FC今治での2017年シーズン

FC今治での2017年シーズンは、個人的には一番得るモノの多かったシーズンでした。
シーズン途中に病院の先生の診断風にいうと「うつ状態」になり、2カ月ほど試合を欠場していた時期がありました。
はっきりとはいろいろと覚えていないですが練習参加できてた時期も合わせて、トータル4カ月ほどはそういった状態でした。
僕がそういうことがあったのを知っている人から後々、主に指導者の人たちですが、自分の抱えている選手が同じような状態になったからどうしたらいいかという相談を、ありがたいことに受けることが何度かあったので、もしそういうことが起きたり、周りの人にあった場合の参考になればと思い書きます。まあいつか書こうと思っていたことでもあるので。
僕の場合は比較的短期間だし、いろんな人の体験談や記事を見ると軽い方なのかなと思う部分もあり、また、人それぞれ解決策や原因や症状なども違うと思うので、僕にはこれが良かったという感じです。
全ての人に当てはまるわけではありません。
あと、当時のことを知っている人から、環境や周りにいた人(主に指導者)が原因なの?的なことも聞かれることもありますが、そういったことは一切なく、100%自分に原因があります。

期間

始まりは、セカンドステージ第2節・7月16日のヴィアティン三重の後の家に着いてからでした。(2017年のJFLの試合日程表を改めて見て書いてみると、もう半分超えてたんだなと思い意外でした。)
その試合は途中から出場したんですが、プレーはひどく、ボールロストから決定的なピンチも招くといったプレーでした。
そんなプレーをした自分に対して、その日のプレーや最近のプレーなどを一晩中考えこんでしまい、一睡もできずに朝になると頭と体がおかしくなっていました。
とにかく考えること考えることすべて悲観的になり、練習に行く気力が起きず、ベットから起き上がれないといった状態でした。
それでも第3節~第6節までは、あんまり覚えてませんが、確か比較的練習には行ってたと思いますが、一週間に一回か二回くらいは練習を休んでいた気がします。
万全ではなく、なんとかギリギリのところでサッカーが出来ていたという状態でした。
その間も考えることがすべて悲観的で、楽しいと思うことはただ一度でもありませんでした。これは全ての期間を通してでした。
また、元々言葉数は少ないですがこの時は全くと言っていいほど人と話すことができませんでした。
8月26日の第6節のラインメール青森戦で苦しいながらもなんとか頑張って、その試合点も取れて、パフォーマンスも割と良かった方だったんですが、最後追い付かれて2‐2で試合が終わった時、頑張ったのにこうなるかという気持ちになり、ギリギリのところで保てていた糸が切れてしまいました。
試合後に「もうダメだ」というような感覚があったのを覚えています。
そこからは第7節~第13節まで欠場。
練習も最初はできていましたが、途中から参加できなくなり、グラウンドに行っても隅で座ることしかできないような状態で
グラウンドにも行けない日も最初は一日行って、次の日は行けないといった状態だったのが、日に日に行けない日が増え、途中からは全くグラウンドに行けなくなりました。
9月の途中くらいからは全くグラウンドに行くことができなかったので
確か最初の1,2週間くらいは家にいて、その後の2.3週間実家に帰り、そこで回復していきました。
11月5日の第14節で復帰し、15節も出場し、シーズンは終了しました。


行動・症状

その期間はどんな感じだったかというと、
頭の中は常に悲観的で、とにかく動くことができませんでした。
基本人間は何をするにも動くためのエネルギーが必要で、そのエネルギーが枯渇しているような状態でした。
サッカーに関しては
相当なパワーを振り絞ってベットから出て、練習に向かい
最初は普段通りサッカーするエネルギーがなくなり
次にサッカーするエネルギーがなくなり
サッカーするためにコンディション維持のためのジョギングが出来なくなり
歩くことも出来なくなるって感じで

日常生活では
家ではベットからとにかく動けなく
ひどい時期は
お風呂には入れない
服が脱げない
歯を磨けない
ご飯を食べれないって感じでした。
基本的に3日間くらいお風呂には入ってなかったと思います。
また、飛行機や電車バスなどは乗ってしまうと自分のタイミングで外に出れないため乗ることができませんでした。

朝ご飯は食べられず、グラウンドから帰ってきて汗だくなのに練習着も脱げず、そのままベットに入り、お昼ごはんも食べられず、夜までベットから出ない、夜はお腹が限界になるけどご飯は買いに行けないから出前館で宅配してもらい食べる、もしくは動けるときにコンビニでカップ麺系を大量に買ってそれを食べるという普通の時じゃ有り得ない生活でした。
練習に行けない日は一日中ベットの上から動けないといった状態でした。
とにかく日常生活の活動をするエネルギーがないといったイメージです。

実家に帰り、回復してきたと思い、一人暮らしの家に帰って、自分で家の周りを走るときは自分は走れるのかと怖くて
最初は一歩一歩、「ここまで走ることができた」「5分走ることができた」「10分走ることができた」といった感じで、走れて良かったという感じでした。
サッカーに戻る過程でも、「ボール蹴ることができた」「練習することができた」という感じで少しずつ出来るんだと恐る恐る確認しながら出来ていったという感じでした。
もし無理ならまた逆戻りする、また同じことが起きると思い、そこは非常に怖かったのは覚えています。


原因

はっきりとはわかりませんが、いろいろ調べたりした上で自分なりには「燃え尽き症候群」みたいな感じかなと思っています。
症状的にも似てるし、燃え尽き症候群には2種類あるみたいで
一つはなにかを達成した後に起こる場合と目標から遠ざかって絶望してしまう場合で、僕は後者の方だったのかなと思います。


解決法

僕が良かったなと思ったのは、
まず一つは「実家に帰った」ことで
サッカーから離れられたということと、心休まる所にいれたということが一番良かったなと思います。
誰かに相談された時は、いつもサッカーから離れた方がいいと言っています。
これが一番良い方法かと思っています。
二つ目は、「病院に行った」ことで
これも本当に人によるので、人によっては逆効果になるという話も聞いたことがありますが、僕には良かったです。
実家に帰った次の日に母親に無理やり、スポーツの心療内科みたいなところに連れていってもらい
そのときは確かお医者さんには精神的なものは断定できないと前置きした上で、適応障害・うつ状態・燃え付き症候群と言われ、僕個人的にはそう言われたことで、「病気なんだな」と思い、少し心が楽になりました。
三つ目は「周りの人の支え」で
周りの人が本気で心配して下さり、いろいろと話を聞いてもらったり、力になってくれたのは大きかったです。
だから、そうなった人がいた場合には周りの人の支えがとても大事で、根気強く気長に見守ってくれたら、選手にとっては大きいと思います。
主にこの3つで、とにかく焦らず無理せずしっかり休むといったことが大事かと思います。


今にかけて

今は全くもって大丈夫で、この経験があったから今までサッカーを続けられていると思うところもあるし、何事も深く考えることが前よりは出来るようになったと思うので、プラスに思っています。
根本的なサッカーに対する考え方も変えなければまた同じことを繰り返してしまうので、その期間+その後の時間で考え方を大きく変えることができたのもプラスなことかなと思います。
けど、基本的にダメージに弱くなったり、考えこんでしまう率は高くなった気がするのでその部分はマイナスかなと思います。
何かを得れば何かを失うといった感じで良くなった面も悪くなった面もあります。
また、次、もしなったとしたらもう次は耐えることが出来ないだろうなと思います。本当に苦しかったので。
とにかく今思い返しても本当に苦しく辛かったです。
誰にも言ってない話や書けない話もいろいろありますが、今は無事サッカーすることができて良かったと思っています。
参考になれば幸いです。



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