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こわくないおかまの話

今朝のつぶやきを見た人に続きをお話しします。いえ、もう怖い話ではないのでご心配なく。

つぶやきを見てない人にもわかるように昨夜のことから書きますね。

夕べ、ご飯を炊こうと思い、中に保温していたご飯を3つの茶碗によそってお釜を洗い、5合ぶんのお米をセットして早炊きにしました。その間におかずを用意して…と思って食卓にあれこれとおかずを並べていました。今日は家族みんながお気に入りの「めっちゃうまい唐揚げ」も冷凍であるし、それも一品としてレンチンしようと冷凍庫からその袋を取り出しました。

炊飯中にレンジをかけるときは、ブレーカーが落ちないように最も激しく炊飯しているタイミングを避けます。音や蒸気でそれは判断できますので、私は唐揚げの袋を手に持ちながら注意深く炊飯器を見つめました。

すると、見つめ始めて5秒くらいした時急に蒸気が止み、シュンシュン言っていた音も静かになり、炊飯中を示す赤いランプが消えたのです。私が見ている目の前で。そして表示部は時計表示だったのが、左にその文字が流れて「H10」というエラーコードのようなものが続いて流れていきました。それは数回右から左へと流れてやがてただの時計表示に戻り、表示部は暗くなりました。

炊き始めて15分くらいだったと思うので少なくともあと15分はかかる筈なのに止まってしまったのは妙な事だと思いました。

開けてみる?
赤子泣いても蓋取るな、だっけ? いやいや、まぁ炊飯器の故障だから仕方ないか。

また炊飯ボタンを押してみたら続きからやってくれるかもよ?

そう思って恐る恐る押してみる。

点いた!

……が。
ボタンの赤ランプは点灯したものの、全然シュンシュン言ってこない。おまけに蓋部を触っても熱くないのです。直前まで普通に稼働していたわりに。

んー。もう開けてみるか。

ぱか。

見た目は…ちょいお粥?まで行かない。普通にやわい炊きたてくらいまでの仕上がりに見えなくもないご飯じゃん。これなら食べられるんでは?

という事でしゃもじで混ぜてみる。

お、緩い。少しサラッとしている。炊きたてご飯のもったり感がない。軽い。そして……あまり艶がない、そう感じました。

食べてみると、一口目は割とイケるのでは? と思わなくもなかったのですが、よく噛んで味わってみると少し芯があるような気もします。

蒸らし……に当たるものができなかっただけかもしれないので、保温しとけばそのうち普通のご飯と遜色なく食べられるかもしれない、とは思ったので、保温スイッチを押してみました。

保温スイッチは難なく点灯しました。それでしばらく様子見する事にしたのです。

晩ごはんでは、私と長男がその炊きたてのご飯をいただきました。まぁ言われなければ気づかないかもしれない……事はないけれど、食べられなくはないよね、と言いながら食事しました。しかし、5合もあるから明日までは食べなくてはいけないのです。

そんな訳でとにかく、急いで新しい炊飯器を買ってこなくては!となりました。


さて。
本日昼過ぎまでで仕事を終えて帰宅した私は遅い昼ごはんをいただきました。ま、昨日の夜炊いたご飯ですけどね。他の人たちはもうお昼を済ませたようで、自分の分だけなので簡単に納豆に長ネギ入れて、あと漬物とふりかけで美味しく食べました。

あれ? 

普通に美味しい。

なんなら炊きたてだった昨夜より美味しくないか?

と思っていたら

「俺がスチーム再加熱しておいたから」

とたつや(夫・仮名)がドヤ顔で語った上、

「新しくもう一度米を炊いてみたら案外と今ならちゃんと最後まで炊ける気がするんだよね」

と根拠のない自信をみなぎらせてのたまうので、私は眉毛に唾をつけながら

「それはどうかな」

とだけ言ってとりあえず2階の寝室に上がり寝ました(お腹が膨れて眠たくなったのでお昼寝)。新しいお釜は買いに行かなくて良いのでしょうか?

長男に起こされて目が覚めると夕方でした。

「お父さんからのLINE見た?」

「いや今起きたので見てないです」

と答え、LINEを確認してみると

「とりあえず2合は無事炊けたよん」

との事。

本当だ。炊けてる。

味見もしてみましたが、普通に炊けてます。美味しいです。

じゃあ昨日のはなんだったのでしょうか。

今となっては知る由もありません。

目の前で動いていた機械が静かに止まる瞬間など、私しか見ていないのです。

昔、レポートや漫画の締め切りなどで徹夜すると、スイッチを押した瞬間よく白熱電球のタマが切れました。私の特異体質です。

もしかしたら……。

いやいや。やはり炊飯器は寿命であり、今回炊けてしまった事がたまたまなのかもしれません。また明日になればうんともすんとも言わなくなって、やはり買い替え、となる事は大いにあり得るのです。

いずれにしても、今日は電気屋に行きませんでした。

という怖くないおかまの話はこれでおしまい。


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