人は翌朝、冷静になる(ZAKKAN #1)

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人は翌朝、冷静になる

最近メルカリで洋服を売った。
仙台に住んでいた時期に買ったダウンコートで、『もっと寒くなったら着よう』と思っているうちにタグすら切らないまま東北の冬を3度終えてしまったものだった。
定価5万円で買ったので、強気の42,000円で出品したけれどなかなか売れない。40,000円→38,000円と徐々に値下げしていく。
38,000円にして数日経ったある日の深夜、値下げ交渉もなく突然売れた。臨時収入にホクホクしながら購入のお礼を兼ねた挨拶のメッセージを送信して眠りについた。

翌朝、昨夜買った購入者からキャンセルしたいという旨の連絡が来た。キャンセルされるのは初めてで、そのような事態は想定していなかったけれど、きっと朝起きて冷静になってみると高い買い物しちゃったな…と後悔したのだろう。こちらも安いものでないことは承知しているので、キャンセル手続きを進めた。

38,000円で再出品して数日が経った夜、今度はコメントがついた。
『購入を検討しておりますが、33,000円までお値下げ可能でしょうか?』というものだった。
ある程度の金額で売れれば良いと思っていたので、値下げしてしまっても良かったのだけれど、交渉ごとの基本ということで、とりあえず間を取って『35,000円までなら値下げ可能です。』と返信してみる。
すると相手から『35,000円は予算に収まらないため今回は購入を見送ります。』との返信が来た。
逃した…。
正直なところ33,000円でもいいので売ってしまいたかった。
『そうしましたら33,000円でも構いません』と返信しようか迷ったけれど、とりあえずその日は寝ることにした。

翌朝、メルカリに再びコメントが届いた。昨日逃してしまった購入検討者から『35,000円で良いので購入したい』とのことだった。朝になって『まぁ、2,000円なら少し多く出してもいいか』と考え直してくれたのだろう。ありがたい。

速やかに梱包し発送手続きをして、無事取引を終えた。

2連続で翌朝考えを翻す人の姿を目の当たりにして、夜中に描いたラブレターはそのまま出しちゃダメという言説はきっと本当なのだろうなと思った。

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