「怖がらせる法律」もテロリズム

>被害者ではなく加害者が怖がる法律を作れたらいいなと

怖がらせれば問題解決する、という発想はテロリズムそのものだ。そういう観点で法律を作ると、発覚を恐れた加害者によって却って犯罪が巧妙化・複雑化・陰湿化・悪質化し、「口封じとして被害者が殺される確率」が高まる恐れがある。

被害者である彼らは、「ジャニーさんがこの法律を知っていたなら性加害を思い留まった筈」という前提で提言しているのだろう。
だが、彼に必要だったのは「厳しい法律」ではない。
人権教育である。

そもそも法律やモノに抑止力はない。厳罰化で効果があるのは一時的現象に過ぎない。それも専ら「厳罰化したという報道」による「先送り効果」だ。定期的に報道し続ける間はその効果は持続するが、報道がなくなれば効果は失われる。
報道を受けた側が「(犯罪を起こさないように)気を付けなければ」と襟を正すのも、その解釈者の元々の素養が抑止として働いているからに他ならない。犯罪者予備軍は、同じ報道を見て逆に「(犯罪がバレないように)気を付けなければ」と考える。
つまり「義務教育段階での適切十分な性教育・人権教育と問題解決力の向上」にこそ、真の抑止力がある。

「気持ち良くさせているのだから犯罪ではない」「厳罰化すれば解決する」で思考停止する人々は、いずれも低水準教育の犠牲者。
義務教育で哲学や心理学を教えないから、先見力協調性適応力自制心倫理観論理力EQ各種リテラシー問題解決力等が低くなる。

以下、弊サイトより抜粋。
概念や道具の齎す利害は使い方次第。抑止力は法律罰則や兵器警告ではなく想像力判断力予備知識、即ち教育に内在。
威圧与罰暴力では問題解決どころか却って悪化陰湿化潜在化複雑化長期化。
性概念や人権概念が未熟な者ほど他者の性的多様性や人権を軽視。無教養者に必要なのは非難処罰ではなく治療教育カウンセリング。

死刑に関するよくある勘違いhttp://kanjo.g1.xrea.com/sikei.htm
犯罪・自殺・麻薬に関するよくある勘違いhttp://kanjo.g1.xrea.com/hanzai.htm

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