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ユニコーン「ツイス島&シャウ島」が見せる未来


ユニコーンのニューアルバム『ツイス島&シャウ島』が発売された。

2021年の今、これまでと変わらない姿を見せてくれる5人のプロフェッショナルに感動する。

〝これまで〟と言っても、コロナ禍前どころではない。
ユニコーンは解散する前から、再結成した直後も、ずっとこんな感じなのである。
あの頃の方が良かった・・・とか、思わせる隙を与えない。
いつでも、毎回、このアルバム最高!と思うのだ。
これって、すごい。


アルバムの最後、
〝作詞作曲:UNICORN〟でクレジットされた1曲は「ツイス島&シャウ島」。

今、5人で1曲を作ることは何を意味しているのだろうか。


初回盤特典のDVDその名も『ドキュメン島』の中で、「ツイス島&シャウ島」が産まれる瞬間を垣間見ることができる。
会話の中にある〝みんなで作る。〟って言葉がとても素敵だ。
音が繋がり、言葉が紡がれて
新しいものが産まれる瞬間を見る。
失ったものばかりに目が行きがちな毎日が、馬鹿らしくなった。

なんて毎日は楽しいのだろう。

今、自分がいる場所は誰かから受け継いだ場所で、自分もまた誰かに伝えていく
誰もが何らかの役割を持ってこの世界に存在し
誰かのおかげで自分がこの世界にいる
ひとりじゃないよ、と言われたようだ

なんて世界は暖かいのだろう。

〝ツイース島!!〟
〝シャーウ島!!〟

と、手を上げ一緒に叫ぶ光景を容易に想像できるその曲は
ライヴでは文句なしのハイライトだ。

ツアーは初日が終わり、走り出した。

いつもは客席に歌わせるところまで歌ったり
勢いよく飛んだ銀テープはステージの上に舞い落ちる

それでも
特別なことは何もしないし、何も言わない
いつも通りのライヴが、何より今は尊い
当たり前を、当たり前に見せてくれる
そんな奇跡を目の当たりにする。


今、会場では声を上げられない。
それでも
〝もっと〟〝これからも〟と未来を力強く歌ってくれる。

この曲は、過去から今、今から未来へ
ずっと前を向き、つないでいる。

いつかきっと 大きな声で〝島(トゥ)!〟と叫べるだろう
いつかきっと 気持ちが一つになり 新しいものを産み出せるだろう
ロッケンロールがそうであるように
今を明日に、その先につなげよう。


混沌とする世の中で、試されるは、自分の底力。
どれだけ前を向いて歩けるかは、これまで培ってきた自信。
何ら迷いがないわけではない。
でも、それを感じさせない、いつも通りのユニコーン。

〝変わらない〟の中に、今でも進化するユニコーンを見る。

「ツイス島&シャウ島」に上陸させてくれて、ありがとう。

この曲を聴いてから、なんだか体の調子が良い。
不思議だけど、心が軽い。

次はどこへ連れてってくれるか、楽しみだ。

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