカツ屋さんのキャベツの千切りは
なぜシャキシャキしているのでしょうか。

それは、千切りにしたキャベツをいったん冷水にさらして
ザルに取って水を切っているからです。

そうすることで、キャベツの切り口から水が滲み込んで
シャキシャキした状態が生み出されます。

しかし、あまり長くキャベツを冷水に浸けすぎると
せっかくのキャベツの旨みが逃げてしまいます。

冷水にさらすタイミングがじつは難しいのですが、
老舗のトンカツ屋さんは、絶対にそれを外しません。

シャキシャキするだけでなく、旨みも逃さないのです。

トンカツの味にどうしても心が奪われてしまいがちですが、
老舗のトンカツ屋さんは、キャベツの千切りも絶品です。

ぜひキャベツの千切りも堪能してください。



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