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JEALOUS~狂おしき愛憎劇~


お久しぶりです( ᷇࿀ ᷆ ) 


〜KINGDOM : LEGENDARY WAR〜をご覧になっている方向けの考察記事です。コンセプトのモチーフとなったであろう映画作品の内容にも幾つか言及致しますのでご覧の際はお気を付けて…


今回のテーマはこちら_________

Jealous(질렀어)/SF9

キングダム一次競演6ステージの中で個人的に最も心を揺り動かされたのがセプクだったんですね…艶めかしく官能的な舞台が非常に印象的で、好奇のままに進めていった自分なりの解釈と考察になります。どうか「こういう考えをするオタクもいるのだな」程度でお読み下さい…( ´•ᴗ•ก )💦


真実なんて「神(と書いてアイドルと読みます)のみぞ知る」ところですので。






1,鏡よ鏡


「この世で1番美しいのは誰?」

皆さん一度は耳にした事があるでしょう。「白雪姫」に登場する妃が魔法の鏡に向かって囁くこの言葉、実は冒頭のシーンで登場します。


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"Mirror mirror on the wall, who is the fairest of them all?"  何度鏡に問うてみても答えは決まって白雪姫。美に執着する妃は彼女を妬み、嫉み、恨み、憎み、ついには自ら手をかけてしまいます。


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テヤン妃、「Jealous(羨ましい)」って言いながら(まあ歌詞言ってるのは姫の方なんですけども)フィヨン姫を殺すのどストレートすぎてちょっと可愛いよね。すみません何でもないです。





2,グルヌイユの覚醒


(よく分かっていないシーンが多すぎてだいぶ話飛びますごめんなさい!!よし謝ったから大丈夫)



舞台は変わり18世紀のパリ。ここからは

「パフューム  ある人殺しの物語」

というお話に沿ってストーリーが展開します。


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物語の主人公は青年グルヌイユ。幼い頃から劣悪な環境で育ってきた彼にはある能力が生まれつき備わっていました。それは驚異的な嗅覚

ある日街に出たグルヌイユは数多溢れる臭いの中に一筋の運命的な匂いを感じ取り、導かれるように香りの元を追っていきます。辿り着いた先にいたのは一人の美しい少女。そしてグルヌイユは戦く彼女を横目に唯一無二の香りを自分の中に満たそうとしていくのでした…


しかし、勢い余ったグルヌイユは抵抗する少女を自らの手で殺めてしまいます。それに気付いた彼は何度も少女の香りを嗅ごうとしますが、既に息絶えた彼女からは何の匂いもしません。彼の過ちによって香りが消えてしまったのです。


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このシーン、実は練習動画の方が演技が顕著でした。香りの消えてしまった屍を前に、グルヌイユを演じるチャニは顔を横に振ります。至高の香りが消えてしまった事への絶望を突き付けられたグルヌイユは「香りを保存する」ことを強く望むようになります。これが香水を作る動機です。


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3,悪夢の始まり


その後グルヌイユは紆余曲折を経て、街に香水店をかまえる調香師ジュゼッペのもとで香水作りの何たるかを学んでいくこととなります。

ここで用いられる"蒸留法"を使えばあらゆる香りを抽出できるとの教えに、グルヌイユは鉄や銅などの無機物、さらには生きた猫の蒸留を試みます。グルヌイユの異常性を感じ始めたジュゼッペは彼を押し留めようとしますが、グルヌイユは師の忠言をも振り払い、"冷浸法"を習得するべく香りの都グラースへと旅立ちます。


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ダウォンとジュホのシーン、恐らくダウォンがグルヌイユ、ジュホが師であるジュゼッペなのでしょう。映画を観た限りではジュゼッペに対してこれ程強く反抗するシーンはありませんでした。





4,究極の香水


グラースにて冷浸法を学んだグルヌイユ、とうとう生身の人間を対象に体臭の抽出を始めます。作中では究極の香水を完成させる為最終的に13人の美女を殺害するグルヌイユですが、インソンが倒れていくダンサー達の間をすり抜けるシーンはその描写なのではないかと思われます。


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着々と美女達の香りを収集するグルヌイユが求める最後の香り、それこそがジュホ演じる商人の娘ローラ。ローラを殺害して体臭を抽出し、グルヌイユはついに生涯をかけて追い求めた「究極の香水」を作り上げることに成功します。


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倒れ込むジュホを囲みながらの群舞シーン、メンバーは皆赤い布を持っていますね。これらは無惨にも殺められた美女達の霊魂か、それとも彼の執念によって集められた彼女らの"香り"か…。





5,君が欲しい


物語は香水の完成と共に急展開を迎えます。13人目の殺害を機にグルヌイユは逮捕され当然死刑、刑執行の日がやってきます。牢獄にて香水を身にまとったグルヌイユが公衆の前に姿を現すと、それまでとは打って変わったようにグルヌイユを讃え、彼の前に跪き、彼の香りを求めて欲望のままに狂ってゆく広場の人々(映画ではだーいぶ過激なシーンだったので色々と省略しています笑)。


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作品中では、その後パリの街に帰ったグルヌイユが自らの体に香水をかけ流し、周囲にいた人々に喰い尽くされる、という衝撃のクライマックスが待ち受けています。それを踏まえると、ダンサーに取り囲まれるインソンは広場ではなくパリに帰ってからのグルヌイユにも思えてきますね。



香水の瓶を開け、香りを周囲に放つフィヨン。

"君を手に入れたい"


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この手で奪ってしまった唯一無二の香りを追い求めてきたグルヌイユ。彼の願いは果たして香水の完成により叶えられたのでしょうか。





6,オマージュと主題について


さてさて。ここまでパフュームという映画を主軸にこのステージを考察してきましたが、ここからはこの記事の中で最もあやふやで根拠も主張も何もかもが弱々しい章になります。先に言ったので許して下さい。ありがとうございます。



パフォーマンスは美しき白雪姫を憎む妃に始まり崩れゆく群衆を前にしたグルヌイユに終わります。妃とグルヌイユには何らかの共通点を見出せるはずなのですが、それは一体何でしょう。

私はそれを「理想への渇欲」だと考えました。


世界一の美貌を求める妃にとって白雪姫は羨望の的であり、同時に憎悪の対象でもありました。白雪姫をこの世から消し去る事、それこそが妃の理想を成し遂げるただ一つの方法だったのです。

人一倍の嗅覚を持つが故に、グルヌイユは失われた香りを保存する事に性根を尽くします。彼にとって殺してきた幾人もの少女達は単なる"香り”、目標達成への手段にすぎませんでした。


原題の”질렀어”には元々「捧げる」という意味合いが込められているようで、なるほどなぁ〜という気持ち。질렀어とJealous、双方の意味を掛け合わせた物語なのですね。

질렀어 の歌詞を検索してみるとこれまた鳥肌。パフュームの内容と極めてリンクしていますので、ご興味ありましたら是非調べてみて下さい。




7,最後に


ここまで長々と考察しておいてアレなんですが、正直難しすぎて私にはお手上げです。残念なことに繋がりの分からないまま放置してしまった場面が本当に沢山あります。だがしかし、冒頭でも述べたようにそもそも「神のみぞ知る」なのです。ファンの数だけ考察は存在し、そのうちの一つをこうして文字にしてみたというだけ。なんだか急に気が楽になってきたな。ははは。

主人公であるグルヌイユさえも数人のメンバーが演じるなど見ているこちらを翻弄するような演出が多く、簡単には全てを暴かせてくれないところにもまた魅了されてしまいます。

とはいえ私も根拠なしにデタラメを並べ立てた訳ではありません。この記事を読んで下さった方の関心が今一度彼らのステージに向いたのなら、それがこの記事を綴った意味の全てです。



御清覧頂きありがとうございました( ¨̮ )


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