ショートショート『手紙』

花ちゃんへ
とつぜんだけど花ちゃん、いつもありがとう。
私はもうすぐ遠いところへいってしまうことになりました。
花ちゃんとは毎日いっぱい遊んで、いっぱい笑って、
花ちゃんがいると私も毎日すごくたのしかったです。
本当に遠い所で、花ちゃんには来れないところだから、たぶんもう花ちゃんには会えないと思います。
花ちゃんがいてくれたから私はここまでこれました。
いままでありがとう。だいすきだよ。

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いままでありがとうなんて、ずるいよ…。
私はるーちゃんが書いてくれた手紙を読んで泣いていた。


「言ってくれればよかったのに！なんで私に言ってくれなかったの！」

心臓がんステージ4の知らせが書かれている紙を握る私が語り掛ける先には、すっかり冷たくなってしまったるーちゃん…瑠璃おばあちゃんがベットに横たわっていた。