夫は千で、私は湯婆婆だ。(実母はハク)
おはようございます。昨日ふと思ったことをペラペラっと書きます。無責任な散文となっておりますのでご了承を。
息子がジブリの名作「千と千尋の神隠し」を夢中になってみておりました。
横で一緒になって観ていた私は、ふと気づくわけです。
あ、我が家において、湯婆婆は私で、夫は千だ、と。
特に産後一年のあの頃、あの恐ろしい日々。
24時間、新生児の世話に追われボサボサ髪でクラクラ頭の私は、何か手伝おうとするけれども妻の殺気にオロオロして小声しか出せず不器用な夫に、
『なんであたしがおまえを雇わなきゃならないんだい!?見るからにグズで!甘ったれで!泣き虫で!頭の悪い小娘に、仕事なんかあるもんかね!』
と思っていた。言ってはいない。いや多少は言った。
とにかく、それなので、足音ひとつ、物音ひとつイラついたし、夫のやることなすこと言うこと全て、一挙手一投足に苛立った。目も合わせたくなかった。
しかし、徐々にそのやるせない、行き場のない(いや、あるか。夫だ。)怒りは時と共にホルモンと共に鎮火していった。でもまぁ、1000が700に下がったくらい。平常値はおそらく20くらい、ラブラブなトコ(夫婦)ならきっと0。
でもとにかくちょっと下がったところで、
『働かせてやる。その代わり嫌だとか、帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。』
という気分にまで落ち着いた。
まだ充分に、怖い。
辛かったろうな、夫。
でも夫はめげることなく、がんばった。
怒りもせずに、けなげに。
益々の小声になって。
夫の味方は私の実母、彼にとっての義母であったろう。実母も産後は私によく当たられていたので(夫ほどでは全然無い。)、夫の痛みが多少分かったのだ。
夫をなぐさめる母は、まるで千に塩おにぎりを3個あげるハク。
『怖がるな。私はそなたの味方だ』
わんわん泣きながらも塩おにぎりを3個も食らう千は、まるで息子が残した離乳食を全部平らげる夫。カボチャ、おかゆ、さつまいも。全部ペースト。
健気だ。さぞ心細かったろう、不安だったろう。喉に詰まったろう。けれど、窮地に追いやられ、どんどん強くなっていく千。いや、夫。
がんばってくれたよなぁ。こんなトゲトゲした妻にもめげずにさ。息子かわいさだろうけれど。
ごめんね、夫。
ありがとう、夫。
でも、これからもがんばってくれ。もっと。
湯婆婆も、日々のストレス溜まってるのよ。
なりたくてあぁなってるわけじゃないのよ。
仕事中に坊は泣くしさ!
油屋まわしてかなきゃなんないしさ。
スタッフもよくやってくれてるけども、でもやっぱ仕事面で1番見えてるのは湯婆婆なのよ。あの時、あの泥泥がオクサレ様じゃないって気づいて軌道修正の判断したのも湯婆婆なのよ。他は臭がって距離とって見てただけでしょ?
自分が1番に気づいてしまう、だから全部の仕事が自分に降りかかってしまう。気づいてくれないスタッフに苛立つ。ってわけなのよ。そりゃどこの湯婆婆だって、いや、どこのママだって、多少あぁなりますよ。でないとやってらんない!
もう全国の湯婆婆と一杯ひっかけたいよ。
あんた腹割って話そうよ、今夜はさぁ、なんつって。もう銭婆(ゼニーバ)も来たらいいじゃん。カマ爺も顔ナシもさぁ。もう、1人でがんばりすぎだよ、みんな。
上等の薬湯♨️入ってさ、ゆっくり晩酌しやしょーや🍻🍶
とまぁ、しまいには全国湯婆婆飲み🍻の妄想をし始めたところで、2歳なりたて児の息子の集中が切れた。
突如、千がリンさんと食べてるパンが食べたいと申されたので、
「はーい💕😍パンパン?い〜でしゅよ❤️パンパン取りにいきまちょかぁ☺️💕」
と、そそくさと湯婆婆は坊のかわゆいお手手を繋ぎ、冷蔵庫へと向かったのでありました。はい。
おしまい。
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