映画『エイリアン2』(Aliens) での英語勉強 振り返り その8(DVD Chapter 26-34)、最終回

本翻訳の概要説明を含む初回はこちら


1:52:59
■How can they cut the power? They're animals!

実際のセリフ、脚本では
"What do you mean, they cut the power? How could they cut the power, man? They're animals."
です。


1:53:09
■I want you two checking the corridors! Move!

実際のセリフでは
"I want you two tracking the corridors! Move!"
と聞こえます。

脚本では(ヒックスではなく)リプリーが
"Let's get some trackers going. Come on, get moving. Gorman, watch Burke."
と言ってます。


1:53:44
■It's inside the complex.

余談。
ここなぜか英語字幕の"It"(It'sかも?)だけイタリックです。


1:53:54
■They're inside the perimeter. They're in here.

再度perimeter(防衛戦)が出てきました。

余談ですがperimeterで画像検索してみたら、数学の外周を説明する画像ばかりがヒットしました。


1:54:13
■Must be some interference or something.
「恐らく混信か何かに違いない」

・interference
干渉、妨害、障害、邪魔、支障、衝突/混信/《野球》守備妨害/抵触

someは"恐らく"としました。


1:54:55
■Something under the floor, not in the plans.
「床の下になにかがある(があった)、設計図には載っていなかった」

・plan
設計図、図面、平面図、伏図


1:55:24
■Remember, short controlled bursts.
「忘れるな、近距離に制限(抑制)された発砲だけだ(=近距離武器だけ使用しろ)」

・controlled
【形】制御された、規制された、管理された、控えめな

もうエイリアンたちが目前(10メーター以内)に近づいてきているので、ヒックスが「爆発力が大きい重火器は使うな」という意味でこのセリフを言った、と判断しました。
ここは短いですがcontrolledをどう訳すのかが難しく、意味の理解と翻訳に時間がかかってしまいました。
日本語字幕では「接近戦だぞ」。


1:55:35
■That can't be!
「ありえない」

再度can't beが来ました。
実際のセリフ、脚本では
"Can't be. That's inside the room!"
となっており、字幕では"That's inside the room!"が省略されています。


1:55:36
■It's reading right, man!
「測定値は正しいだろ!」

・reading
《コ》読み込み、読み出し/〔計測器などの〕測定値、示度数、表示


1:55:37
■You're not reading it right.
「お前(ハドソン)はそれ(レーダーの測定値)を正しく読み取っていない」

ここは直前の「It's reading right, man!」(名詞)と続けて、別の意味(動詞)でreadingを使っている、と判断しました。
日本語字幕では「おかしいぞ」。


2:00:45
■Up there! There's a short cut across the roof!
「あの上!屋上を横断する近道がある」

ここは「字幕を見るとわかるけど音声だけでは理解しづらい」のパターンでした。 short cutが聞き取りづらいです。

2:01:21
余談。

映画ではゴーマンとバスケスが使用したグレネードの衝撃でニュートがはしごから落ちます。
脚本では単純にニュートが滑って落ちるだけなので、落下する理由がある映画の方が説得力が増しています。


2:01:52
余談。以前も似たようなことは書きましたが。

ここでヒックスは
"Come on! We can find her with this!"
と言ってlocatorを取り出しますが、作中ヒックスはリプリーがニュートにtracker braceletを渡したことを知りません。
なのでヒックスのこの行動は、少なくとも映画だけ観ていると筋が通りません。

脚本ではリプリーが
"(to her headset) Hicks, get down here. I need that locator."
とヒックスに連絡しているので筋が通っています。


2:02:49
■We've got to cut through.
「私達は(通路の鉄格子を)切断しなければならない」

・have got to
しなければならない(have toと同義)/~に違いない、~であるはずだ、(どう考えても)やっぱり~だ

・cut through
~を通過[横断]する/〔刃物で〕切り開く、突き刺す/〔手続きなどを〕手早くすませる


2:04:56
余談。

一瞬エレベーターの階数表示が映りますが
LEVEL [SB][1][2]
という表記になっています。

SBは 以前にも書きましたが、Subbasement( https://en.wikipedia.org/wiki/Basement#Subbasement / )で地下2階の省略形(abbreviation)ではなく、地下を意味しているようです。
この作中の用語でしょうか?


2:05:11
■Come on, you can make it!
「ほら、あなたならできる(頑張って)」

英語字幕と脚本ではこうなっていますが、実際には
"Come on, pick me against!"
「ほら、私に寄りかかってつかまって」
と言っているように聞こえます。

少なくとも”make it”とは聞こえません。


2:05:39
■Bishop! How much time?!
「ビショップ!残り時間は?」

ここでは"How much time"が使用されています。

今さら聞けない!? How much time と How long の違いと品詞上の取り扱い

名詞と副詞のちがいがあるんですね。

正直に書くと"How much time"が残り時間の問いかけとして使用できることを意識したことがありませんでした。


2:07:12
■Bishop, she's alive. There's still time.
「ビショップ、彼女は生きている。まだ時間はある」

ビショップが何かを言いかけた際に、それを遮るようにリプリーが言うセリフ。
実際には
"I don't wanna hear better(bitter?) Bishop, she's alive. There's still time."
と言っている、ように聞こえます。

とここまで書いたところで検索したら答えが出てきました。

Ripley- I don't wanna hear about it, Bishop. She's alive. There's still time.

"I don't wanna hear about it, Bishop. She's alive. There's still time."
が答えでした。

aboutが'boutのように発音されており、またaboutとitが続けて発音されているために聞き取れていませんでした。


2:07:13
■In 19 minutes this area is gonna be a cloud of vapor.

・vapor
霧、煙、ガス/蒸気/気化ガス
・cloud of vapor
《a ~》もうもうと立ち込める蒸気

実際には
"In 19 minutes this area is gonna be a cloud of vapor the size of Nebraska."
「19分でこの地域はネブラスカ州サイズの蒸気(の煙)になる」

・Nebraska
【地名】ネブラスカ州◆米国のほぼ真ん中。グレートプレインズの東端◆【略】NE ; Ne. ; Neb.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%AB%E5%B7%9E


ここは
・サイズの比較でなぜネブラスカ州が出てくるのか
・脚本では「17分で」(In seventeen minutes)なのに、映画だと「19分で」に変更されているのか
など、(英語的にではなく)内容的にわからないところがあります。


2:07:34
■Don't be gone long, Ellen.
「長くは待たせない(行かない)で、エレン」

・be gone
行け、帰れ

長く行かないで→長く待たせないで、としました。
脚本では
"Don't be long, Ellen."
「長くならないで=すぐ戻ってきて」
となっており、goneがありません。


2:07:45
■All personnel must evacuate immediately.
「全従業員は直ちに避難しててください(しなければならない)」

・personnel (pə̀ː(r)s(ə)nél)
【名-1】〔組織の〕人事部[課]/〔集合的に〕職員、社員◆【用法】単数扱い/〔組織の〕全職員、全社員◆【用法】複数扱い/職員の、人事の

ここずっと
"All personal (pə́ː(r)s(ə)nl)"
だと勘違いしていました。
今の私のヒアリング能力だと、この2つを区別して聞き分けることは難しそうです。


2:21:37
■Punch it, Bishop!
「急いで、ビショップ!」

"Punch it"はスター・ウォーズでも何度か聞いた記憶があります。

PUNCH IT!

いろいろな映画からのpunch itです。『エイリアン2』も含まれています。


2:23:01
■He's just out. I had to give him another shot for the pain
「彼はただ意識を失っているだけ。彼に痛みのために別の注射を(痛みの緩和のために新たな麻酔を)打つ必要があった」


2:30:41
余談。

リプリーが下着姿ですが、これは前作へのオマージュかなと感じました。

映画だと最後のシーンはスラコのハイパースリープの部屋(HYPERSLEEP VAULT)ですが、脚本ではリプリーがニュートを背負って廊下を歩きつつ喋りながらフェードアウトして終わっています。余韻という意味では脚本の方が個人的には好みですが、ヒックスとビショップがどうなったのかが分かる映画版も悪くはないと感じます。
想像ですが、ここはコスト削減のためにセットを使い回せるハイパースリープの部屋になったような気がします。


今回で英語字幕での『エイリアン2』の翻訳は終了です。
すでに何度も英語音声を聞いてはいましたが、改めて翻訳してみると分かっていないところ、聞き取れていないところがが多数あるということに気が付きました。
しばらく時間をおいて、再度音声の聞き直し、及び自分の翻訳の見直しをしてみたいと思います。

【了】

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