【書評】【日本人は冷たい(?)】『日本人は「やめる練習」がたりてない』
今回は過去に書いたレビューを掲載します!
目的の本を探しに本屋に立ち寄った時にたまたま見つけた本でしたが、かなり人生観を変えられました。
この本は日本人の必読書かと思います。
それでは、ご覧ください!
■目次
◎はじめに
◎概要
◎感想
○日本人はやめる習慣がない
○辞めて後悔するのも経験
○日本にはなんでもハナから否定する人がいる
○マレーシアのレストラン・公共交通機関での振舞、子育て
○日本社会のシステムの問題 〜フランスと比較〜
○自分に合った学校やコミュニティに属せば良い
○日本人は冷たい。怒りやすい。
◎おわりに
◎はじめに
さて、今回の記事では、私の人生観を変えてくれた本についてレビューしていきます。
その本とは
「日本人は『やめる練習』がたりてない」
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%82%84%E3%82%81%E3%82%8B%E7%B7%B4%E7%BF%92%E3%80%8D%E3%81%8C%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%84-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%87%8E%E6%9C%AC-%E9%9F%BF%E5%AD%90/dp/4087210812
野本響子著 2019年 集英社
という本です。
タイトルを見て、すぐに手に取ったことを鮮明に覚えています。
180ページほどのライトな本なので気軽に読めます!iPhoneSEと同じくらいの厚さです!笑
◎概要
日本人は仕事や学校が嫌なのに辞めずに耐え続けている。
一方で、マレーシアでは仕事や学校が嫌ならすぐにやめるという考え方は当たり前である。
『やめること』に寛容なのである。
その寛容さがストレスの少ない個人を生み出し、社会づくりをしている。
幼い頃から嫌だったらその学校をやめたり、部活やクラブ活動などを辞めるということが普通になっている。 ら
◎感想
○日本人はやめる習慣がない
きっと日本人は皆、幼い頃からやめる習慣がないと思います。
少なくとも私自身は大学を卒業するまで、全て途中でやめることなく続けてきました。それが自分にとって最適な道を歩む選択だったと思っています。
学校や部活、勉強など、何度も転校はしましたが、最初から最後までやめませんでした。
それが美徳だと潜在的に感じていたからかもしれません。
確かに、やめずに続けることに良いことはたくさんあると思います。
私が小学6年生の時は、転校して慣れ始めると、他のクラスの女子達や同じクラスのいじめっ子に軽くいじめを受けました。
しかし、自分の考えを伝え、相手に屈しなかったことで、さらに自分を成長させたと思います。
むしろ、仲間は増えていきました。
○辞めて後悔するのも経験
私は先月9月末付けで新卒入社した会社を辞めました。
辞める理由はいくつかありました。悩んだ末の結果です。
会社を辞めて、後悔が全くないと言ったら嘘になります。働く条件としてはとても良かったからです。カレンダー通りの休みで、残業は多くなく、ハラスメントもほとんどなく、数年後の給料はかなり満足のいくものです。
働き方の面で言うと、いわゆるホワイトな企業でしょう。
その面では後悔に近い感覚を持つこともあります。
しかし、ここで重要だと思うのは、『自分で選択をすること』だと考えます。
自分でモノを選択するメリット
・モノを見る眼を鍛えることができる(自分の物差しを持つことができる)
・責任は自分にあるから言い訳をしないで受け止められる
・同じ過ちを繰り返す確率が下がる
実際に『やめる』を経験しているからこそ、学ぶことは非常に多いと思います。
○日本にはなんでもハナから否定する人がいる
日本に限らずですが、比較的多いと思います。
人の幸せを素直に喜べる人で溢れてくれれば、皆楽しいのにな…と思うばかりなのですが、現実はそんなこともなさそうですね。
何かに挑戦をする!
と頑張ろうとしている人に対して、
『でも、それって…〜だよね。』
と否定的に捉える人って一定数いますよね。
何を言っても、批判しちゃう人。
本当によろしくないなと思うんです。
しかし、気にしてたら何も行動に移せません。一定数の『でもでも人間』は放っておいて、前向きに行動をしましょう!
私の場合は、理解のある知人が多かったので、あまり『でもでも人間』に出会うことはありませんでしたが、気をつけてください。
出会ったら、無視です!笑
海外の方だとそれはいいねって後押ししてもらえる可能性が高い気がします。国民性ですかね。楽観的というか。
○マレーシアのレストラン・公共交通機関での振舞、子育て
マレーシアのレストランはほとんどが子供づれのお客様が来店しているみたいです。
日本だとむしろ逆ですよね。(場所によるが)
子供連れの方が少ないです。
それは、子供が騒いだりして、周りに迷惑をかけてはならないと意識しているからです。
電車やバスなどの公共交通機関での心理も同じだと考えられます。
日本では、ちゃんとしつけてると周りにアピールしなければならないのです。
わたしはこんなに子育てを頑張っていますよ
と。
そうしないと、周りから責められてしまうのではないかという強迫観念があるのです。
日本は、特に都市部は子育て世代に厳しい環境なのです。
マレーシアの子育ては外注することで親は楽に子育てをするみたいです。
自分がやるには負担がある場合はお金を払って外注する。そうすることでストレスのない子育てを行う。
一方で、日本は全て自分たちでやらなきゃダメみたいな風潮があります。
例えば、冷凍食品の入った弁当は良くないって思われるときがあります。
私個人の意見としては、高校生の時、弁当箱の中身は冷凍食品の方が嬉しいことは多かったと思います。
安定して美味しいし、腐ってないし、衛生的に良いからです。
逆に手作りだと、暖かい状態で弁当箱に入ることがあり、夏場は周りの食材が腐ることもありました。
日本人は感情任せで議論しようとする人が多くて、本当に大事なことを忘れてることが多いと思います。
○日本社会のシステムの問題 〜フランスと比較〜
日本社会の特徴として、社会の側が途中で辞めることを想定していないため、辞めるという考え方が浸透しにくいと考えます。
先程述べたように、私達はこれまで学校や部活、会社などを継続してきました。「やめること」を経験した人は少ないのです。
なぜなら、そういうシステムを日本政府が作り出しているからです。
例えば、フランスなどでは学力に応じて進級するか否かが決まります。
学力が高ければ飛び級して、上の代と学びますし、学力が低ければその学年のまま。
日本の場合は、皆一律で学年が上がりますよね。就職活動もほとんど皆同い年と行う。
だからこそ、その規則性のある集団から1人抜け出すことは異端なことだと思われるのです。
そうなると、新しいことに挑戦する人も自然と減ります。
何かに挑戦をする時に、頭ごなしに批判する人が多いのも、この集団に染まった同質な人を作り出す日本のシステムが原因の一つと言えます。
○自分に合った学校やコミュニティに属せば良い
良い学校や会社、コミュニティを探すのではなく、その人に合った集団に属することができればベストだと思います。
Aさんから見たCという集団は良いと判断されたとしても、Bさんから見たCという集団がいいとは限らないですよね。
その集団に属する人や場所、雰囲気、条件等がその人に合うかどうかは人それぞれです。
また日本における初等教育、中等教育課程では主に学校の授業の評価ばかりを気にします。
日本の先生は各生徒の個性や人となりを見ることは、他国に比べると少ないようです。
個性を認めてもらえる環境とそうでない環境とでは、それこそ学力にも影響を与えるでしょう。
個性を認めてもらえるということは、それぞれの好きな分野に向き合うことができるということでもあります。
だから、前向きに行動を行うことができるのです。
また、日本の学校は我慢の練習をするところになっていると考えます。
周りと同じことを同じレベルでできなければならない。同調を求められる。同質でなければならない。
戦後の高度経済成長期はそれで良かったかもしれません。
しかし、今後は個人の異色性が問われると言っても過言ではありません。人と同じことをしてても、価値を生み出しません。
価値を生み出す人間を育てるためにも環境を整えなければなりません。
**○日本人は冷たい。怒りやすい。 **
日本人は何事においても細かいです。
それが良い時ももちろんあります。
精密機械など、繊細さが必要なものは日本は世界一の水準にあるようですし、一概に悪いことではありません。
しかし、人間関係だとどうでしょうか。
相手の細かなミスや欠点を追求したり、間違いを執拗に指摘したりする人と関わりたいでしょうか?
少なくとも私は絶対に嫌です。
相手のミスや欠点を受け入れ、自分がサポートできるならしてあげる。
それでもダメなら、次ミスが起こらないように注意したり、欠点を受け入れ被害が大きくならないように最善を尽くす。
それが妥当だと私は思います。
マレーシアでは、欠点を追及したり怒ったりする人は極端に少ないようです。
また、日本人は相手の属性がわからない時に特に警戒する性質がある。
より一層、人に苛立つことは多いと思います。
(特に首都圏は人が多すぎて尚更)
例えば、毎朝の通勤電車はどうでしょうか?知らない人ばかりか周囲に居て、ストレスをかなり抱えやすい環境ではないでしょうか?
細かいことを相手に求める環境はストレスに満ち溢れてしまいます。
加えて、日本人は相手に自分の意見を伝えることをあまりしません。
そうなると解決することが少なくなります。
ずっとストレスを抱えることになります。
マレーシアを始めとする東南アジアの人達は、思ったことは相手にしっかり伝えるそうです。
そして、お互いの素性を知って相手を理解する。お互いを認める。
違う考え方だけど、そういう考え方あるよね。と。
どちらがストレスなく生きていけるかは、人それぞれかと思いますが、私は後者です。
自分の意見は伝える。
けど、相手を否定しない。
**相手を尊重する。 **
これが一番大事なことだと思います。
大人になるってこういうことかな、と最近感じています。
相手の意見を反射的に否定する人は、精神的に幼いのだと考えるようにしています。
**◎終わりに **
私はこの本を読んで、これまでの人生を振り返りました。
今まで、やめる機会はそう多くありませんでした。
小さなことでやめることはしていたかもしれません。
しかし、それは全て自分の意思で決めてきました。
比較的、自由に過ごさせてもらえた家庭環境だったので、それは本当に親に感謝するところです。
自由ということは自分で物事の選択を行なってきました。それゆえ、物事の良し悪しを判断する目を養えることができ、また考える機会も多かったと思います。
これが私にとって大きな武器だと考えています。
大事なことは、
**「自分で決めて、自分で選択する」 **
ということだと改めて考えました。
この本だけの影響ではもちろんないですが、9月末日に会社を退職しました。
退職に関する内容は別の記事に記載してますのでご参考↓
『入社半年で銀行員を辞めました。』
https://note.com/kanegonnote319/n/na85425aacb1b
『【銀行退職】かねごんの退職ストーリー』
https://note.com/kanegonnote319/n/n232717b29b5b
特に大手は、自分の人事を会社に委ね、自分の意思を反映させるには、期間や肉体的、精神的なコストを必要とします。
その理解があれば、「選択を会社に委ねる」という生き方をするのもアリかもしれないです。
自分で物事の選択をすることは、選択の余地を考える必要があります。
もしかしたら大失敗をしてしまう可能性があります。
しかし、私は自分の人事くらい自分で操作できるようにしておきたいと考え、『自立』しようと模索しています。
皆さんはどう考えるでしょうか。
最も重要なのは、選択が間違っていたときに、誰かのせいにせずに、自分で軌道修正し、選択し直すことです。
とにかく、試行錯誤です。トライアンドエラーです。
やめるということもトライアンドエラーです。
もう少し歳を取った時に大きな失敗を犯さないように、今のうちにたくさん失敗を経験してみるのもありだ!
本日はこれにて終了!
閲覧ありがとうございました!
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