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ガーナビレッジステイ‐愛に溢れた2週間‐


念願のアフリカ ガーナへ

ア福リカと私が尊敬する田口愛さんが企画するガーナビレッジステイというプログラムに参加し、2週間アフリカ ガーナへ。

私にとって、高校生の時にコロナウイルスで留学が叶わなかったガーナへの渡航は大きな節目の一つだった。

参加を決めた理由は様々あるが、
休学、lazy styleへの終止符。選択と集中の中で、自分の抱えているものを少しずつ断捨離して、自分の中心に立ち戻るために私はガーナへ。

2月に愛から「ツアーやるよ!」と聞いた時から、行く以外の選択肢はないと心に決めていた。

約20時間のフライトを経て降り立ったガーナは、まさに異世界だった。
私たち以外に外国人を見かけることはなく、たくさんの人と車、偽物のブランド品や野菜・果物がマーケットに所狭しと並んでいる。
ここで二週間生きていくのかというワクワクと少しの不安。

この2週間で感じたこと・考えたこと・学びはたくさんたくさんある。出会うことすべてが新鮮で、いつも常に常に考えて続けていた。
それを1ミリでも逃すまいと、自分の頭の中ではキャパが足りず、日記をつけていた。

子供たちにもまれ、2週間でボロボロに。

この日記を読み返しながら、細かいエピソードを交えて、ガーナでの体験記をこれからまとめていきたいが、一先ず2週間を経て私の中に今何があるかということをまず記しておきたい。


『愛に溢れた2週間』

そんな2週間だった。こんなに愛に溢れた2週間は生まれた初めて。たくさんハグをして、手を繋いで、人の温かさと弱さと強さに触れ、裸の心で全力で人と、自分と向き合った。

大好きなみんなとアマンフロムで最後の集合写真。+カカとあかちょ

2週間を共に過ごした13人は、今まで育ってきた環境や年齢、住んでいる場所は全然違うのに、何か近しいものを感じた。ガーナが私たちを引き付けてくれたようだった。
自然体でいられて、どんな私でも大きな愛を持って手を広げて受け入れてくれるみんなは、私の大好きな大好きなファミリー。
みんなと過ごす時間が幸せで楽しくて、自分らしくいられて、愛おしくて。
この人たちと出会えたことが、何より大きな宝物。

14人もの日本人が急に来たにも関わらず、ごはんや住まいのことまですべてお世話をしてくれたコフィ。「Enjoy!」といつも私たちの幸せを願ってくれ、優しさと愛に溢れたコフィのような人に心からなりたいと思う。
恥ずかしそうな笑顔で挨拶をしてくれた村の人も、通りすがりの私にごはんを出してくれたおばあちゃんも、無邪気な笑顔で村を案内してくれた子どもたちからも、無条件の愛をたくさん受け取った。


原点回帰

冒頭でも話したように、私は自分の中心に立ち戻るためにガーナへ飛んだ。
ガーナでは、その人が今までどんなことをやってきたのか、どんな経歴があるのかなんて関係ない。ガーナの人からするとどうでもいい。
ここでは、〇〇をしている岡田栞那ではない。

最初は自分がやりたくて始めたことなのに、責任や役職ができ、いつの間にかやらなくてはいけないこと・タスクになってしまう。それらに追われる中で埋もれていく自分のピュアな気持ちや核心を、ガーナで何者でもない私が感じ、考えることから発見したかった。
何者でもない私が考えることは、飾らない私の本心だと思うから。「〇〇するべき」ではなく、「〇〇したい」と心が叫ぶ瞬間を求めて。


そんな中で滞在したエンプレッソアマンフロムは、私の故郷 中島とどこか似ていた。

生涯現役で働くおばあちゃん。「どこに行くの?」と聞いてくるところ。道端で会ったらとりあえず挨拶をするところ。色々な人がコミュニティにいながらも、みんなをゆるく受け入れているところ。名前のない仕事をみんなでシェアし、助け合いながら、自分たちの生活を自分たちで支えているところ。

偶然会った村人から写真を撮ろうと言われ撮った一枚

毎日少しずつ中島との共通点を見つける中で、心があったかくなり、島に戻りたいなぁという想いが湧いた。日本から遠く離れたアフリカの村を通して、自分の原点である中島を見つめ直せたことがとても不思議で、やっぱり私は島が大好きで、今回発見したような目に見えない島の魅力をもっと大切にしたいと思った。

島への原点回帰。


やっぱり私はグローカルインタープレナーになりたい。

私は、かき混ぜたいらしい。コミュニティを、まちを、島を、世界を。かき混ぜて起こる化学反応は絶対におもしろい。岡山でやっているThe World Kitchen。島でやりたい外国人技能実習生×地域活性化の事業。これらも全てかき混ぜたい欲から来ている気がする。

自分自身がかき混ざった世界に入って、「なんじゃこれ!?めっちゃおもろいやん」と思ったから。そして今回感じたように、かき混ざった世界で、自分の原点やアイデンティティに立ち戻ることもできると思うから。

国境、コミュニティ、年齢…
目に見えないあらゆる境界線を溶かし、かき混ぜ、発酵させ、新しい価値と埋もれている価値を創造できる人になりたい。

在りたい自分への原点回帰。


Sharing is Caring

カカが何度も言っていた言葉。

アマンフロムで何度も子供たちに「Give me money」と言われた。通りすがりの子供だけじゃなくて、仲良くなった子供にも言われたので、最初はすごくショックで、色々と考えさせられた。

ホームステイをした家のアベナ 
アベナとはこの村で、一番向き合った。

でも私が逆に、「あなたは私に何をgiveしてくれるの?」と聞いてみると、「banana!」と言って、すぐに家にあったバナナを私にくれた。

そのあっけらかんとした感じというか、giveをすることに何のためらいも感じていない様子から、この人たちは自分が持っているものを人にgiveすること・shareすることが当たり前なんだと悟った。それと同時に、Give me moneyと言われて悩んだり、彼らにお金を渡すこと・何かを買うことにためらっていた自分がすごく小さく思えた。
自分が持っているものをシェアするというアフリカ的文化。
私はお世話になった村に何かgiveできたのか分からないけれど、giveやshareをためらいなくできる人になりたいと思った。

私の活動のテーマの1つ「多文化共生」
しかし、今まで日本にいながら考えていた多文化共生は薄っぺらかったなーと思う。GDPという多様性のある学部で学んでいるとはいえ、日本で、マジョリティである日本人として考える多文化共生と、全く違う価値観や常識が存在する国やコミュニティに入って考える多文化共生は訳が違う。

Give me moneyの件も然り、考え方・価値観・育ってきた環境が全く違う中で共生するってすごく難しい。「なんで?」と行き場のないもやもやや時には怒りを感じることばかりだし、その中で共に生きることが幸せなのかとさえ思う。
でも、共に生きていかなくてはいけないと思うし、私は共に生きていきたい。

お互いの持っている価値観を相手に押し付けることなく、お互いに干渉し合わず、尊敬し合う。自分が正解だと思わない。「日本では〇〇なのに・・・」と比べない。この意味が、自分がマイノリティ側になって本当の意味で分かった気がする。

しかし、自分が感じたもやもやや嫌だと思ったこと・悲しかったことはちゃんと伝える。これが一番大切だと思う。
そう思った気持ちに間違いはないし、いくら価値観や考え方が違っても、相手が嫌なことはしないというのは世界共通だと思うから。

私も今回、時間はかかったけれど、自分の気持ちをホームステイ先の女の子に伝えることができた。
どうせ伝わんないとか受け入れてもらえなかったどうしようと思って、思ったことを伝えないのは、相手を思いやっていないことにもなる。

日常の人との関係づくりでも、ちゃんと自分の気持ちや考えていることをシェアしていきたい。そこには勇気と覚悟が必要だけど、そこにエネルギーを使うことを厭わず向き合っていきたい。

Sharing is Caring。
シェアすることは思いやること。
一人で強く生きていくと思っていた私の心を優しく刺激し、溶かしてくれた言葉。


さいごに

この2週間は私にとって、夢のような2週間だった。キラキラしたその夢は、帰国した今、打ち上げ花火みたいに空に上がって、星屑のように降り注いでいる。

その星屑は、日常に戻った私が、少ししんどくなったとき、弱くなったとき、道に迷いそうになった時に、明るく優しく照らしてくれるはず。

そして原点回帰をした2週間。それは私の根っことして、羅針盤として、これからの私を支えてくれるはず。

偽りの王との集合写真

ガーナで過ごした日々と愛を抱きしめて、これからも私は私の人生を私らしく突き進んでいく。


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