学校卒業後の「働く準備と就労」

高校卒業後や大学卒業後、就労を検討したい。
けれど、場面緘黙の症状があったり、コミュニケーションを取ることが苦手。

さらに、話すこと以外にも、支援が必要な子ども/人もいます。他の不安症や鬱などの精神症状をあわせもっていたり、診断はされていなくても、軽い知的障害や境界域知能、ASDやコミュニケーション症群などの神経発達障害が隠れていたりするケースもあります。

かんもくネットのおしゃべり会では、就労の形や障害年金のことがよく話題になります。はじめは「障害」「障がい」という言葉に抵抗を感じる保護者も多くいます。でも、サービス申請をすぐさま断念するのはもったいないことです。
まず、保護者がどのような働き方や利用できる制度があるのか、情報を集めましょう。

 ・一般就労(一般枠)
 ・一般就労(障害者枠)
 ・福祉就労(就労継続A型)
 ・福祉就労(就労継続B型)
 ・フリーランス
 ・起業

すぐ就労するのではなく、学校のように通いながら就労に向けたサポートを受けることができる障害福祉サービスもあります。

 ・生活訓練
 ・就労移行支援
 ・障害者職業能力開発校

特別支援学校に在籍していない場合は、在籍校に相談するだけでなく、保護者の方から積極的に動く必要があります。障害福祉サービス利用を検討したい方は、市町村の窓口に行って情報を集めることから始めましょう。発達障害者支援センターや、障害者就業・生活支援センター、お近くの就労移行支援事業所に相談するのもいいでしょう。しっかり相談した上で見学もして、本人の意志で障害福祉サービスを利用する選択をすることも、利用しないこともできます。

例えば、就労移行支援は18歳以上が対象です。高校在学中に利用することはできませんが、卒業年度で卒業の見込みのある大学生や専門学校生は利用可能です。ただし、高校生を対象に見学会や体験実習を企画している場合もあるので、在学中から探し始めるのがおすすめ。在学中に利用したい就労移行支援事業所等を決めておけば、卒業後にスムーズに就労支援をうけることができます。

障害福祉サービスの中には、精神障害者保健福祉手帳の取得の有無に関係なく利用できるサービスもあります。しかし、障害者手帳が必須なこともありますので、早めに情報を集めましょう。精神障害者保健福祉手帳の申請は、初診日(初めて病院に行った日)から6か月経過していることが必要です。精神保健指定医が記載した診断書を含む申請書類を市区町村の窓口に提出します。それから手帳が交付されるまでに、さらに約2ヶ月くらいはかかるようです。

かんもくネット 角田圭子(臨床心理士/公認心理師)