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好き嫌いとリスクマネジメント

 タイトルしか入ってない下書きに↑これがあったんだけど、一体私は何を書こうと思ったんだろう。

 とっかかりはなんとなく覚えているけど、何が言いたかったのかは書いてみないと分からないので書きながら頭を整理する感じで書いてみる。

ジャッジしてくる

 昔、家族でテレビを見ている時などに、このアイドル可愛いな〜とか思っているとすかさず母に「この子は歌が下手だねぇ」などと言われてしまう。そうかな……でもいい歌なんだけど、と心の声は表に出ない。

 人気の若手の俳優さん(男女ともに)などがCMに出たり、バラエティに出たりしているのを見てる時も
「どこがいいのかねぇ? この人意地悪そうな顔してるよね。そんなに可愛くないし」
「……」(えっそうかなぁ)
「この子は馬鹿っぽいね」
「……」(えっでも受け答え、可愛いんだよ。一所懸命だし……)

とかどんどんディスってくる(心の声はとりあえず黙っとく)。

 私の好きなシンガーソングライターの人たちの事も、「説教くさい歌だなぁ」とか「お前はそんな歌い方真似するな。下手に聞こえる」とか「この人、独特の世界観ね……。声が鼻につく」とか、映画を見てても「なんだかイマイチだったわ」などなど。

 まぁ本当に色々言われるので、段々と私は家で私の好きなタレントの話やアーティストの話、本や漫画や映画の話などをしづらくなっていった(特に母と。父もタレントについては結構好き勝手言うけど、文学と絵画の話は割と大丈夫だった)。

 そんな事もあって、隠れて漫画を描いたり、隠れて小説を書いたり、隠れて5人位の人と文通したりしてたのだけれども。

 まぁよくあることだ。親子のジェネレーションギャップとも言えるし、趣味の違いと言えばそれまでのような気がする。家庭で親が色んな事のジャッジをしてみせる、ということ自体はよくあることと思う。
 ホームドラマやそれこそちびまる子ちゃんのような家族もののアニメなどを見ていても同じようなシーンは見かける(ヒロシがまる子の好きな人や物をディスってくるとか)。だからある程度はどこの家庭でもそんなの当たり前と言われればそれまでかもしれない。

 逆にあそこまで売れている人達のことでも、そんなにハッキリ自分の好き嫌いがあって、言えるって凄くない? とも思ったものだ。好きも嫌いも割とハッキリと言える人すごい。

 私はこうしたことのおかげで親の前ではあまりハッキリと好き嫌いが言えない子ども時代を送ってしまったが、考えてみるとそこまで強く好きとか嫌いとかないのかもしれない。この人のこういうところは好ましい、とか、このアーティストのこの曲は特に好き、とか、この俳優のこの映画での演技は好き、とかはあるけれど、それくらいだ。私の好き嫌いスイッチはスポイルされてしまったんだろうか。

 まぁ、そんな事はないだろう、というのが結論である。世の中には色んなニッチがあって、色んなフェチがあって、蓼食う虫も好き好きで、「あなたはそれ嫌いなんだ〜。でも私は好き」があっていいって今は分かってるから。割となんでもフラットに受け止められるし、発信もする。実家に帰ってそんな話がまた出ても、「お母さんは嫌いなのか。アタシはその人好きなのよ」と言えるようにはなった。成長したな。やっとだけどね。

 そんな育ち方のせいか、いまだもって物事に対して強烈な好き嫌いはない。ただあんまり興味ない、というものはどうしてもあるにはある。でも嫌いとかじゃない。話をされれば、へぇそうなんだ、と興味を持つ事もあるし。変わることもある。

 自分の好きがマイノリティ寄りの事はちょいちょいあって、それは家族にほのぼのと打ち明けている。そうすると、子どもたちも自分の好きをほのぼのと言ってきてくれる。私がよく分からん〜あんま興味ない〜みたいな態度をとっても「分かる人に分かればいいからいいよ」みたいな感じでスッと引く。けど、また興奮して話しかけてくる事があるから、段々理解していく場合もあって、少しずつ興味を持つ事もある。まぁほどよい距離感でお互いの好きを言い合えてて良かったな、と思う。

 さて、そろそろタイトル回収?

リスクマネジメント?

 これがよく分からない。何を書こうと思ったんだろう……。

 うーん。

 多分だけど。
 初めて見たもの聞いたものに対して、好きか嫌いかの判断がつくまで時間がかかることになってしまって、好き嫌いだけでなく、相手から好意を寄せられているのか憎悪を向けられているのかのジャッジもうまく働かないことがある、という話かも。思考がぼんやりしてるから。

 リスクに対する直感が鋭敏に働く人というのは、多分、詐欺や痴漢などをはじめとする様々な犯罪にも鼻が利くんじゃないかな、と思う。犯罪だけでなく、自分に攻撃的な人に対しても。それでも初めは相手に失礼のないように細心の注意を払って対応するので、逆に隙がなくて、結果酷い目に遭わないのではないかと。たとえ遭っても即時にピシャリと言い返すこともできそうだ(私はその場では言い返せなくて、後で家に帰ってからこう言い返せば良かった……とか思い出してモヤモヤしてしまう事が多い)。

 いや、待てよ。初めからそんな人はいないか。みんな、裏切られたり騙されたりした経験を経て初めて学ぶのかもしれない。その経験と、頭の良い人はその対応策が学びになって次に生かせるから凌げるようになるのか。それがリスクマネジメントというものなのかもしれない。それは真似したい。

 さて。

 そんなこんなで上手く繋がっただろうか。


(写真はサンナーンが昨年放課後クラブで作ったハロウィン飾り。取ってあったのでとりあえず玄関に飾ってます)

ありがとうございますサポートくださると喜んで次の作品を頑張ります!多分。