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【推しの子】漫画 ツクヨミ「それは悪手だよ」についての考察

原作漫画の話
アニメ勢にはネタバレです
ちょいとスペースあけます






ツクヨミの正体

謎の少女ツクヨミ
カラスと共に現れて思わせぶりな台詞を呟く少女

その正体は何者なんだ?

いきなり答え
前世でゴローとさりなに救われたカラスでしたー

ツクヨミの目的

なんか運命を見通しているような台詞を吐いているツクヨミ
まるでアクアとルビーの運命を知っているような台詞
それでいてからかっているようなことを言う
悪戯で気まぐれな神秘の存在に見えます

でも145話でゴローとさりなの幸せを願っているだけということがわかりました
156話でポンコツじゃないかという疑惑が生まれました

思わせぶりな台詞はアクアの運命=アイの復讐について言っていたわけではない事になります
ただ単にゴローとさりなが幸せになることのみを考えているだけだったのです
神ムーブかまして思わせぶりなカッコイイ台詞を吐く中二病患者だったわけです

所詮カラスだったせいか対人スキル不足
勘違いしか産まないバッドコミュニケーションの連発
無表情のせいか常になんでも知ってそうで皮肉っぽさが付きまとう
けど実はツンデレもどきなだけ

ツクヨミは推し(ゴロさり)の幸せだけ願う厄介オタクにして中二病
レアリティ★1の全ステータスEのポンコツ

そういう前提をふまえて今までツクヨミの思わせぶりな台詞について考察してみます

8巻75話

木の上でひとりごと

「神様はきっと優しいよね」
「真の意味で母を得られなかった2人(ゴローとさりな)と」
ゴローは生まれてすぐに母親を無くした
さりなは病気になったことで母親から存在を抹消された
可愛そうだという気持ちが込められている

「魂の無い子を産んだ母親(アイ)を導いてあげた」
アクアとルビーを生んだアイ
もしもゴローとさりなが転生しなかった場合、本来のアクアとルビーはどうなっていたか?本来の人格はどうなったかという答え
魂なかったので大丈夫というフォロー

「もしかしたらそれ以上の意味があるのかもだけど(なにも考えていない)」
生まれてきた意味
アクアはアイの復讐を誓いました
復讐こそがアクアの目的と読者は思ってしまいます
ですがツクヨミ的にはアクアとゴローが幸せになればいいなーくらいしか思ってなさそうです

常に思わせぶりな台詞しか言えない中二病患者
たぶん前世(カラス)の死因は鳥インフルエンザ

8巻76話

カラスを使ってゴローの遺体を発見させる

さりなちゃんはルビーとして生まれ変わってもずっとゴローが好き
でもゴローは死んでいる
アクアとくっついてほしいツクヨミとしてはすでにゴローが死んでいてアクアに転生したことを知ってほしい
遺体が見つけさせることでゴローは死んでるとわからせることでアクアがゴローの転生だとわからせるための強硬手段なわけだ

8巻79話

ゴローの遺体からアイグッズを取ったルビーを煽る

「いーけないんだーいけないんだー
 それ遺体(ゴロー)から抜き取ったやつでしょ いけないんだよそういう事しちゃ(アクアに見せようよー)」
ルビーがゴローの形見を大事にもっていることをアクアが知ったとしたらどうなるか?
アクアならルビーの前世がさりなちゃんだと理解するはず
隠してないでアクアに見せなよという意味だろう
そしたら前世バレしてすぐに幸せルートだよと言いたいとだろう
ルビーに対する過剰な干渉

ツクヨミは基本的に台詞が全て無駄に煽りっぽい
誤解されやすい存在というか誤解しか産まない存在

「もしかしてお姉ちゃん(さりな) あのお医者さん(ゴロー)と深い仲だったのかな? だとしたら気持ちもわかるけど(前世の恋バナしようよ)」
さりなちゃんの気持ち一番分かっているよアピール
厄介オタの推しへの過度な干渉

当然ルビーにキレられる
「こわーい でも良いの?
 あたし……お姉ちゃんが知りたい事を知ってるよ?(嫌いにならないでアピール)」
これはルビーにはゴローを殺した犯人を知っているという意味に聞こえる
けどツクヨミが言いたいのは、如何に推しであるルビーの知りたいことを知っているかをアピールしたいだけ

「昔ね 有名なアイドル(アイ)がここで極秘出産して……死んじゃったお医者さんてその子の担当医だったんだって」
「お医者さん(ゴロー)は(遺体で見つかるまで)長らく失踪してたんだけど その音信不通になった日(実際は死んだ日)ってのがアイドル(アイ)が子供(アクアとルビー)を生んだ日だったんだ」
「ずっと不審な男がいたらしいんだ
 当時大学生位の男と中学生位の男の子」
これはゴローがアクアに転生していることを話したいだけだろう
『ルビーは転生してるよね
 じゃあアクアは誰でしょうか?
 ヒントはアクアが生まれた日にゴローが殺された
 わっかるかなー?』
って感じ
ゴローの死を知ってバチクソ落ち込んでいるさりなちゃんに対して空気を読まないタイミングでのクイズ

当然のようにルビーにはクイズとすら気づかない
ゴローを殺した犯人の事しか頭にない
全てを知っているかのツクヨミの言葉
犯人の一人「大学生位の男」は良介=アイを殺害した犯人はわかった
ではもう一人の「中学生位の男の子」は誰なのか?
ルビーはそこしか興味がない

「さぁ…?それを探すのが貴方の役目じゃない?」
表情の見えないツクヨミ
クイズを出したはずなのにぜんぜん違うところにルビーの興味がいっちゃった
意味深に目隠しして表情を見せなかったのは戸惑っている表情を見せなかっただけなのか

ルビーはこの後も「中学生位の男の子」を探してませんし探せません
ツクヨミの言う「貴方の役目」なんかじゃありませんでした
ツクヨミはテキトーなこと言っている証明

「大事な日(アイの出産日)に居なくなっちゃったんだよ
 いや大事な日(アクア・ルビーが生まれる)だから居なくなったのかな?」
『アクアが生まれた日にゴローが不審な男たちに殺されて転生したんだよ そのことがアクアの正体のヒントだよ』
アクアの正体がゴローであることをさりなちゃんに気づいてと伝えたかっただけのツクヨミ

ツクヨミはゴロー殺害の犯人のことなんて興味なかったんだろうな

9巻84話

壱護元社長と会話するルビーにまとわりつくカラス
これはツクヨミの遣いだろうな
壱護に合わせるためにツクヨミが協力していたのだろう
さりなちゃんのお願いは聞いちゃうぜ
だってツクヨミの推しだもん

12巻118話

アクアに話しかける
「何を考えてるのかな?
 妹(ルビー)の事?元カノ(あかね)の事?自分の事を好いてる子(有馬かな)の事?
 それとも母親(アイ)の事?」
恋愛の事にしか興味なさそうなツクヨミ

「きっと君のお母さん(アイ)は世界のどこかで見守ってくれてるよ
 それこそお星さまになって……ね」

ここでアクアに拒絶される
「消えろ疫病神
 お前の言葉は何一つ聞きたくない」
すでにアクアと会っていそうな会話
ゴローにもさりなちゃんにも積極的に接触したがるツクヨミ
押しかける推し活
厄介オタ
だから推し(アクア)から拒絶されちゃう

「なんでそんなに嫌うかなぁ
 私なんか悪い事した?(マジで理解してない)」
推し(アクア)に拒絶されて悲しく思ってるツクヨミ
距離感バグってるから直接聞く

「お前が言った事だろうが『星野アイはもうどこにも居ない』って」
「だって君はどこかで思ってたでしょ?
 星野アイは自分達(ゴローさりな)と同じように生まれ変わってどこかで幸せに暮らしてるって
 違うよ
 星野アイの物語はあの時あの場所で完全に確実に終わったの
 星野アイの魂は確かに崩れて星(スタールビー=星野ルビー)と海(アクアマリン)に還っていった
 もう二度と再形成される事はない
 死は死だよ(アイと違ってゴローとさりなの魂は生きてるよ)
 もう星野アイは何も思わないし何も考えない
 二度と笑う事もない」
アクアからすると復讐の決意を進めさせるような台詞
アイがもし生まれ変わっていたら復讐は不要かもしれない
生まれ変わっていないなら復讐するしかない

でもツクヨミ的には違う
星野アイはもう死んで何も考えることはない
だから復讐なんて止めて君たち生きてる2人(ゴローさりな)が幸せになっていいんだよといいたかったんだろ
まともに意思疎通ができないツクヨミ

「ルビーにも同じ事を言ったのか?」
「恐いかおー(そんな顔しないでー)
 そんな事言わなくてもね
 彼女(ルビー)は役目(アイドルに)を果たそうとしている偉いよ」
ルビーの役目
これもアクア目線ではアイの復讐としか思えない
けどツクヨミ的にはアイドルになろうとしている事だけなんだろうな
ツクヨミ的にはルビーの行動はアイの復讐のための土台づくり…ではない
単純にルビーがアイドルになりたいから頑張ってるだけに見えてるんだろう
ガチでポンコツ
所詮カラスのとりあたま

「君ももう少し考えるべきかもね
 君がその身に魂が運ばれた意味を(ゴローとさりなが幸せになることだよ)」
「言われるまでもない
 僕の使命はたった一つ(アイの復讐)だ」
ぜんぜん伝わってね―
ツクヨミはゴロさりのことしか思ってないのに勝手にアイの復讐に変換されてしまう悲劇
ちゃんと話せよこのカラス

13巻121話

さりなちゃんと母親の関係を語る
「むかしむかしあるところに一人の少女がいました」
「彼女は二つの光(ゴローとアイ)を手にしました
 まぁ彼女はその光をどちらも失う事になるんだけどね」
さりなちゃんが失った二つの光
ゴローとアイドルを取り戻させることはツクヨミの望みでもある
ゴローと再会させてルビーをアイドルにするために協力する
アイへの思いとアイドルになることはちょっと違うくね?と思ったりするけどアイはもう死んじゃったから仕方ないよねというツクヨミ理論

「めでたしめでたし」
さりなちゃんの母親はルビーとはもう他人なんで終わった話だよ忘れちゃえ的な思い
こんな奴(さりなちゃん母)の気にすんなよ的な考え
人の心ないんか?
カラスだから仕方ない

13巻122話

ルビーに復讐なんてやめてアイドルの道を進めというアクア
ぶっちゃけツクヨミと同じ願い
アクアがさりなちゃんの幸せを願うように
ツクヨミもさりなちゃんの幸せを願っている
そしてツクヨミはゴローの幸せも願っている

ゴローは自分だけは違うと思い込んじゃってるけどさりなちゃんに幸せになってほしいと願うように
ゴローを知っているツクヨミはゴローにも幸せになってほしいと願っている
アクアは自分を客観視できないからな
アクアのママ的なみやえもんやアクアのパパ的なカントクやなんでも知ってるあかねちゃんからアクアが心配されるのはそのせい
独りで抱えすぎ

自分は傷ついていいと考えるアクア
アイを助けることが出来なかった自分を罰してほしいと思い込んでるアクア
アクアは思考にフィルターがかかってるせいでツクヨミの真意を理解できないのだろう
まああんな意味ありげな超常存在がポンコツだなんて誰も理解できないだろうけど

13巻123話

アクアとゴロー前世バレの涙を見た後のひとりごと
「良かったね
 これでルビーは立ち直って君の計画どおり映画は作られるだろうさ
 なんならこれを機に彼女はまた高く羽ばたくかもしれない
 でもそれは悪手だよ」
悪手=自分自身を不利にするよくない選択
ゴローであるということをさりなちゃんに伝えたことによってアクアは不利になる

「分かっているだろうけどこれは君の甘さが招いた明確な失敗だ
 結局君は復讐に向いている性格じゃないんだよ
 ちょっとだけ同情してあげる
 君からしたら嫌われていたほうが楽だった筈なのに」

ツクヨミの台詞でもっとも意味ありげな台詞
まるで未来を見通しているかのような台詞

なんだけど実際どう思ってるのか?

まず今回の正体バラシの影響について
アクアはさりなちゃんを救えるという希望が生まれた
自分の人生を捨ててもいいと思ってるアクアだけど
復讐によって罪を背負ってしまうとさりなちゃんを曇らせることになる
復讐をするためのハードルが上がった
あともう一つルビーからアクアへのガチ恋矢印が生まれた

「悪手だよ」=復讐できなくなるよと捉えてもいいんだけど、ツクヨミはアクアに復讐させたいわけじゃないはず
ゴロさりガチ勢のツクヨミとしてはアクアが復讐することによって破滅するのは避けたいはず
いくら本人が望んでいるとはいえ復讐に向いていない性格なのは分かっている
つまり今回のアクアの選択はアクアにとっては悪手(苦悩が増える)
だけどツクヨミにとっては歓迎(トップオタとして推しの変化に喜ぶ)すべき選択

『うわー悪手♥双子近親恋愛♥無理無理♥
 アクルビ尊い♥背徳感エグい♥苦悩するアクア最高♥』
というのがツクヨミの本心になるはず

13巻127話

壊れそうになってるアクアのもとで憎まれ口を叩かれにいくツクヨミ

「なんか覚悟決めたって顔だね
 人(ルビー)を傷つける事にそして(アクアが)傷つく事に」
「お前暇なのか いつもいつも人をイラつかせにきて……」
「正しい運命に導いてあげてるんだよ(復讐なんてやめなよ)私は優しいからね(ゴローの優しさも知ってるよ)」

復讐をやめさせようとするツクヨミ
アクアがイラつくのはなんでも知っているような(気のせい)ツクヨミの言葉で自分の葛藤や決断が操られているように感じるからかな

「運命ね まるで神様だな」
ツクヨミの存在がなにものなのか確認するアクア
「さぁ…君達が神をどう定義してるか次第だと思うよ
 私の定義からすると前世の記憶を持つ君達も神と言えてしまうからね」

ゴロさりは神!といいたいわけではないっぽい
ツクヨミ定義の神は前世の記憶を持つこと
これテストに出ます

「触ってみる?どこにでもある子供の躯さ(私に興味あるの?ホントに触られちゃう!?ドキドキ!)」

「この映画で子役やってくれない?」
「は?」

ここからがっつりコメディキャラになったツクヨミ
神秘性はなくなる

今思えばここでネタバラシだったのかな?

15巻144話

ルビーに対して神様マウントをとるツクヨミ

ルビーの話からするとツクヨミは自分が神だと伝えている
ツクヨミ的な解釈では神=前世の記憶を持つもの
前世のカラスだった記憶を持つツクヨミは自称神なわけだ
「自分が神だの気づいていない神だっているんだから」
これが誰なのか?
前世の記憶があるのはアクアルビー
ルビーも神だということをいいたいだけ?

アクルビじゃないとしたら他に前世の記憶ありそうな人はいるかな?
ゴロさり時代に出てきたキャラでその後でてこないキャラなんて…ゴローにツッコミ入れてた看護師?
もし看護師が転生してたとしたら誰だ?
ボケツッコミのキレがいいキャラ
フリルくらいしか思いつかない
フリルが転生前の記憶に目覚めてヒロインレースに参戦してきたらカオスだなあ

15巻145話

ルビーにべたべたされて照れるツクヨミ
やっぱりさりなちゃんが好きなんだな
アクアに触られたとしたら同じように照れたんだろうな

「私にとって君達はずっと
 生意気で可愛い子供のままなんだから」
ツクヨミの年齢はアクアがアイと一緒にカントク映画にでたときの年齢と同じだとすると2〜3歳くらい
誤差があったとしても小学生より前と思われる
カラスと寿命は10〜20年らしい
となるとアクアルビーが転生した後もカラスとして子供のアクアルビーを見守っていたのだろう
ゴローさりなを見ていた記憶なら「子供のまま」とは言わない
前世のカラスの姿でアクアルビーの演技を見ていたのだろうな

ツクヨミの名前の由来は月読尊つくよみのみこと
天照大神あまてらすおおみかみ素戔嗚尊すさのおのみことの兄弟神
1巻でルビーがみやこさんに「我はアマテラスの化身」と言っていたのでそれに乗っかったんだろう
ずっとアクルビを見守っていたんだろうな
それで自分もアクルビの兄弟だと思ってツクヨミを名乗ったわけか
可愛いところがあるなカラス

という感じで好き放題ツクヨミを考察しました
半ば冗談半ば本気です
笑い飛ばしてもいいですし
本気にしてもいいです

正直ツクヨミは物語をある種強引に動かす舞台装置デウス・エクス・マキナ的な存在でした
超常の存在ゆえに正しいと思い込んでいたけどほんとは単なる登場人物なのかもしれないな

最終話までにはちゃんとメイン回を用意してもらってネタバレしてほしいものだと思います

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