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里山とアートの融合にちょっと挑戦

 「里山・古民家・一人暮らし 逸見 稔写真展」が無事に4月23日スタートできました。
 天気予報どおり初日は曇り。2日目は1日雨。3日目は初夏を思わせるような日差しと自然の変化を楽しむことができました。
 特に2日目の小雨の降る里山は新緑の木々、開花が始まったつつじの花びらを濡らす様は、とても私の写真なんぞかすんでしまいました(笑)
 つつじやシャクナゲなど花の時期に降る雨を「紅の雨」という言葉を、「雨の名前 刊小学館」に見つけ、その表現に納得しました。

紅の雨が降る

 今回の写真展の企画は、2017年に栃木県佐野市の里山地域の古民家を取得したことから始まりました。
 昨年喜寿を迎えたことで、ここで里山・古民家・一人暮らしの体験をまとめておこうと計画しました。
 当初から室内展示を考えずに、屋外での展示。建物の軒先や下屋を利用した展示にしました。なぜなら、撮影対象は敷地内の風景です。自然と融合という大きなテーマにちょっと拘ってみました。
 絵や写真を展示するとなると、当然額装となります。が費用は掛かりすぎます。
 そこで、古民家に沢山ある障子などをパネル代わりにして、作品を貼り付けることにしました。
1 作品作り
  使用する作品の選択。プリンターはブラザー多機能プリンター。ビジネス仕様ですから、高画質のプリントは期待できません。それでもインクジェット紙を使用して印刷すると、仕上がりは満足の範囲です。作品点数115枚。
 次が、展示場所と展示方法の検討です。
 母屋の軒先。蔵の軒先、納屋ギャラリーの軒先、作業小屋の壁面と下屋を場所と決め、それぞれの展示パネルを作成しました。

障子パネルに作品を糊付け作業中

2 展示パネルの作成

 ・障子パネル  障子(170×90㎝/120×90㎝)にA3とA4版のプリントした作品数枚を組合わせてレイアウトし、直接糊で貼付。
 ・掛軸(200×50㎝)の再利用 A3版プリント4枚
手作りパネル(200×90㎝・枠を作り両面に障子紙を貼ったもの)両面に作品を添付。

3 展示場所
 母屋の軒先 障子5枚、掛軸1、段ボール
 蔵の軒先 障子2、掛軸1
 納屋ギャラリーの軒先 格子戸12
 作業場壁面と下屋 壁面A3版4 障子1、アクリル板1、手作りパネル1

蔵の前

4展示作品紹介
1 過去に開催した企画展の記録 
・開館企画展 自然を愛する仲間たち展(2019/11/17~30) 
 押し花キャンドル花宇宙 逸久真氏 立体きりおりがみ佐藤孝一氏 植物絵花癒氏・特別出品 天明鋳物 正田忠雄氏
・佐野掛地の魅力・下野とぎの民画展(藤田好三氏所有) 2020/1/12~25
・2億年の囁きを聴く展(自主企画) 2022/4/16・17
・花好きグランマ逸見きよの作品展 2022/5/1~5
・昭和レトロの器展(自主企画) 2022/5/21~22
・押絵雛展(自主企画)2022/7/23・24
・立体きりおりがみ展(佐藤孝一氏)2022/8/6・7
2 古民家の佇まい
 古民家の全景、室内の様子
3 四季折々の庭と周囲の山々
 春と秋が中心になります。夏の草が生い茂る時期は、作品が生まれません。
4一人暮らし生活
 DIYの生活記録。ただし、かっこよく見える場面の写真のみです。

一人暮らしの様子

 開催まで2か月半の準備期間。なんにしろすべて1人での作業。今年の2、3月は寒暖さが激しく、何度も体調を崩しました。それでも、決めた日程で、まさに老馬が走ったというところです。
 初日に来館された友人は、佐野市内からここまで、一つも看板がない。PRしなかったのと不審顔。
 知人とSNSで情報を出し、チラシは2か所の公共施設においてもらった。それ以外はしていないと返答。
 もったいないね。でもね、不特定多数の集客は美術展示には向かない。関心の持った人に来ていただければ十分と答えました。
*この写真展と同時並行で、「古希から始まる老いへの挑戦 Essay&Photo集を刊行する作業を進め、開会に間に合いました。
 このEssay&Photo集は次回に書きます。


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