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読者のみなさまへ新編集長よりごあいさつ(No. 900)

考える人 メールマガジン
2021年2月4日号(No. 900)

森本あんりさん特別コラム
「寛容の鍛錬ーー多様化するこれからの日本社会のために」

 いま世界中で「不寛容」の嵐が吹き荒れています。人種や宗教にかかわる対立が激しい米欧諸国に比して、日本は「寛容」な社会にも見えますが、多様化が進む世界において、私たちは自らとまったく異なる倫理観や生活態度をもつ人々と共に生きる心の準備ができているでしょうか。

不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』を刊行した森本あんりさんによる特別コラム「寛容の鍛錬ーー多様化するこれからの日本社会のために」を掲載します。

「八重洲本大賞」同時受賞記念対談
ドミニク・チェン×全卓樹
「共同体をつくる科学の言葉」公開中


未来をつくる言葉』『銀河の片隅で科学夜話』の二作が第3回八重洲本大賞を同時受賞。その二作を書いたのは、それぞれドミニク・チェン&全卓樹の両氏。

贈呈式での話が弾み、対談が実現しました。情報学者と物理学者の織りなす、未来の共同体をつくるための科学夜話とは?

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編集長よりごあいさつ

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
 どうして自分が「考える人」なんだろう――。
 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
 それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
 それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

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