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#24...褒められた時の反応について

皆さんは、他の方から褒められた時にどんな反応の仕方をしますか?
恐らく、ついつい謙遜してしまう人、もしくは感謝の言葉を返す人のどちらかなのではないでしょうか。

今回は、結論として褒めていただいた時には、謙遜せずに感謝してみるのはどうでしょうか、という提案です。


まず、自分自身のことを振り返ると、他者から誉めていただいた時には、これまでほぼ間違いなく謙遜していました。
例えば、「この資料の出来栄えは素晴らしい!」とか、「お若く見えますね!」とか。
そんな時には「いえいえ、参考にさせていただいた資料が良かっただけです」とか「いえいえ、もうお腹もこんなに出てますから」みたいな返しをしてしまう人でした。

こういう反応の仕方をしてる理由を自分なりに考えてみました。
「本当にそう思って発言していただいている気持ちが2割、お世辞の気持ちが8割」なのだろうから、受け止めてしまうと、「この人はお世辞を本気で受け止めてしまうお人好しなんだな」と思われることを避けようとしているのだろうと思います。
お世辞を本気で受け止める、と言う行為によって、自分の評価が、騙されやすい人とか図々しい人と受け取られることを危惧しているのだと思います。

騙されやすい人と思われることを避けようとするのは、ある意味自己防衛的な反応なのだと思います。
褒めてくださった方の言葉を丸々信じると言うことなので、間違った教えもそのまま受け止めてしまう。
そもそも、自分自身がそういう信じやすい性格だと分析しているから、謙遜することで自己防衛しているのでしょう。
「お世辞を言っても私には通じないから、騙そうとしても簡単には騙されませんよ」という意思表示なのかなと。

一方で図々しい人と思われることを避けようとするのは、将来に亘りその人と良い関係を築いておきたいという気持ちの表れなのだと思います。
褒めていただいた言葉を丸々信じるということは、逆に「前にあなたはこういっていたので、これもお願いできますよね?」のように、相手の言葉を自分の依頼を受け入れてもらうための担保にするような人間だと思われないようにすることなのではないかと考えました。
自分が発した言葉の端々まで信じられてしまうと、相手の存在を重たく感じてしまう。
その方との関係を長続きさせようと思えば、そういう重さは感じさせない方がいいだろう、と思っての反応なのではないでしょうか。

ここまでが自分のこれまでの反応のスタイルでした。

私が、今の職場で他の部署のメンバーから、「大規模なシステム導入のプロジェクトのマネジャーをお願いしたい」「下の人間がお願いするのもおかしな話しですけど、あなたじゃないと上手くいかないと思う」と言うような要請をいただきました。

そういう重要な仕事を受けるかどうかは、当然上司の判断もあるのでその場では決まりません。
ただただ、メンバーの皆さんは、私に対して期待をしてくださっていて、だからこそプロジェクトを見て欲しいとおっしゃってくれたのだと思います。
まずその言葉をいただけたのは、素直に嬉しいという気持ちがありました。
ただ、重要であるが故に自分にやり切れるのか?他にも仕事がある中で、自分の力をそっちにも割り振れるのか?と不安もあります。
この不安があるからか、これらの期待の言葉の裏側には、「代表して犠牲になる人」を求めてるのではないだろうか?という猜疑心も多少ありました。
最終的には、自分がやりたいか、やりたくないか、で決めるだけの話です。
ただ、メンバーからいただいた言葉を、どう受け止めるべきかに悩んでました。

期待に対して、いつも通りに謙遜して返すべきなのか。
謙遜して返す=相手の言葉を100%では信じてないと言うことでもあるので悩んでました。


そんな時に、妻と話をしていて「そもそも褒めてもらったり、期待してもらったりした時に、謙遜するべきなのか?」という話になりました。

先に自分が書いた論理は、とても自分主体の考え方でした。
自分が騙されないための布石。
自分が相手との関係性を崩したくないがための布石。
自分を中心にした反応でした。

これに対して、「褒める気持ちや期待する気持ちは、発した言葉に対して2割くらいしか乗ってないかもしれないけど、謙遜したらその2割の気持ちを拒否していることにならないか?」という気づきをもらいました。

相手が本当はその言葉に何割の気持ちを乗せているのかなんて、自分には分からない。
なのに、自分勝手にその気持ちを拒否している。
確かにそれは相手に対して失礼なのではないか、と思いました。
まずは、何割かは分からないけど、自分のことを思って発してくださったその言葉、その気持ちに対して感謝するのはどうか、というのが妻との会話による気づきでした。

自分本位のコミュニケーションではなく、相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーション。
これまで、自分がいかに自己中心的なコミュニケーションをしていたのかに気づくことができました。
相手の言葉の背後にある、私への気遣いを感じ取ろうとすることで、自然と自分の口から感謝の言葉が出る機会が増えたように思います。

謙遜や恐縮で、相手の行動や言葉を受け取らないのはやめて、まずは相手の心遣いに感謝していこうと思いました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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