息

ずっと息苦しさを感じている。

酸素不足の頭痛でクラクラとしながら、息の仕方を必死に思い出そうとする。

すると、あなたが息の仕方を教えてくれて、同じように吸って吐いてを繰り返す。

私は私の息の仕方を忘れて、私の呼吸はあなたになって。

無理やり押し込んで隙間を塞いで、安心した気になって、少し残る息苦しさに目を瞑った。

いつしか息の仕方を教えてくれたあなたは、どこかへ消えてしまって、私は苦しくて、クラクラの頭であなたに教わった息の仕方を思いだす。

吸って吐いて吸って吐いて。
何度も何度も繰り返す。

私は私の息の仕方を忘れてしまった。
私の呼吸は私になれない。

ずっと息苦しさを感じている。