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戒厳令下の韓国の高速道路で最高速トライアル 10年10万kmストーリー第89回 BMW740i(2000年)18年15万5000km
今から40年ぐらい前の東西冷戦期のエピソードを思い出した。
「ヨーロッパ各国の高速道路は共産圏諸国との戦争に備えて、高速道路の直線部分をいつでも軍用機の滑走路に転用できるように造られている。幅が広く、傾斜を付けず、建物が接近しておらず、橋などが架けられていないところのことだから、すぐにわかる」
東ドイツと国境を接していた当時の西ドイツや中立国のスウェーデンなどに多い、と聞いたり読んだりしたことを憶えている。
その頃は、まだヨーロッパに行ったことがなかったけれども、なるほどそうなのかもしれないなと納得させられていたのは冷戦期の緊張感のようなものを日本に居てもニュースなどを通じて感じ取っていたのだろう。のちに自分がヨーロッパを訪れるようになる頃には緊張緩和が進み、東欧の民主化なども進み始めていたので、そのエピソードも自然と気にしなくなっていた。
しかし、同じことは韓国でも起こっていた、と今になって初めて聞いた。それも単なるエピソードではなくて、なんと滑走路部分の高速道路をクルマで走ったという人から直接に聞けたのだ。さらに驚かされたのは、走ったクルマは韓国で登録されたクルマではなく、日本の下関からフェリーに載せて釜山で上陸させた日本のクルマで走ったというのである。1985年のことだったそうだ。クルマは、BMW735i。東京から下関まで運転していった。
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