土下座して謝って気分が落ち込んだ朝

 学校で仲の良かった2人からいじめられた。後から知ったのだがそもそもは僕自身の言葉がきっかけだったらしい。どうも酷いことを2人に言ったらしく、嫌われるようになり無視されたりしてとうとう物を隠された。それが何だったのかは覚えていないのだがかなり大事な物で、誰が隠したのか確証はなかったのだが状況から少なくとも2人のうちのどちらかだと思い、「自分も悪かったし、ここは謝れば返して貰えるかも」と土下座した。だが2人とも惚けるだけで物は返って来ない。どうしたらいいのか途方に暮れ、こうなったら2人とガチで殴り合って吐かせるのが得策か、などと悩んでいたところで目が覚めた。 

 申し遅れたが上記は夢の話である。あまりにリアルだったので起床時にこれまで経験したことがないほど鬱々とした気分だった。たかが夢如きでここまで気が滅入るかというくらい、暫くドヨ~ンと気分が凹んだままだった。
 実生活では私物を隠されるほど意地悪されたことも土下座したこともないので、土下座する人の心中の惨めさや悔しさ・疎外感や自己否定感などを生々しく味わえた、貴重な体験だった。
 夢はレム睡眠中の脳活動がランダムに見せるもので、前後の文脈を無視した支離滅裂なストーリー展開になることが多い。だから夢診断というものはあまり信じてはいないが、今回はかなり筋が通っていたのでどんな深層心理があるのか気になった。
 夢の中では自分の精神性も若年化していて、いとも容易に「殴って解決」を思案していた。子供が追い詰められればああなるのも無理はない、と妙に納得。 

  興味深いのは、夢に出て来た2人というのが何故かお笑い芸人のダイアンの津田氏とぺこぱの松陰寺氏だった事だ。お笑い番組はよく見るが、何故この2人なのかは分からない。今回の夢で最も文脈が不明なのはこの事だ。特に彼らのファンでもないがアンチでもない。松陰寺のツッコまないツッコミには彼の優しい性格が現れているし、津田の大声を張る芸風には寧ろ愛おしさを感じるくらいだ。
 夢の中では、そんな2人が物凄~く意地の悪い役柄で登場したのである。津田は怒ってギャンギャン文句を言っていて松陰寺は理路整然とネチネチ嫌味を言っていた(内容は忘れたが)。だが結局どんな深層心理が投影されたのかは分からず、「だから何?」という疑問は拭えない。noteのネタが一つできたな、とは思うが。

 蛇足だが、目が覚めた後に津田はすぐ「ダイアン」と思い出したのだが松陰寺の「ぺこぱ」がなかなか出て来なかった。相方の顔だとか漫才中の動きだとかは鮮明に脳裏に浮かぶのに、「漢字やローマ字はなかったような🙄ひらがなだけかカタカナだけだった気がする」と暫く考えたが結局出て来ない。
 半日くらいして何気なく見ていたTV画面に「ぺ」という字幕が見えた瞬間に思い出した。何かをきっかけに思い出せるだけまだ軽症なのかも知れないが、この手の症状は年齢を重ねるほどに酷くなる。左脳または脳梁(或いはその両方)が老化しているのだろう。
 嗚呼、年は取りたくないものだ。だがそれは長生きするための唯一の手段なのだ。

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