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村上春樹の代表作「ねじまき鳥クロニクル」舞台化!(No. 853)

考える人 メールマガジン
2020年2月20日号(No. 853)


入江敦彦さん『京都でお買いもん 御つくりおきの楽しみ』サイン本プレゼント! 今夜締め切り!!


入江敦彦さんのセンスが光るオーダーメイドのお買い物と楽しい交友録が綴られた人気連載「御つくりおき」が、『京都でお買いもん 御つくりおきの楽しみ』として刊行されたのを記念して、サイン本を抽選で3名様にプレゼント。締め切りは今夜!2/20(木)23:59!

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ようかん、その奥深さを味わうために。
特別企画「虎屋 赤坂ギャラリーを訪ねて」


「ようかんって、なんで羊の羹(あつもの)で羊羹って書くの?」「ようかんって、なんで『一棹』と数えるの?」――奥の深い「ようかん」について、虎屋 赤坂ギャラリーを訪ねました。全3回の特別企画です。

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■第1位 虎屋 赤坂ギャラリーを訪ねて
虎屋文庫は、今日も和菓子です〈ようかん情報編〉

室町時代後期に京都で創業した和菓子の老舗「虎屋」に、和菓子の研究をする「虎屋文庫」という部署があるのをご存じでしたか? 食べて美味しい、知って楽しい「ようかん」ワールドへようこそ!

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■第2位 吉川トリコ「おんなのじかん」
10.これで卒業

妊娠・出産・不妊治療について、ご自身の体験や気持ちを率直に書いてこられた吉川さん、ついに体外受精をやめることに。

〈諦めないことより諦めることのほうがずっと難しい〉。実感のこもったこの言葉が共感を呼んでいます。

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■第3位 日々野鮎美(イラスト・監修 信濃川日出雄)「山と食欲と私 日々野鮎美の山歩き日誌」
西日本最高峰の霊山、石鎚山(弥山)に挑戦!

前回の剣山(徳島県)に続く「四国で登山」シリーズ第2弾!今回は愛媛県の石鎚山へ!記事の取材は秋に行ったもので、今の時期の登山はオススメしません。記事を読んでイメトレしつつ、十分な体力づくりと準備を! 

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線引き

実家のネコ・ヒゲ太との距離を測りかねてるうちに、飼い主であるお母さんが退院。久々の再会の様子に……切ないけど、喜ぶヒゲ太の表情に注目です!

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■吉川トリコ「おんなのじかん」(2/19)
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■日々野鮎美(イラスト・監修 信濃川日出雄)「山と食欲と私 日々野鮎美の山歩き日誌」(2/20)
のどかな笹原を歩く達磨山縦走

今回は静岡県の達磨(だるま)山をご紹介! 幻想的な笹原の一本道を歩くのも楽しい~。このシーズンは積雪の可能性もあります。どうか十分に慎重な準備を!

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■岡ノ谷一夫「おかぽん先生青春記」(2/20)
ジュゴンに抱かれる

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編集長のお気に入り

◎舞台「ねじまき鳥クロニクル」

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村上春樹さんの小説の中でももっとも好きな小説『ねじまき鳥クロニクル』が、ついに舞台化されたので見に行ってきました。東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスにて、3月1日(日)まで。そのあと、大阪公演、愛知公演もあります。

話題の舞台ですが、座組から少し変わっていて、演出をしているのが「100万回生きたねこ」などで知られるイスラエルの演出家インバル・ピントと、同じくイスラエルのアミール・クリガー、「マームとジプシー」の藤田貴大さんと、なんと3人。脚本が、アミール・クリガーと藤田貴大さんの2人。出演する役者の紹介では、わざわざ「演じる・歌う・踊る」と書いてあって、単なるストレート・プレイではないことが匂わされています。そして贅沢にも、大友良英さんらが連日、生でバックトラックを演奏しているとか。

主演は、ダイナミックな舞台俳優の成河と、映画「勝手にふるえてろ」テレビドラマ「べしゃり暮らし」などで注目の渡辺大知の2人ですが、これもいわゆるダブルキャストではなく、2人であの主人公・岡田トオルという男の多面性を表現していく、という不思議な設定です。

そして、特筆すべきは〈特に踊る〉キャストである8人のダンサーの身体表現のすばらしさ! まるで重力などないかのように、軽やかになめらかに舞い踊る姿は圧巻でした。彼らの存在によってこそ「ねじまき鳥クロニクル」ワールドが立ち上がるといっても過言ではありません。

それにしても、あの全3巻の長編小説をどうやって舞台化するのかと思いましたが、その大胆な改変ぶりに驚きつつ、見事なまでにきっちりまとめあげられており、非常に面白かったです。

複雑な小説の流れが、現実世界を描く第1幕、岡田トオルが「壁抜け」したあとの潜在意識の世界で、赤坂ナツメグとシナモンが経営するホテルを舞台とした第2幕という新しい設定に置き換えられていて、なるほど、これはなかなかシンプルかつ強い構造です。

イ・チャンドン監督の映画「バーニング」を見た時の感触も思い出し、村上春樹さんの世界の映像化・舞台化が、大胆に踏み込んでされる、次のステージの時代になったのを感じます。そしてまた、村上春樹さんの小説は「納屋を焼く」という短編小説を148分の映画にしても、「ねじまき鳥クロニクル」という大長編小説をほぼ同じぐらいの時間の舞台に再構成しても、独自の匂いが立ち込めていて、まるで神話のように普遍的な物語だと感じました。

チケットは好評発売中だそうなので、ぜひご覧になることをお薦めします。


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