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偶然と計画性の考え方

こんにちは、金子尚弘(@innovator_nao)です。

人生においてもビジネスにおいても「偶然」ってとても大切だと思っています。

コンサルの仕事では「計画を作って、結果の振り返りをして行きましょう」って言ってるので、仕事でご一緒してる人は「おいおい、何言ってんだ」って思われるかもしれませんが。

もちろん、計画に沿って物事を進めながら課題を見つけ改善することも大切です。PDCAってやつですね。

僕の普段の仕事はこの領域のサポートをすることが多いですし、「計画は全く必要ない」と言うつもりはなく。

ただ、自分の頭の中にあるアイデアなんて可能性の中のごく一部でしかなく、偶然の出会いみたいなものも大切にした方が良いと思うんですよね。

「計画性」について考えることが多い僕ですが、今回は偶然と計画性のバランスについて考えてみたいと思います。

コカ・コーラだって偶然の産物だった

そもそも、ビジネスのアイデアが当たるかどうかってやってみないと分からないじゃないですか。

いくら計画的にPDCAを回したところで、「やっぱり違うアイデアの方が良かった」という結論になることは珍しくないと思います。

百発百中で当たるアイデアを出せる人なんて1人もいないわけですから、当然と言えば当然なんですが。

ほとんどのアイデアが失敗する中でいかに当たるアイデアを作るか。このヒントは「偶然」にあるんですよね。

自分の頭で練りに練って考えたアイデアより、ふとした偶然から得たアイディアの方が当たるなんてことも普通に起こります。

例えば、コカコーラは頭痛薬がちょっとした偶然で生まれたんですよね。

薬剤師だったジョン・ペンバートンが開発した頭痛薬は味が濃く飲みにくかったので、とある患者さんが「水で薄めてくれ」に言ったそうです。店員は普通の水ではなく間違えて炭酸水で割ってしまったそうなんですが、これがとても美味しかったようで。

この話のポイントは、間違えて炭酸水で割ったことよりも、患者さんの「おいしかった」と言う感想をしっかり生かしてることなんですよね。

薬の飲み方としては失敗だったのかもしれませんが、ペンバートンはこの偶然を生かして薬ではなく清涼飲料として商品にしてしまった訳です。

自分の頭の中から出て来るアイデアって、過去に経験したものや得た知識の組み合わせなので、どうしても限界があります。なので、他人から言われた何気ない一言や自分では失敗と思うような事も実は成功のヒントになる可能性があるんですよね。

偶然から生まれたアイデアも、あまりお金がかからない小さな範囲でどんどんチャレンジやっていくべきだと思っていて。だって、やってみないと当たるかどうかなんて分からないんですから。

ウェブでの発信なら無料でできますし、誹謗中傷みたいな発信でなければ失うものはほぼないと思うんですよね。これで、手ごたえが良ければ本格的にビジネスとして取り組めば良い訳です。

アイデアをビジネスにする順序

アイデアを見つけるのに偶然はとても大きな力を発揮します。

自分の思考では絶対に出てこないような偶然の出会いを生かしながら、短期的には計画性を持ってPDCAを回していくことが大切なんですよね。

順序としては

①アイデアを出す
②まわりの反応を聞く
③ブラッシュアップする
(②〜③のループ)
④行けそうなものをリリース

みたいな感じかな、と。

いきなり完成されたアイデアと出会う事はなかなかありませんので、お客さんになりそうな層の反応を聞きながらアイデアをブラッシュアップする必要があります。

そして、ブラッシュアップしたアイデアでさらに反応を聞いて、どんどんアレンジして行きます。これで、ある程度「いけそうだ」と言うレベルに達すれば実際に商品やサービスとして販売していけば良い訳です。

①は偶然との出会いが大きな意味を成しますが、②以降は計画性のも大切になります。もちろん、②以降でも偶然を生かしてるアイデアがブラッシュアップされることもあるんですが。

コカコーラの場合、①は「頭痛薬を炭酸水で割る」と言う店員のミスで、完全に偶然です。

ただ、②以降は材料の配合や炭酸水の比率など実験を繰り返してより美味しく飲めるように改善にして行ったと思うんですよね。ここは意図と計画性を持って進めたはずです。

専門的な分野で仕事をすればするほど、実は視野は狭くなって行くもので。別業界の人のちょっとした意見が成功のヒントだったりするんですよね。

①の段階で偶然の出会いを増やすには「色々な場所で数を打つ」ということが大切です。

これは、自分自身の行動や思考の量を増やせば数は増やせますが、場所を増やすには色々なジャンルの人と話すことも必要です。

例えば僕の場合、フリーランス向けに経理サポートの仕事もしていますが、これは何人かが集まっての作業会や質問会なんですよね。

税理士って「クライアントとは一対一で接する」みたいな常識があったりするんですが、別業界の人の意見も聞きながら「来る人さえ気にしなければ問題ないよね」ということで実験的に始めてみたら好評で。

もしかしたら同業者と話しているだけではボツになっていたアイデアかもしれません。

「これは全然ダメ」

「失敗した」

みたいなところに化けるアイデアが眠ってたりするんですよね。

やってみてダメなら別のアイデアを試せば良いだけですし、フリーランスが一つや二つ失敗したところで失うものなんて無いじゃないですか。

偶然の出会いも大切にしながら、じゃんじゃん試して行きましょう。

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