見出し画像

22.夫婦別姓について、あなたの考えを述べなさい。


■夫婦別姓について(400字相当)

わたしは夫婦別姓制度に賛成だ。確かに、夫婦が同一の姓を名のることは、家族が一体感を持つうえで意味があるかもしれない。また、夫婦別姓を法制化すると、けじめのない、安易な結婚が増えてしまうという反対意見もあるようだ。しかし、改姓によって生じる不便や不利益の方が大きいのではないだろうか。なぜなら、改姓する側は運転免許やパスポートの名義変更など煩雑な作業をしなければならないからだ。また旧姓を用いた資格や論文が不一致になるから、キャリアが分断される場合もある。さらには国際的に見ても、先進国で夫婦別姓を認めていないのは、日本だけだという指摘もある。これからは女性の社会進出国際結婚がいっそう増えるだろう。夫婦別姓を認めることは、生き方の多様性を認める民主社会において求められるものだ。よって(以上の理由から)、わたしは夫婦別姓に賛成する。(367字)

※小論文の一つの型である「タシナヨ構文」で書いてみました。
①わたしは、このことに賛成(反対だ)。②確かに、こういう意見もあるだろう。③しかし、(わたしのように)こういう考え方もできるはずだ。④なぜなら、こういう理由があるからだ。⑤よって(以上の理由から)、わたしの意見は、こうだ。

※たとえば医療ミスのように問題解決型の設問の場合は、①問題の定義 ②現状(背景)③問題点(課題)④解決策という流れで構成できます。(医療ミスの解決に反対する人はいません)
しかし、夫婦別姓は問題解決型のテーマではありません。実現にあたってメリットとデメリットがあり、意見が異なるのが普通です。こうしたテーマの場合は、問題の解決策を述べるより、賛成(反対)意見を述べる方がスムーズに構成できます。

■夫婦別姓について(600字相当)

現在の民法では、夫婦別姓は認められておらず、女性が姓を変えるケースが圧倒的に多い。だが、女性の社会進出などに伴い、現在の法制度を見直すべきだという議論がなされている。では、こうした状況をどう考えるべきだろうか。わたしは夫婦別姓制度に賛成だ。確かに、夫婦が同一の姓を名のることは、家族が一体感を持つうえで意味があるかもしれない。また、夫婦別姓を法制化すると、けじめのない、安易な結婚が増えてしまうという反対意見もあるようだ。しかし、夫婦の一方が改姓しなければならないことで生じる不便や不利益は大きなものがある。たとえば、改姓する側は運転免許、パスポートなどの名義変更をしなければならないが、これはかなり煩雑だ。旧姓を用いた資格や論文が不一致となるから、築いてきたキャリアが分断される場合がある。さらには国際的に見ても、先進国で夫婦別姓を認めていないのは日本だけだという指摘もある。これからは女性の社会進出がさらに増えるし、国際結婚も増えるだろう。夫婦別姓を認めることは、生き方の多様性を認めることであり、それは成熟した民主社会において求められるものだ。以上の理由から、わたしは夫婦別姓に賛成する。(497字)
 
※600字相当については「タシナヨ構文」ではなく、「タシタヨ構文」(確かにしかしたとえばよって)で構成してみました。

■夫婦別姓について(800字相当)

現在の民法では、夫婦別姓は認められておらず、結婚する男女はどちらかが姓を変えなければならない。女性が変えるケースが圧倒的に多いが、女性の社会進出などに伴い、現在の法制度を見直すべきだという議論がなされている。では、こうした状況をどう考えるべきだろうか。わたしは夫婦別姓制度に賛成だ。確かに、夫婦が同一の姓を名のることは、家族が一体感を持つうえで意味があるかもしれない。現在、住民票やマイナンバーカードでは、通称の使用が認められているのだから、夫婦同姓でも不便はないという意見もある。また、夫婦別姓を法制化すると、けじめのない、安易な結婚が増えてしまうという指摘もあるようだ。しかし、夫婦の一方が改姓しなければならないことで生じる不便や不利益は大きなものがある。たとえば、改姓する側は銀行口座や運転免許、パスポートなどの名義変更をしなければならないが、これはかなり煩雑だ。旧姓を用いた資格や論文が不一致となるから、築いてきたキャリアが分断される場合がある。男女平等の観点からも、女性の改姓が圧倒的に多いことは不平等感が否めない。さらには国際的に見ても、先進国で夫婦別姓を認めていないのは日本だけだという指摘もある。これからは女性の社会進出がさらに増えるし、国際結婚も増えるだろう。夫婦別姓を認めることは、生き方の多様性を認めることであり、それは成熟した民主社会において求められるものだ。以上の理由から、わたしは夫婦別姓に賛成する。(614字)

※メモ書き
代々、受け継がれてきた名字を大切にしたいという、夫婦同姓支持の意見もある。確定申告、給与振り込み、子供への相続において別姓は認められていない。

■小論文弁当のレシピ

①夫婦別姓についての現状はこうだ。②そして、わたしは夫婦別姓に賛成だ。③確かに、こういう反対意見はある。④しかし、こうした賛成意見も成り立つはずだ。(煩雑さ・キャリア分断を避ける。男女平等・女性の社会進出・国際化・生き方の多様性といった観点から)⑤だから、わたしは夫婦別姓に賛成する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?