夏雲の海

雲の海だ…!


大好きなあの街からの帰り道、

車窓から見える空の広さが好きだ。

窓いっぱいに広がる、

夏の終わりの入道雲。

もう秋の雲と混ざり始めている。

そして、今年最後の入道雲たちが

グランドフィナーレを迎え、

次々と現れる。


それが、

わたしには見えたのだ。

海のように。

またね、

ありがとう。

わたしの創造力に大きな力をくれた

この夏の雲たちに、

思いっきり

礼を言った。


わたしはもう何も怖くなかった。

なにもなくても。

人混みの中でも

堂々と立っていられる。

自信がみなぎっていた。

さぁ、

綴ろう。

わたしの物語を。

未来のために。

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