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哲学的キャリア論のススメ7~パートナーと話す大切さ~

「働く、生きるを、HAPPYに」をビジョンに掲げる株式会社ミライフで、キャリアデザイナー兼事業企画として働いている菅野(かんの)による「哲学的キャリア論」第7回です。

「キャリアチェンジの叶え方」について深掘りした第6回はこちらをご覧ください!
※内容はどこから読んでも大丈夫ですのでご安心ください。

なお、このnoteでは「哲学的」という言葉をとても広い意味で使っています。

もう少しちゃんとした哲学の話が知りたいよ!という方は、Voicyで配信しているこちらの番組をお聞きいただけると嬉しいです。

それでは、さっそく始めていきましょう!


全然ちがう「一人のとき」と「パートナーあり」のキャリア設計

今回は当たり前のことしか書かないのですが、「一人のとき」に行うキャリア設計と、「パートナーがいる」状況で行うキャリア設計は、大きく違います

※ここでいうパートナーは配偶者だけでなく、「自身の生活環境の変化の影響を大きく受ける相手」を指しています。

では何が違うか?というと、一言でいうと「パートナーに及ぼす変化も踏まえて物事を考える必要が出てくる」ということです。

面談の際、実際に相談者の方が仰る言葉の例としては

一人のときは自分のことだけ考えればよかったから好き勝手決めれましたけど、パートナーのことを踏まえると色々制限も出てきて簡単には決めれないものですね。

といったようなことです。

しかし、いざそういった状況でキャリアについて考えていくと

・パートナーがいるせいで自分が思うような選択ができないのが嫌だ
・話をしても否定されるから、もう少し話が進むまでは相談したくない
・「好きにしていいよ」と言ってくれるので、わざわざ話すことではない

といった形で、意外と「一人のときと同じように考えて、自分で決めていきたい」という風に考える方が多いのです。

ここには、人それぞれやパートナーとの関係性を含む色々な力学がはたらいていると思うのですが、あえて誤解を恐れずに言うと

ただでさえ面倒な「キャリアの検討」が、パートナーの存在によって複雑性がまして「より面倒」になってしまう

という気持ちがあるのではないか、と感じることが多いです。

私自身、キャリアについてではないのですが、家の購入検討の際にそのような想いに駆られ、結果ほぼ一人で内見の手続きまでを行い、奥さんに話したのは内見の一週間前、というやらかし案件があります。

怒りを通り越して呆れられ「さすがにもうちょっと早く言うものじゃない?」と言われましたが、今から思ってもこれは本当に自分の至らなさだな・・・と反省します。

ここで何をお伝えしたいかというと、結局のところ「キャリア設計や転職検討においては、面倒なことこそ早めに行う方がよい」ということに尽きます。

なぜなら、後になればなるほど「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」となる可能性が増えること。

そして、その状態だと結局キャリアビジョンの設計や、面接においても良い結果が出にくいというのが、大きな2つの理由です。

「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」は「向き合うことから逃げている」のサイン

キャリア設計において重要なのは、良いことも悪いこともしっかりとテーブルの上に並べ、その中で何を取り、捨てるか?をしっかりと考えることです。

その際に、もし「これは都合が悪いから一旦見ないようにしておこう」というものがあると、その後に出てくる選択肢や決断はすべて「片手落ちの状態で行われたもの」になってしまいます。

これはキャリア設計に限らず、色々なプロジェクトや仕事についてもそうだと思うのですが、これでは最終やり切ったとしても「あれ、本当にこれでよかったんだっけ?」という結果に陥ってしまうのです。

そして、「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」という言葉は、誰から言われた場合でも、突き詰めると「自分がその「都合の悪いこと」に向き合うことから逃げていた」というサインです。

つまり、そのまま進むと「あれ、本当にこれでよかったんだっけ?」となる可能性が高いよ、ということでもあります。

もし、今の自分を客観的に見た際に「なんでもっと早く言ってくれなかったの?」と言われる可能性が少しでもあるならば、勇気を振り絞ってそこに向き合うことが、実は理想の未来に近づく大きな一歩になるはずです。

現実を直視しないと、キャリア設計も面接も良い結果は出にくい

目次のように言い切ってしまうと夢が無いように感じられますが、「正しく夢を描く」ためにも、現実を直視することは重要です。

例えば、「今後のキャリアを通じてこんなことを実現したい」というキャリアビジョンを描く場合、基準になるのは過去の仕事や価値観であり、それによって存在している「現在」です。

仮にものすごいコネクションを持っているとか、まったく新しい領域にも玉砕覚悟でチャレンジできるとしても、その「コネクションを持っている」という事実や、「玉砕覚悟でチャレンジできる」という価値観自体が、過去の積み重ねの上にあるものです。

ですので、

・パートナーがいるせいで自分が思うような選択ができないのが嫌だ
・話をしても否定されるから、もう少し話が進むまでは相談したくない
・「好きにしていいよ」と言ってくれるので、わざわざ話すことではない

といったことがあったとしても、それも含めて直視すべき現在である、と考えないわけにはいかないのです。

※ちなみに、3番目の「わざわざ話すことではない」については、お互いに本当にそう思っている場合は良いのですが、実は相手が「諦めて期待するのをやめているだけ」というケースもあります。その場合、「私が言うことではないかもしれませんが、さすがに一度話してみては・・・?」とお伝えすることもあります。

また、これはキャリア設計の場面だけでなく、面接においても重要で、様々な角度から深掘りをされた際に「パートナーのことを考えに含めていなかった」ということが明らかになると、そこから「本当にこの人は転職という大きな意志決定をして大丈夫だろうか?」という企業側の不安感につながってしまいます。

ですので、いざ転職活動だ!となった際には、出来るだけ心にやましさや隠し事を残すことなく、オープンに進めていける方が、結果的に望ましいキャリアに近づく確率も高まる、と感じています。

そして、そのためにはオープンにパートナーと話し、自身の現状と理想について共有し、その上で理想の未来を正しく描いていくことが、とても重要になってくるのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

冒頭にお伝えした通り「当たり前のこと」が多かったかと思います。

ですが、日々面談をしていると、意外とこの「当たり前のこと」に気づかないというか、当たり前だからこそ心がそこに向かうのを避けてしまう、といった方も居られると感じます。

そうした意味でも、このnoteが自分と向き合うきっかけになってくれたら嬉しいな、と思っています。

「都合の悪いことにも向き合う勇気がほしい」という方がいましたら、ぜひ気軽にこちらのフォームからご連絡いただけたら嬉しいです。

それでは次回も、どうぞよろしくお願いいたします!


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