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【フランス生活】行政手続きとの闘い

どこの国でも行政手続きはやいのやいの言われるものですが、フランスはフランス人自身が自信を持って(?)うちの国はやばいと言ってきます。
最近、引っ越したのに伴い、また面白い問題が幾つか発生したので、それも含めて書き留めておこうと思います。


いつまで経っても手に入らない滞在許可証

フランスでは長期滞在になるとtitre de séjourと呼ばれる滞在許可証が必要となります。日本で言う在留カードみたいなものですかね。

私の場合、まず1年有効期限の家族ビザで入国して、その有効期限が切れる2ヶ月前からこの滞在許可証の申請が始まりました。
が、そもそも、更新手続き開始時点では、更新前に必要な健康診断やら語学チェック、市民トレーニング(*1)の連絡さえ来ておらず(*2)ひとまずまた次の許可証は1年分だけになりそうです。 ここらへんクリアしたら数年単位で出してくれるはず...?

*1 丸4日間拘束されて、フランス社会で大切にされる価値観や、フランスの歴史・社会システムを学びます。公民の授業みたいで面白いのですが、毎回同じことを繰り返しているので4日間やる必要性は謎。おかげでLiberté, Égalité, Fraternité(フランスのスローガンみたいなもの)は染み込みます。あと、同じような境遇の移民友達ができるのは良いです。

*2 ただこれに関しては私がアメリカ大学院の最終学期のためにアメリカへ戻っていた時期があり、その時期以外でお願いしますと連絡をしていたせいかもしれません。が、市民トレーニングで会った人の中には2年経ってようやく案内が来たという人も、3ヶ月ですぐ来たという人もいたのでよく分りません。

そして、最初のVISAが切れそうなのに滞在許可証の連絡が来ない!とそわそわしていたところ、審査終わるまでひとまず数ヶ月分はこの一時的な許可証(PDF)を出しとくね、という連絡が来ました。そしてその一時的なものが切れる前にまた期間を延長するPDFが来ました。

その後、OKは無事出たのですが、カード自体の発行は待ってねということで、またもやカードが届くまで代わりとなるPDFが来て、その後4ヶ月ほど音沙汰なし。もはやカードをもらわないといけないことを忘れかけていたところで、引っ越したので移民局に登録している住所を変更しないといけないことに気づきました。が、website上だと、前回の滞在許可証更新が確認できないので変更できませんという謎メッセージ...パートナーが電話したところ、なんと滞在許可証は既に届いているとのこと。カードを受け取った上で、住所変更をしてくださいとのことでした。
いや、いつから私のカード届いとってんっていう。はよゆうてや。

申請してねと言ってくるのに申請できない出産一時金

フランスでは日本ほどの金額ではないですが、出産一時金が出ます。日本ほどではないと書きましたが、そもそも医療費関係はほぼカバーされてるので、妊娠出産にかかる実際のお金を比べたら、日仏どっちが良いかは謎ですね…。

ただ、収入制限がそこそこ厳しめなので、フルタイム共働きだとすぐにこの制限を超えてしまうのですが、どうやら2年前の収入をもとに判断されるとのこと。私たちの場合、2年前の年の途中でフランスに引っ越し(ie フランスでの収入が1年フルであったわけではない)、私はまだ学生でフルタイムで働いていなかったので、もしかして制限に引っかからないのでは…?と思い、申請しようかなと思っていました。

お医者さん経由で公機関宛に妊娠申告が提出されて(市役所に提出されたのか社会保障事務局に提出されたのかよく分かってないですが)から数週間後、住宅・家族補助関係の社会保障機関であるCAFというところから封筒が届きました。中を見たら、出産一時金の申請を忘れないでね!というもの。早速、CAFのサイトに行って、申請しようとしたら、まだファイリングが終わってないから申請できないよという文字が…。仕方がない、数日待ってからもう一度アクセスしてみても同じ結果に。数日おきに数週間チェックしていましたが、全く進展がありませんでした。

と、思いきやまた全く同じ内容の手紙がCAFから届きました(しかも2通。送付日を見るに、全く同じ内容を2日連続で送ったっぽい)。いや、申請したくてもできないんだけどなと思いつつ、また数日待って、いい加減問い合わせるかと重い腰をあげたところ、ようやく申請ができました!しかし、ファイリング自体は終わってなさそうなんですよね。未だに謎です。

外国人でも会社を作れるわりに変更できない住所

最近で一番笑ったのがこれです。フリーランスとして納税するのに形だけ「会社」を作ったのですが、引っ越した時の住所変更ができない!

設立時はそんなものいらなかったのに、住所変更の際は、France Connect +というDigital Identityを使っての申請、または一定の基準を満たしたDigital Signatureが必要でした。問題は、成人したフランス人 or 5年以上の滞在許可証を持った外国人しか前者のDigital Identityのサービスを使えないということです(めちゃくちゃめんどくさそうな手続きを経れば当てはまらない人でも一応使えるみたいですが…時間かかりそうなので申請だけ始めようかなぁ)。私の場合、滞在許可証がまだ5年も出ていないので、仕方なく後者のDigital Signatureを使うしかないかと思ったのですが、このサービスならいいよという一覧にあるサービスを片っ端から試しても、基準を満たしていませんとかで受け付けてもらえませんでした。フリートライアルがあるサービスしか試していないですが。

これに関して、メールで問い合わせても、Digital IdentityかDigital Signatureどっちかを使ってねというコピペの文言しか返事が来ず。いや、だからどっちもできないって言ってる…。またもやパートナーにお願いして電話してもらったところ、なんとパートナーが代わりに彼のDigital Identityで申請してくださいとのこと。申請は無事通ったのですが、その途中で私側に何か確認があるわけでもなく、いや、それだと誰でも法人の住所変えれちゃうけどいいの?

これに限らず、フリーランスの手続き関係で問い合わせをしても返事になっていない返事しか返ってきません(まぁ、これはどの国でもあるあるだと思いますが)。例えば、収入がUSDやJPYなので、銀行口座をどうすればいいか(3年目以降は収入を受け取る口座を統一しないといけないらしい)、multi-currencyを扱うサービスでもいいのかという問い合わせをしたところ、銀行側に聞いてねと言われました。いやいや、口座を統一するように言ってるのそっちやんっていう。

と、色々書きましたが、とはいえ、オンラインで多くのことが完結しますし(これは住んでる自治体にもよりそうですが)、保育園の相談窓口はとても親切で有り難かったですし、何だかんだプラスのことも多いです。

今年(去年分)がフランスで納税する最初の年なので、そのあたりの手続きがどうなるかは不安です。フリーランスとして毎月、社会保障費と税金は払っているので(この手続きはオンラインで一瞬で終わるので楽です)、プラスαで面倒なことはそんなにありませんように…!

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