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ミュージカル「この世界の片隅に」平和と居場所の話



★こだわり強め観劇女子の注意事項★
ネタバレなし!

  • 原作は読んでおいた方が○

  • 空襲警報のサイレン複数回あり

  • 空襲のシーンあり

  • 開演後、長袖羽織を着始めた方が多かったので冷房効いているのかなと

  • 私の回はほぼ女性だったので開演前も休憩中もお手洗いが激混みでした(15分前にならんで席に着いたの開演2分前…和式譲ってもらえたのでもっとかかってたかもです…)

  • 舞台の奥行きがあって美術も基本シンプルだったのでどの席でも観劇しやすそうな印象でした


★観劇ログ

日生劇場にてミュージカル「この世界の片隅に」を観劇しました。
主要なキャストは2人、子役は3人ずつキャスティングされている今作。私の回の配役は画像を参照ください…
原作を学生時代に読んだことがあったこと、そして、一年に一本必ず戦争ものを観ると決めているので、観劇を決意。
直接的な描写はないものの、悲惨な戦争を一般市民の主人公目線で描かれているというところが、私の思うこの作品の魅力でした。
当時の日常を知ることで、あの時代犠牲になった人達は、特別な悲劇の登場人物ではなく、その時を迎える1分前、1秒前まで日常を過ごしていた、私と変わらない「あなた」だったんだなと…
初めて読んだ時、すごくショックを受けたのです。

以前、My boy Jackを観劇した時、あまりの悲惨さに落ち込んでしまい、一週間くらい引きずってしまった経験がありました。
(俳優さんの熱も凄かったのです!!!)
そのため、楽しみなんだけど、ちょっと不安、心配があったのも正直なところでした。
しかし、漫画同様にほっこり、クスッと笑ってしまうシーンもたくさん!!
そういうシーンがあるからこそ、終盤は切なくやるせなさに駆られていましたが、それも含め観劇を楽しむことができました。


今回、音楽を担当されていたのがアンジェラアキさん!
学生時代、ディズニーシーのショー(アウトオブシャドウなんとかのような名前だった気がします)をミュージカル好きの友人と観劇。
それがすごく劇団四季のファミリーミュージカルみたいな作品だった覚えがあったのですが、今回は全く別物で、同じ人の作品とは思えず…
とはいえ、帰り道歌ってしまう音楽は以前も同じだったなあ〜って有楽町駅でぼんやり考えていました
(もしかして〜♪って歌いながら親友と舞浜駅向かってたような笑)
ミュージカル界の大スター達の歌声と合わさるといつまでも聴いてられるような幸せな時間でした。
私が特に好きだったのは桜祭りの場面!
視覚的にもポスターになるほど美しいし、音楽も和風で胸にきました。
春になったら当たり前に見られると思っている桜も、当時の人は、もう最後かもしれない、来年はこの人と見られないかもしれない、この時だけは全て忘れて…と見ていたのかもしれないですね。
そう思うと特別なものに感じてきます。


去年1番感動したミュージカル、「くるみ割り人形外伝」で主人公を演じていた澤田杏菜ちゃんが幼少期のすずに選ばれており、観られるかな〜と思っていましたが、違う方でした。
でもその方もめちゃくちゃ歌が上手…びっくり!!
去年、「ミュージカルが好き〜♪」って歌ってた杏菜ちゃんが日生劇場でこんな風に1人で歌っているんだなぁ…と思ったら、素敵すぎてジーンとなりました。


ベトナムでも会った2人ですね。


★おしまい


この作品だけではないですが、ノンフィクションをベースにした作品って、どんどんその日に近づいていく、という演出が多い印象があって、結末を知りながらも、毎回怖いな…来ないで…と思うというか…でも、本当に怖いのは、そんな予想もできない恐ろしいことが、突然起きた現実なのかなって思うんです。
戦争は正義と正義のなんとか、なんて聞いたりしますが、悲惨な現実を知ると正義がわからなくなります。

大事な人が納得できないような奪われ方をされたとしても、私が覚えていれば、その人の存在は続いていくのだと。
存在意義だけではなく、存在証明も居場所のひとつなのかな。
悲しくても、命があるからこそ生きて行かなきゃならないんですね。
その時代を生きていないからこそ、同じ日本に生まれた人間として、知る必要があるなと改めて思いました。

またご縁がありましたら★


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