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2021.5.24 母になる3終

陣痛の痛みは本当に地獄のようだった。
痛みの波が絶え間なく押し寄せ、深呼吸など出来ずになり振り構わず声をあげていた。もう無理。
コロナの影響がなくとも立会い出産は考えていなかったが、夫に側にいて欲しいと切実に思った。

先生や助産師さんが周りを囲み応援してくれる。
浅くなってしまう息を手を握りながら整えるガイドをしてくれる。うまくできない。痛い。痛い。
なんか切られて、いわれるがままに深呼吸の合間にいきんで、あともう二回いきんでダメなら無理かもと思っていきんだ。
頭が見える。引っ張られてる。
ずるんと産まれる。
産まれた。

ちいさなわたしのこ。わたしと夫の子。

産まれたら痛みはもうないと思っていたのに、胎盤を出すのがこんなに痛いとは。
尿道カテーテルがこんなに痛いとは。
足がガクガクなまま縫われたり、グリグリされたり。でももう済むからいいから終わりにしてくれという気持ちだった。皆とても優しかった。


壮絶。
出産は嵐の様だった。

とてもとても辛かったのに、体の傷や元に戻る痛み、我が子とこれから過ごしていく為の病院の日程に翻弄されるうちに記憶が薄れていることに気づく。
二度とごめんだと思ったのに脳は上手くできている。恐ろしいことだ。


あっという間に10日も過ぎていた。
今まで気付いていなかったみたいだが、そろそろ外に出てきたことがわかる頃らしい。


面倒は多いけど楽しいところだよ。よろしくね。

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