【ふつうの軽音部】鳩野ちひろの神性を布教してみる
40話で鳩野ちひろに「神」が顕現した
「神」とはなにか?
せっかくなんで1巻から振り返って「神」を感じてみましょう
完全なる内輪ノリなんだけど…
なぜかちょっと感動している自分がいる
新入生歓迎会ではとっちが軽音部の紹介のたまき先輩に感じた想い
共感性羞恥の先に感じた想い
それがはとっちの神性の根源
ここから「神」が芽生えた
ぶっちゃけ恥ずかしい
恥ずかしいのに恥ずかしげもなく自己を表現し内輪という一部のモノに共感させる
たまき先輩の姿を見て、はとっちの中でなりたい姿が見えてきた
大いなる間違いでありすべての始まり
誰もいないステージで一人歌うはとっち
音楽が遠因と思われる両親の離婚
他人の前で歌い変な声だと笑われた記憶
「変」
他人とは違う
馴染めない自分
染まれない自分
一人で、ただ一人で歌いたくなった
誰も観客がいない
誰もいないからこそ一人で歌うはとっち
誰に伝えるでもない
自分から湧き出した想い
自分がやりたいから演る心
普通ならできない行為
やる意味がないと思って踏み出せない一歩
それを考える前に踏み出すはとっち
それがはとっちの神技
厘ちゃんに見せた最初の奇跡
神の証明
桃は恋愛のことわからんのやろ!?
「説明しても桃には伝わらんから」
当たり前のように恋愛をする同級生
恋愛によって友情が崩れ、やりたいことをやれなくなる
何よりも優先される「恋愛」という存在
その価値が、意味が、桃ちゃんにはわからない
そして友達からもわからないと思われている
だから友達はみな、桃ちゃんとの間に壁を作っているのを感じる
「恋愛」がわからない
そんな自分が悪いのか?おかしいのか?
本音で語り合えない寂しさと疎外感が桃ちゃんの根底にある
陽キャとして過ごしていても、共感出来ない想い
救えない想い
救われない想い
誰に理解されることなく、理解された気になりたくない
自分だけの想いでありながら、消し去りたくない想い
桃ちゃんが抱える誰にも理解されない自分
他人とは違っているのはわかっていても、それを理解されないのはわかっていても、それでもいいと言ってくれる場所がほしい
自分を認めてくれる居場所がほしい
そんな想いが桃ちゃんにはある
バンドに居場所を求めた
でも舞伽さんはバンドを辞めた
大道さんには裏切られた
恋愛の話は桃ちゃんにはわからないからと距離を取られ嘘をつかれる
自分には本音を話してくれないと感じた桃ちゃん
恋愛のわからない桃ちゃんには、今後本音を話してくれないのだと感じてしまった
大道さんに知った風なことを言う
違う そんなことを言いたいんじゃない
知ってほしいからわがままな正論を吐いて遠ざけるような言葉を吐いてすり寄ってほしいと懇願した桃ちゃん
寂しさゆえの八つ当たり
はとちゃんの歌聴けば全部わかるから!!
「私 はとちゃんは絶対にふつうの人間じゃないって
初めて見たときからずっと思っていた」
厘ちゃんからの桃ちゃんへの布教
はとちゃんの歌はうまいわけじゃない
上手いとは音程やリズムが正確な歌
はとちゃんの歌はそういうのでは無い
「めちゃくちゃ独特
歌がうまいって感じじゃない
声量があって妙な迫力がある声」
さらに大きくなる声
過去を思い出し涙する桃ちゃん
友達と一緒にやりたかったバンド
桃ちゃんの居場所
恋愛が壊した居場所
同じ気持ちでいたと信じた友達は、今は違う道を歩いていると認めてしまった涙
はとっちと一緒にバンドをやりたい
「どうしても一緒にやってみたくて…」
ずっと友達と一緒にいたかった場所を思い出にして
今の自分を出せる場所、新しい居場所で一緒にやりたいと思える存在 はとっちを見つけた桃ちゃん
私はずっと自分にも嘘をついていました
子どもの頃からロックバンドのギターボーカルに憧れていたはとっち
深く傷ついて自分の気持にふたをした
「はとちゃんがボーカルのバンドを作ろう!!」と言ってくれて死ぬほど嬉しかったはとっち
やりたいことをやる
ただそれが難しいこと
他人に変だと思われたくない
恥ずかしい想いをしたくない
みんなと一緒が楽
そんな想いは誰にでもある
でも、それだと自分に「嘘」をつくことになる
はとっちは自分に嘘をつくことをやめた
「知り合いに見られたら恥ずかしい?そんなの知るか!!」
ロックの魂
自分が表現したいことが、他人が自分を評価することより上にくる
どう見られるかより、どうしたいかが上にくる
「この私をバカにしたすべての人間を絶対に殺してやるという強い気持ち」
他人に流されることは、自分を殺すこと
自分を否定する人間は、自分を殺そうとしている
そんな奴らは殺してやるという思い
誰かの価値観より、自分の価値観を優先する
「成り上がり」
他人が評価していない自分という存在
そんな自分を自分だけは認め、上に上に目指す
他人の価値観の上に成り上がっていく登りつめる精神
この魂の輝きが、はとっちの神性
藤井彩目ちゃんのコンプレックス
「ブスとかデブとか嘘つきとか言われて散々いじめられていた森田彩目やで」
見た目を変えて、生き方を変えて、強くなったように見せかけている彩目ちゃん
でも他人の目を気にしてしまう
見た目を虚飾して、サバサバしているように見せかけてる
でも、自分は偽物だと分かっている
他人も偽物だと笑っているように思えてしまう
正しい選択をしている
一軍のフリをしていても、鷹見くんを理解できずテンパり自信を失った
弱い心
どんなに強いふりをしても、彩目ちゃんは自分の弱さを理解している
自分が自分のままでいると、周りから否定される
だから自分を「周りが考える強い存在」に虚飾して強い存在だと勘違いしてもらえるように生きることを選んだ
弱いからこそ、強いふりをしないと生きられない彩目ちゃん
きっしょ
本当は嫌いな連中のマネをして、自分を強く見せようとする擬態
そんな自分を誰かが見破っているのではと恐れる気持ちが常にある
でも今更ブスでデブと言われたあの頃、ミジメだったあの頃には戻れない
進むしか無い
止まってしまったら、気持ち悪い自分を認めてしまう
そんな鬱積した心が彩目ちゃんには常につきまとう
他人からみて成功していると思われること
一軍だと思わていることが彩目ちゃんの精神を安定させる
だから鷹見くんと付き合って調子に乗り
だから鷹見くんにフラれたとき取り乱した
ずっと間違えないでいたら、偽物でも本物だと思われるはずと張り詰めて生きている
だから鷹見くんにフラれて「失敗した」と考えて、終わったと思ってしまった彩目ちゃん
生きたくない生き方をして、それでもうまく生きられずに傷つく
そんな生き方しかできない自分が嫌で仕方ない
鳩野の歌は、そんな彩目ちゃんに突き刺さる
ただ一人歌う鳩野が、
他人のためじゃなく、自分のために歌う鳩野がかっこよくみえる彩目ちゃん
たまき先輩の前で一曲
たまき先輩が憧れているひかり先生
初恋のひかり先生
百合の香る言えない恋心
たまき先輩はひかり先生にあこがれて、
ひかり先生がやっていたバンド活動をすることで、
ひかり先生の心に寄り添えると感じてる
ちひろちゃんの歌が、ひかり先生に重なる
歌いたい 歌が好きという気持ちが伝わる
ひかり先生が見ていた景色とちひろちゃんが重なる
藤井さんには新しい「神」が必要やと思う
「私達のような弱い人間にはそれが必要なんよ」
厘ちゃん、桃ちゃん、彩目ちゃんは「弱い人間」
厘ちゃんの弱さがなにかはまだでていないが、なにかあるのだろう
他人を理解し操ることのできる厘ちゃんが、自身を弱いと思えるなにかがあるのだろう
他人との壁を感じている桃ちゃんと彩目ちゃん
「神」はその壁を破壊する
「神」と共にいれば、自分が自分のまま生きることができる
すがることができる存在
弱い自分では越えれない壁を超える存在が「神」
はとっち、はとちゃん、鳩野、ちひろちゃんの歌が救ってくれる
「一緒に神を作ろう藤井さん!!」
はとちゃんは「神」
だが、信者が少ない
厘ちゃん、桃ちゃん、彩目ちゃんが布教することで神の存在を民に知らせなくてはならない
共にはとちゃんを支える使徒になろうと勧誘する厘ちゃん
一生懸命な水尾くん
水尾くんが一生懸命なのは、理由や目的のあってのことじゃない
ただやるからには真剣に、真摯に向き合う
ただそれが心地よい
それが周りには理解されない
周りにとって「嫌なこと」を、黙々と淡々とこなす水尾くん
周りとって嫌味に見える
周りは嫌がっている自分たちを見下しているように思えてしまう
水尾くんにはそんな気持ちがないのに、
水尾くんのやりたいようには周りがさせてくれない
「ゆるい感じでやってるほうが正しい
俺もそうやってみんなと同じように色んなことを適度に楽しんですごすべきなんだ」
そんなはずはないのに、それが「正しい」と思い込もうとする水尾くん
周りがそれを求めているから、流されるのが「正しい」
自分という存在を殺すのが正しい
そう思おうとしていた
鳩野さんの歌を聴くまでは
そんなはずはないと鳩野さんの歌は伝えてくる
一生懸命な鳩野さんを見て、自分も一生懸命でありたいと思う水尾くん
「めっちゃかっこよかったわ ライブ」
弾き語りでは伝えることのできなかった鳩野さんへの感想を伝える水尾くん
ちゃんとはとっちに感想を伝えた存在一号の座をゲット
鳩野ちひろの神性
それは「弱きもの」に立ち向かう強さを与える歌
コンプレックスを抱えた「弱きもの」に立ち上がる力を与える存在
一般人とは違う存在
個性を抱えた存在
おそらくはほぼすべての人が本来そうであるんだけど、学校生活で、社会で、世間で生きるうちに「正しい生き方」を知り、「正しい生き方」に流されていく
「弱きもの」はそんな流れに抵抗しながら生きていきたいが、自分の力では及ばずに流されてしまう、しまいそうになる、流されたフリをしている
「神」はそんな「弱きもの」を導き救う「救世主」
「神」は「弱きもの」の心を知りながらも、「弱きもの」ができないことをする
痛みを知りながらも、痛みを抱えながらも先に進む姿を見せてくれる
イバラで傷つきながら、罪を背負いながら進む救世主
そんな姿に痺れる、憧れる
それが「神」
レイハさんは傍若無人で厚顔無恥
傍若無人
人まえをはばからず勝手気ままにふるまうこと。
厚顔無恥
厚かましくて、恥知らずなこと。他人の迷惑など考えずに自分勝手に行動すること。
レイハさんは「強い」
優れたルックスと歌のセンスを持ち文武両道
コンプレックスが存在しない一軍女子の中の一軍女子
故に他人を見下している
ハトノさんを見下している
だからナメくさって「ハトノさんの歌聴いてみたいなぁ…今ここで歌ってくれん」なんて言う
できるはずがないし、聴きたいとも思っていない
「できないのハトノさん?
私は歌えるけど 今ここで歌ってみせようか?」
自分が歌うという流れに持っていくために、ハトノさんをダシにした
水尾くんがレイハより鳩野さんを上に扱ったのにムカついた
だからハトノさんが下だとわからせるために、マウントをとるための流れを作ったレイハ
自分の筋書きどおりに進むと思って他人を踏みにじり利用した傲慢な女
はとっちは、レイハさんの気持ちは知ったこっちゃない
レイハさんがなにをしたいかは知らないが、ナメてるのはわかる
ならぶちかましてやる
レイハさんみたいに傍若無人で厚顔無恥に歌ってやる
はとっちはレイハさんの真意を無視して歌い出す
「神」が顕現する
この状況 レイハさんが暴走してマウントとってイキりたいだけの意味のない状況
そんな状況で、誰も望んでない歌を自分のためだけに歌うはとっち
場違い
恥ずかしい
意味がわからない
でも、厘ちゃんには理解る
はとっちが歌は「弱きもの」の抵抗
一軍女子が作った空気を無視した反抗
「強きもの」に流される世の中の流れに対する反逆
ロックの魂
流れを作り他者を利用しようとする傲慢に対して抵抗する魂
それが厘ちゃんに刺さりまくる
神にしかできない御業にふれて腰が抜けて立てなくなる厘ちゃん
レイハさんは歌が上手い
でもレイハさんの歌は「弱きもの」には届かない
なぜなら、レイハさんには「恥」がない
レイハさんの歌を聴いても恥ずかしくならない
恥がないから恥の多い人には刺さらない
共感性羞恥が発生しない
ノれるけど、刺さらない歌
傲慢にして尊大
それがレイハさん
ハトノさんの歌を聴いて呆れ顔したレイハさん
自分の作った流れ、歌えないハトノさんに代わりレイハが歌うというシナリオを無視してハトノさんが歌って逃げた
思い通りにならなかった
やりたいことをやれなかったという不満しかない 自分の邪魔をしたハトノさん
レイハの敵になった
はとっちの歌はレイハさんには届かない
はとっちの歌は「弱きもの」への歌
「強きもの」であるレイハさんははとっちの歌の価値を気付けない
「ああいうできない子ががんばってるのって
なんか感動しちゃうんだよね…」
上から目線の「感動」
これは、「できない子」という下の存在が努力というあがきをして「下なりにがんばっている」、「下のくせにそこそこのところまでくる」という目線
けして「できる子」である自分の場所までは上がってこれないのに努力している「井の中の蛙」に対しね憐れみをこめた「感動」という偽善
24時間テレビの感動ポルノ目線
「神」の神性を否定する傲慢な思考
レイハさんはまるで偽救世主のような存在
鷹見くんの衝撃
はとっちの歌を聴いた鷹見くん
なんかパンクなメイク?ビジュアル系メイク?をした記憶がフラッシュバック
おそらく鷹見くんの過去
本当はそんなバンドがやりたかったんだな
でも周りはそんなものを望んでいなかったのだろう
結果的にクールなルックスでスカした歌を歌うようになった鷹見くん
だから常に大衆を見下すような気持ちを持っていたんだな
でもその本心は、奥底にはパンクな心があったんだな
彩目ちゃんに夢を否定されてムカついたのは、単にメジャーを目指しているというだけじゃなかったんだな
過去にやりたいことをやれなくなったというコンプレックス
周りに流された経験が鷹見くんにもあったんだな
鷹見くんも「神」を必要としている「弱きもの」だったんだな
はとっちが導く世界に鷹見くんも引っ張られていく予感
来年の文化祭ではとっちに理解らせられて使徒の仲間入りすると「よげんのしょ」に書いて置こう
さあみなさん
「弱きもの」は「神」を必要とします
「神」を、「はとちゃん」をあがめましょう
いまはまだ「弱きもの」の「神」であるはとっち
それがいつしか「ふつうの人」にまで届くように「神」は登りつめることでしょう
それが「ふつうの軽音部」
聖書「ふつうの軽音部」を買うのです
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