見出し画像

準備が9割!展示会マーケティング

こんにちは!!!

スタートアップやベンチャー企業でこんな言葉を聞いたことないですか?
「弊社は若手から裁量があり、すぐにリーダーを任せます!」
この言葉は「アットホームな職場です!」「残業はありません!」と同じくらい、求人情報において信用していないのですが、この度ありがたいことに、この言葉が現実になるビッグチャンスが舞い降りてきました笑

なんと、外部が主催するイベントとして、年間で一番大きな予算を投下する展示会のプロジェクトリーダーを務めることになりました。

余談が長くなりましたが、本記事ではマーケティングの側面から考える展示会の戦略とオペレーションについて、重要であることを思考の整理も兼ねて、記載したものとなります。

少し前に展示会でうまくいったように見えて、大失敗してしまった経験談を書きましたので、こちらも呼んでもらえると泣きます。
https://note.com/kanekazu_icare/n/n475154136e5f

相変わらずnoteを使いこなせていないので、目次がバグっていたら申し訳ありません。

展示会に参加する必要性

まずは、マーケティングの側面からなぜ展示会に参加するのか?ということについて書きます。参加する必要性がなかったら話が終わってしまうので...
一言で表すなら「対面での有効リードの獲得」です。

スクリーンショット 2022-07-10 18.55.35

↑引用元

上記資料にもあるように、コロナ禍でマーケティングや営業は大きくデジタル化されました。では、本当にビジネスをオンラインだけで完結できるのでしょうか?僕の中の答えは否です。厳密にいうと、「2022年現在では、オンラインでビジネスを完結することはできない」と思っています。もちろん、弊社でもオンラインのみで完結できている場合も多々あります。ですが、SalesやCSでも訪問営業が完全になくなったわけではありません。BtoBビジネスに携わっている方からすれば、自明のことですが、購買までに複数人が関わり、購入額も高額、さらにリプレイスの工数もかかる。導入後も簡単に使いこなせるようになるかわからない。そんなプロダクトを買うもんですから、オンラインだけで完結できるという方が難しいです。要するに買い手は不安なんです。「絶対に失敗してはいけない買い物」を会社のお金でやっているのです。さらに、弊社はSaaSなので、より導入ハードルは高まると考えられます。

ぼやき・・・将来的にテクノロジーが発展して、4K画質のメタバース空間に入り、通信の遅延が限りなく0に近づくと、人間の脳はメタバース空間とリアルの区別がつかなくなるそうです。

なぜこの話を最初に入れたかと言うと、対面の重要性をお伝えしたかったからです。上記の話を裏付けるように、展示会からの商談化率は高く、商談中・導入中のお客様がちょっと話を聞きたくて...とブースにいらしてくれることもあります。

僕は、展示会は最も簡単にお客さんの不安を緩和してあげられるマーケティング施策だと思っています。要はリードタイムが短いということです。Web上で「認知→CV→リード獲得→ナーチャリング→商談」をやっていくと、短くて半年くらいはかかりますが、展示会だと認知から商談化まで、約1ヶ月で進みます。それは上記記述であるようにお客さんの不安を緩和しやすい状況だからです。

繰り返しにはなりますが、展示会の必要性というのは「最も早くお客さんの不安を緩和してあげられること」です。それを定量的な指標に置き換えると、リードタイムが短く、商談化率が高い。ということになります。

どの展示会で勝負するか?

次に重要なのが、「どの展示会に出るのか?」という話です。これに関しては前回大敗した懺悔記事がありますので、そちらをご覧ください。(南無阿弥陀仏)
https://note.com/kanekazu_icare/n/n475154136e5f

今回は前年度実績もあり、おそらく多くの人事の方は参加されたことがあるのではないでしょうか?「HREXPO東京」です。HR領域で最も大きな展示会です。なので、ターゲットがズレることはありません。前回記事でも書きましたが、僕が信条としているロジカルシンキングの基礎of基礎「why?who?what?」の観点で言うと、最初に書いた「展示会の必要性」がwhy?の部分にあたります。
次に、who?の部分で『「人事・労務・総務」が来場する日本最大級の展示会』ということでこちらも齟齬はなさそうです。さて、最後にwhat?の部分になります。

ブースで「何を」伝えるか?

why?who?と問題がなかった場合、展示会に出ること自体はできそうです。出展が決まった場合、最も力を入れて考えないといけないのは、what?(コンセプト)の部分です。ブースに来た方はどのような情報を受け取り、考えが変わるのか?何に気づくのか?どうしたいと思うのか?つまり、「ブースに来ると、××の状態から〇〇の状態になる」という変化を作り出さないといけないのです。これは何のためかと言うと、最初のwhy?の部分を実現するためです。するとここでは、「お客さんの不安を緩和してあげる」というのがwhy?の部分になるため、うちのサービスに言い換えるなら「休職・離職が多いんだよな(不安)」→「Carelyというサービスを使うことで、その課題は解決できます(緩和)」という風にならないといけないのです。そのため、テーマ設定とそのストーリーラインにはこだわりました。

今回は、今までとテーマを大きく変更し、チャレンジしました。これまでは、「健康管理システム」というプロダクトから、ターゲットをコアに絞り、企業の健康管理担当者にわかりやすいブースメッセージにしていました。ですが、今回のテーマは「休職・離職」です。経営層や部門長レベルが気になるワードかつ健康管理担当者以外の人事にも刺さるメッセージです。このメッセージにすることは、万人受けする一方、サービスが何かわからないというリスクもありました。
しかし、このまま展示会をやっていても、獲得できる有効リードは同じ層になってしまう。これは将来的な営業利益が見込めなくなるという点もあり、その先の我々のパーパスの実現も阻害します。そのため、チャレンジングではあるものの、今回は「休職・離職」をテーマにし、新たな層のリード獲得に挑みました。
新たな試みをする上で、社内での連携を強く意識しました。そもそも、なぜ「休職・離職」をテーマにしたかと言うと、営業サイドに「どんな課題が増えてきているのですか?」とヒアリングしたところ、休職・離職に課題を抱えいるお客さんが増えてきている。という声が多かったからです。お客さんの声を一番知っているのは営業なので、まずはそこを確認しましょう。マーケティング的な狙い、想定される課題の精度を上げることも重要ですが、確実に実在する課題にアプローチしたい場合は、営業に聞いた方がいいと思います。(セミナーとかだと、マーケティング的な狙い、想定される課題ベースでアプローチしてもいいと思いますが...)
次に、その課題を解決するソリューションは何か?マーケティングから営業までのカスタマージャーニーは適切か?など考えました。自分の頭からはすっぽりと抜け落ちていたのですが、ISの方々が新しいテーマ用にトークスクリプトを用意してくれました。
これによって、まずはお客さんが体験するカスタマージャーニーは整いました。次に考えるべきはブースのデザインです。
先ほど記載したように、万人受けするテーマは、個性を殺すというリスクがあります。そこで、社内のデザイン部と会話しながら、お客さんに伝える情報の優先順位を考えました。
まずは大テーマである「休職・離職」を第一に。そして、その一番大きな「休職・離職」パネルの下にセミナーブースをセッティングし、多くの人を自分たちのブースに引き寄せられるように意識しました。お祭りや飲食店、アパレルとかでもそうですが、ガラ空きのお店には行きたくないですよね。なので、一番強いテーマを一番人が集まるところに持って行きました。(サムネイルの画像になります)
そして、ちょっとブースの中に入ったところで、健康管理にまつわる具体課題を提示することで、「休職・離職 × 健康管理業務」の関係性を訴求しました。さらに、デモを動かすエリアを設置したことも効果的に作用し、フラッと画面を覗きに来てくださる方もいました。このように、情報の優先度とブースのレイアウトをシンクロさせることで、お客さんに不快なくブースに立ち寄ってもらえたと思います。ブース内でのメッセージの流れを簡潔に記載しました。

①休職・離職の興味喚起「健康データの活用で 休職・離職を予防する」
②ブース内セミナー・資料によるテーマ(休職・離職)の概要説明
③パネルでテーマとソリューションの関係を説明
 「休職・離職を予防する健康データとは?」
 →ストレスチェック、健康診断、過重労働、面談記録etc
④具体課題の提示
 休職・離職、紙管理、拠点ごとのバラバラ管理、リソース不足etc
⑤チラシ・社員からのソリューションの提示
⑤デモ画面でサービスの擬似体験

このように、カスタマージャーニーを営業サイドとすり合わせ、そこから作り出された流れをブースデザインに落とし込むために、デザインサイドとすり合わせをしました。かなりの無茶振りでしたが、快くご協力してくださった会社の皆さんには感謝です!

最後はオペレーションをゴリゴリ回すのみ!!

展示会マーケティングについては、これが最後になります。
今回の展示会は規模が大きく、来場者数も多いので、1人で声かけからサービス説明まで行っていると、手が回らなくなってしまい、お客さんを待たせてしまうという最悪の事態を引き起こしてしまう可能性があったので、分業制を取りました。
そして、さすがはスタートアップ。リソースが足りません...😭
そこで、僕が入社してからは初となる全社に募集をかけて、人員を確保しました。総力戦です...笑
声かけを全社から募った方にお願いし、デモ説明をマーケティング部で行い、詳細説明、商談を営業に行ってもらいました。
分業制を取っていたので、事前説明を「声かけ・デモ説明・商談」の担当別に行いました。関わる人が増えれば、増えるほど一つの言葉をとっても解釈が異なってくるので、事前説明である程度の概要は伝えつつ、Slackでチャンネルを作り、都度質問を受け付け、こちらからも抜け漏れが発覚したらすぐに情報共有することを心がけました。
この社内でのコミュニケーションに関しては、会社に合わせて行った方がいいと思います。イケイケの営業会社は気を遣い過ぎず、高い目標を掲げた方がパフォーマンスが出ると思いますし、ロジカルな人が多い企業だったら、目標の納得感、展示会への参加意義をしっかりと伝える必要があります。
そして、会社からの協力が得られたら、当日はゴリゴリやるだけです。自分が展示会を担当して思ったことは「準備が9割」です笑
準備にしっかり取り組めたのなら、成果は自ずと出るものです。(コロナや台風などの外的要因は除く)だからこそ、当日はイレギュラーや問い合わせに対応しつつ、協力してくださる方を信じましょう。

偉そうに長々と書いてきましたが、正直なところを言うと、目標に対して9割達成でした。最低ラインの昨年度実績を越えることはできましたが、120%成長を目指していたので、そこが達成できなかったことが本当に悔しいです。なにより、この大一番を任せてもらい、多くの方に協力してもらったからこそ、その期待に応えられなかったことが本当に悔しいです。

展示会について書いていますが、他にもセミナーやホワイトペーパーなどのコンテンツマーケティングもやっているので、しばらくはそっちで巻き返せるように頑張りたいと思います!

皆さんは途中からハウツー記事ではなく、個人ブログのような内容になっていることに気づいたでしょうか...?

まだまだ、ビジネス本のような有用な記事を書くことは難しそうです...

こんなのですが、最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
では!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?