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今福龍太と小川洋子が語る〈宮沢賢治、そしてデクノボー〉(No. 879)

考える人 メールマガジン
2020年9月3日号(No. 879)


『宮沢賢治 デクノボーの叡知』宮沢賢治賞受賞記念!
今福龍太×小川洋子「デクノボーという知恵をさがして」

宮沢賢治 デクノボーの叡知』(新潮選書)の著者・今福龍太さんが、第30回宮沢賢治賞を受賞されました。

これを記念して、今年1月に下北沢B&Bでおこなわれ、大好評を博した小川洋子さんとの対談を短期連続公開しました。今福さんの前著『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』や、小川さんの長編小説『小箱』との驚くべきつながりも含め、たっぷり語られた充実の対話をどうぞお楽しみください。

前編 デクノボーは「言葉以前の人」
中編 「小さい」という世界
後編 風から聞いたきれぎれの物語

高野秀行さん『幻のアフリカ納豆を追え!』試し読み&サイン本プレゼントキャンペーン実施中!


究極の納豆は、アフリカの辺境に存在した――。知と食欲を刺激する前人未踏のミステリー冒険譚!

前作『謎のアジア納豆』で、アジア辺境の納豆の存在を突き止めた高野秀行さんが、今度は、IS出没地域から南北軍事境界線まで、幻の納豆を追い求める!

隠れキリシタン納豆とは? ハイビスカスやバオバブからも納豆がつくられていた!? そして、人類の食文化を揺るがす新説「サピエンス納豆」とは!? 執念と狂気の取材が結実した、これぞ、高野ワークスの集大成!

『幻のアフリカ納豆を追え! そして現れた〈サピエンス納豆〉』の試し読みを2本公開しています。

プロローグ

第1章 謎のアフリカ納豆

さらに、発売を記念して、サイン入りの本書が3名様に当たるTwitterキャンペーンも実施中。

【応募方法】
1) 「考える人」のTwitterアカウント @KangaeruS をフォロー
2) 下記のツイートをリツイート

小社の「ソーシャルメディア・キャンペーン 応募規約」はこちらです。

第19回小林秀雄賞受賞作決定!

8月31日午後、一般財団法人 新潮文芸振興会主催による「小林秀雄賞」「新潮ドキュメント賞」選考会が東京都内でおこなわれました。

小林秀雄賞受賞作品は『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』(斎藤環・與那覇潤著、新潮社刊)に決定いたしました。

過去の小林秀雄賞受賞作品ならびに受賞者インタビューは、こちらをご覧ください。

『村井さんちの生活』サイン本プレゼント!

「考える人」の人気連載「村井さんちの生活」が本になりました。

息子のSOSに気づけなかった後悔、きざみ葱を巡る夫とのバトル、子犬ハリーとの出会い、亡き母からの時を超えた贈り物、そして突然の入院生活。家族にとって、それは山あり谷ありの四年だった――。琵琶湖畔に暮らす翻訳者が日常を綴る、心温まるエッセイ集。

刊行を記念して、サイン本を3名様にプレゼント。
ご応募はこちらから↓

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『雑貨の終わり』刊行記念!
三品輝起さん×島田潤一郎さんトークイベント開催!


「考える人」での連載中から大きな反響を呼んでいた三品輝起さん『雑貨の終わり』が単行本として発売されました。

三品さんは東京・西荻窪にある雑貨店「FALL」を営むかたわら、執筆活動もされており、デビュー作『すべての雑貨』で、「雑貨化している社会」にいち早く着目した〈消費文化論的雑貨考〉が話題になりました。

今作も、無印良品、村上春樹、TDL、街のほっこりパン屋さんと、ありとあらゆるものが雑貨化してゆく現象を考察していく、知的好奇心を刺激される一冊になっています。

本書の刊行を記念して、9/16(水)20時から、下北沢B&Bによるオンライントークイベントが決定! 対談相手は、三品さんのデビュー作を世に送り出した夏葉社の島田潤一郎さんです。

イベントは当日のライブ配信のみですので、ご注意ください。また、「サイン入り書籍つきチケット」も販売中です。

さらに、「考える人」でもサイン本プレゼントキャンペーンを実施。3名様にプレゼントしますので、ぜひご応募ください。
詳しくはこちらから↓

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アクセスランキング

■第1位 呉座勇一「名ぜりふで読み解く日本史」
第1回 信長の器量を見抜いた「道三の眼力」

『応仁の乱』などで知られる歴史学者・呉座勇一さんの新連載「名ぜりふで読み解く日本史」が初登場1位!

第1回は「美濃のまむし」斎藤道三の名ぜりふ。NHK大河「麒麟がくる」で本木雅弘さんが演じて話題になりましたが、その知られざる実像とは? 第一線の研究者ならではの読み応え十分の内容です!

■第2位 入江敦彦さん「御つくりおき」
大原の「Re:planter」村瀬貴昭さんに神様の住むテラリウムを植栽してもらう

京都でお買いもん』として発売中の本連載ですが、植栽家・村瀬貴昭さんが連続してテレビに取り上げられたことで、ランキング急浮上。透明のガラス玉のなかで数種類の植物を寄せ植えする「Space Colony」シリーズを手掛ける村瀬さんの作品は、京都の人気ショップなどに結構置かれているのだとか。

■第3位 津村記久子「やりなおし世界文学」
(21) 涎と悪魔と妄想の規律――コルタサル『悪魔の涎・追い求める男』

サキの忘れ物』が好評の津村記久子さんがさまざまな世界文学を読む連載、今回はコルタサル『悪魔の涎』を取り上げます。津村さんの「よだれ」へのこだわりの強さも読みどころですが、この短編集、〈妄想と現実の区別がついていない〉小説ばかりで、〈刺さる人には恋のように刺さる小説がひしめいている〉。……俄然惹かれますね!


最新記事一覧


■小山田浩子「小さい午餐」(8/28)
中華の黄ニラ

〈夫が救急車で運ばれたと電話があった。交通事故だという〉。衝撃的な書き出しで始まる今回、タイトルの「中華の黄ニラ」にどうつながっていくのか……!

■大高郁子「考える猫のその日暮らし」(8/31)
夏の寝相

8月も終わりですが、まだまだ寝苦しい夜は続きそう。寝苦しいのは人間だけでなく、猫も同じようです。

■Superfly越智志帆「ウタのタネ」(9/1)
チコちゃん

〈緊急事態宣言期間中、チコちゃんの口が臭くなった〉。チコちゃんは5歳の女の子……ではなくて、越智さんの愛犬。チコちゃんの異変から考えた〈生き方〉について、独自の視点が光るエッセイ。

編集長のお気に入り

◎郡司ペギオ幸夫『やってくる』医学書院

郡司ペギオ幸夫さんは私にとって長年なかなか手ごわい書き手でした。かつては、書かれていることが難解で飲み込みづらかった。それが、前作『天然知能』あたりから、相変わらずぶっとんだ感じはあるものの読みやすくなり、今回の『やってくる』も大変面白く読みました。

といっても、この本もかなり変わった本です。ちなみに郡司ペギオ幸夫さんを知らない人になんと伝えようかと考えていたら、著者紹介のところにこんなわかりやすい記述がありました。

いちばん興味のあることは、「やってくる」を科学の理論としてさまざまな形で展開することです。そこに量子論を拡張した認識の理論や、新しい安心の計算概念が出現するはずです。それを夢想しながら毎日ゴロゴロしています。

こういうことを日々考えているような人なのです。科学者といえば科学者なのでしょうが、私にとってはどちらかといえば思想家であり夢想家です。

この本のテーマは、ご本人も書いているように〈私たちが外部を呼び寄せて生きていること、そうやってしか生きるということはあり得ないことを実感し、そこから「生を立て直す」こと〉にあるのですが、著者が味わった体験の具体例として引かれるのはまるで「世にも奇妙な物語」のような離人症的なエピソードばかり。そういう物事から「いま・ここ」のリアリティは外部からやってくるのだ、と結論づける思考の流れにわくわくさせられます。

何よりも熊谷晋一郎さんの『リハビリの夜』(新潮ドキュメント賞受賞)や國分功一郎さんの『中動態の世界』(小林秀雄賞受賞)などと同じ「シリーズ ケアをひらく」の一冊としてこの本が刊行されたというのは大きいのではないでしょうか。著者がパソコンで指一本で書いたというたくさんのイラストも味わい深いです。

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