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ミニバンに何を期待するのか、しないのか? 試乗ノート#11 トヨタ・アルファード、ヴェルファイア


○ ハイブリッド版のEVモードは静かで良い。ハイブリッド版を知ってしまうとエンジン版を積極的に選ぶ理由を見出せなくなる。

X 後席に乗るには2段上がりながら奥に踏み込まなければならない。厚いスライドドアも手前側にセリ出てくるので、その分いったん後ろに下がってから入るから、乗車しにくい。シートが奥に感じる。

X 最近の都営バスをはじめとする乗合バスにノンステップフロアのものが増えているように、乗車時に上がったり降りたりさせないようにしている。その考え方と逆行している。乗せる人に負担を強いている。優しくない。

X 前席も後席も着座位置が高過ぎて、走行中も落ち着かない。

X 着座位置が高いので同時に重心も高くなり、前後左右への揺れも乗員を大きく揺さぶることになる。長距離走行では不快となり、疲労が増すのではないか?

・ 後席天井の「オーバーヘッドコンソールおもてなし集中スイッチ」は新しく使いやすそうだが、座高の高くない人にはどうだろうか?

○ 脱着式のリアマルチオペレーションパネルは使いやすそう。

X 助手席前のグラブボックスが激薄。これなら無い方が良い。

X テールゲイトが大きく、その分を空けて停めないと開閉できない。

X プライベートでもエスティマに乗っているという開発者氏は、「頭上空間が広い」「子供が隣のクルマにドアをぶつける心配のないスライドドア」などをミニバンの優位性として挙げていた。頭上空間は窮屈にならない範囲でなるべく低い方が走行安定性や燃費の面から良いと考えるし、子供が乗っていなくても駐車場ではなるべく他のクルマから離れたところに停めたい(トナラー嫌い)し、実際にいつもそうしている。

X ビジネスユースを想定しても、お得意さんや顧客などの大切な人に頭をかがめながら2段登ってクルマに乗り込ませるのは逆効果なのでは?

X ゴテゴテと野放図に造形され、メッキで輝かさせたフロントグリルには好感も親近感も抱けない。

・開発者氏から、先代ユーザーの中には「新型はデザインが大人しすぎるんじゃないか!?」と不満に感じ、モデリスタ製のさらに目立つ外装パーツを装着する人が少なくないと聞き、唖然とさせられた。

X 3列7人乗り仕様しかないこと。Executive Loungeというグレードには2列5名乗り仕様があっても良かったのでは?

X ミニバンとしても新型車としても、新しい発想に基づいた新しい機能や装備がほとんどない。提案がない。イメージが固定化している。

・ミニバンに何を期待するのか、しないのか?

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