見出し画像

iPhoneでもChatGPT - 陰謀論と生成AI

ども、かにかまトマトです。カナダでアプリとかを作ってます。

先日のWWDC24でApple製品のOSアップデートが発表されました。
かなりいろんなアップデートが発表されて、盛りだくさんだったのですが特に大きかったのは「siri」のアップデート。

Apple Intelligenceという独自AIでsiriとの対話がかなり人間っぽい感じになりそうです。iPhoneが内部でこれまでの使い方などを学習してどんどんパーソナライズしてやってほしいことをより正確にできるようになります。
セキュリティもiPhoneの内部で処理するので、iPhoneはあなたのパーソナルを分かってるがAppleは知らないというようにしているようです。

ChatGPTとの連携

しかも「siri」にChatGPTの連携がついて、ログインしなくても使えるようになるみたい。

今まで使ったことない人の敷居が下がるでしょう。これからまた一気にユーザーの使用率は上がりそう。

AI関連の株価は過熱気味だと言われているけど、どこまでバブルは続くのでしょうか?まだまだ伸びていきそうな勢い。

まだAIをまったく使ったことない人からしたら、なんか気持ち悪いし、使い方わからないって感じだと思いますが、もう一部の人が使うものでもなく当たり前にそこにあるものになりつつあります。

特に日本人はiPhoneユーザーが多いので、もっと当たり前になるかもしれないなぁと思います。

もちろん問題はまだまだたくさんあります。以前も書いてみたが、生成AIはサラッと嘘をついたり。

それでも精度はかなり上がっているし、アドバイスも的確になっています。

陰謀論 VS 生成AI

以前見た記事で面白い実験がありました。
生成AIは陰謀論者を説得できるのかという実験です。

僕は陰謀論に対してすごく興味があり、どういう思考プロセスでそうなってしまうのかとか、その効力が切れるのはどういう時なのかとかすごい気になります。新興宗教や洗脳なんかも一緒ですね。

これは米MITや米コーネル大学に所属する研究者らが発表した論文の研究結果です。
陰謀論を一度信じると、その信念を崩すのが難しいと思われていますが、反証をきちんとできれば陰謀論を崩せるのではないか、ということを生成AIで実験したそうです。


例えば、陰謀論の人って特定のことにめちゃくちゃ詳しいですよね。
だってそればっかり情報を集めているしずっとそれを見ているので。
普通の人が「それは違うんだよ」って言っても向こうの方が変に情報としてはよく知っていたりします。それが間違ってたとしても。

なので普通の人がちゃんとした証拠を提示して反対意見を出すのが難しいですが、生成AIならガンガン証拠付きで反論出来ますし論文なんかも引っ張ってこれます。

その結果、参加者の陰謀論信念が21.43%低下した。さらに、参加者の27.4%が対話後に陰謀論を確信しなくなった。この効果は2カ月後も持続し、非常に広範な陰謀論で一貫して見られ、陰謀論信念が深く根付いていてアイデンティティーにとって重要である参加者でも生じた。

ということで、生成AIとの対話の結果、3割近くの人が陰謀論を信じなくなったそうです。

結果では、多くの陰謀論者はちゃんとした反証をされたら意見を変えることができたり、考え方に影響を与えられるということが見られたそうです。

しかも生成AIなら1日中飽きることなく陰謀論の話を聞いてくれます。
人間だったら「いや!!だーかーらー!!!怒」ってなるところを、丁寧にいつまでも教えてくれるわけです。
討論の相手としては生成AIはかなり最強です。
あいつらは疲れることがありませんから。


これはなかなか面白い使い方だなぁと思います。
人の信念までも使い方によっては変えてしまうっていう怖さはもちろんあるのですが、とりあえずの使い方としてはいい方向のような気がします。

SNSの発明で陰謀論者は増えたし、社会の分断を増長させた側面はありますが、生成AIはそれを和らげる役目を担えるのでしょうか。

というわけで

というのがiPhoneのsiriに標準で使えるようになってより簡単に身近に使えるようになるわけですが、これが今後どう影響してくるのか楽しみです。

一方で、AppleがChatGPTをOSレベルで入れるなら社内では使用禁止にするてイーロン・マスクは怒っております。

これがどこまで彼のポジショントークなのかはちょっと分かりませんが、これからもっとAIの戦国時代に突入することは間違いなさそうです。

最後に立っているのは誰なんでしょう?
イーロン・マスクか?
はたまたAppleか?
それとももはや人類ではなくAIか?

楽しみです。

ではでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?