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【日記】カツ丼

暇だったのでOKというスーパーマーケットで買った豚ロース肉をフライにして、カツ丼を作った。
美味しくてびっくりした。
100g130円くらいの普通の肉だったが全然美味しい。

・ペーパーで水気を切ってから筋を切り、包丁の背で叩いて伸ばす。
・塩胡椒と塩麹を両面につけて、二時間くらいバットの上で放置。
・あとは普通に薄力粉、とき卵、パン粉の順番につけ、180度の油で2分で片面ずつ揚げる。

油は普通のちっさいフライパンに3センチくらい。
マストアイテムだと思ったのは温度計。

ずっと温度計を油に突っ込んだまま、180度前後を死守した。
温度はパッと見はずっと同じように見えて、たえず変化していた。
片面が終わって裏返すとすぐに20℃くらい下がって、火力を上げないとなかなか上がらない。
かといってあまり勢いよく上げると、198℃くらいまで上がってしまう。
上げ始める時は上がるまでのタイムラグと上がった後にどのくらいオーバーするのかを予測する能力が必要だと感じた。

結果、温度計と火力ボタンばかり見ていたが、普通にカリッとジューシーな店に売ってるようなやつができた。うれしい。

「なんでお前が急にカツ丼?」と思うかもしれないが、これはゲンを担ぐためである。
信じられないかもしれないが、明日はほぼ一人で焙煎機の操作をやることになっているのである。既に緊張している。
今日は休みの日だが半分以上仕事モードの脳みそでそわそわしている。
冒頭に書いた暇だったは完全に嘘である。

焙煎の手順を紙に書いたり、横浜の大さん橋を歩きながら独り言を言ってかなりシュミレーションはした。しかし、焙煎は特殊な状況である。
焙煎機は釜の内部が200℃くらいまで温度が上がるので、焙煎機の周りで操作する人間も結構暑い。中華料理の厨房みたいな感じである。
緊張するが、そこそこ暑いのでハイな気持ちにもなる、特殊な状況である。
「分かんないけど押しちゃえ☆」みたいな気持ちになる可能性があるということである。

また、普通の飲食店の厨房みたいに一皿分作り間違えても作り直せる。というシステムではないので、うっかり操作を間違えたら終わりなのである。
終わりとはその焙煎に使ったコーヒー豆が処分になるということである。操作の間違え方によっては使用可能な場合もあるが、そうでない場合も当然あるのである。

全自動の焙煎機も存在するが、手動でやっているのは手動ならではの細かい操作による味のコントロールを一つの売りにしているからである。それ故、間違えるリスクが存在するシステムとなり、私がカツ丼を作るに至っている訳である。
プロになるとはきっと、ここをクリアすることなのだろうと思って、カツ丼食べました。

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