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【インタビュー】帰ってきた三冠王と帝京魂を持つ男

チームの雰囲気を変えた孫入優希

2年ぶりに06ブルズに戻ってきた孫入優希。2018年は打撃三冠、2019年も本塁打王に輝き、実績は申し分ない。

4月17日に入団が決まり、初試合となった20日にさっそく3番サードで先発出場。ホームランを放つ活躍を見せ、開幕5連敗を喫していたチームに今季初勝利をもたらした。

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(よく見たら「S」が無い松村慶太選手のユニフォームで出場している孫入選手)

続く22日のダブルヘッダーでも1試合目にタイムリーヒット2本で4打点を記録した。登録から外れていた神戸三田ブレイバーズの二瓶洋輔が「孫入さんが入るだけでこんなにチームの感じが違うのか……」と、試合を見て舌を巻いていた。

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「2シーズンぶりの復帰になるので、桜井監督や(遊馬)ジェシーさんに相手投手の事を教えてもらっています」

話を伺った4月22日。まだ合流して間もないので、と前置きしながら「調子に波もなく、いい感じで試合には入れています。ブルズも体制が変わって、いい環境で野球ができていると思います」

ホームランも放ち、打点も順調に積み重ねている。そんな中でひときわこだわりたいのは「打点」だという。

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(ダブルヘッダー1試合目、ライトオーバーの二塁打を放つ孫入)

「チームが勝つために、1点でも積み重ねたい。もちろんホームランで付けばいいんですけど、ヒットじゃなくても犠牲フライでも内野ゴロとかでも打点を挙げたいです」

そしてもう一つ。他リーグに移籍した経験をチームに伝えたいという気持ちがある。

「僕自身実力が上と言われているリーグでプレーしてきて、そこで感じたことをチームに伝えていきたい。ブルズだけじゃなくてリーグ全体のレベルアップにも貢献していきたいです」

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(ランニングスローで打球を捌く孫入)

チームは4月を終わって最下位。怪我人も多く、現状、桜井監督が「万が一」に備え、選手登録されている状況だ。

だが、孫入の加入後は高い出塁率を誇る高山健太を1番に回し、後ろを打つ千原和希が調子を取り戻すなど、徐々に「ブルズらしい打線」が戻りつつある。チームもその後は3勝1敗と上昇ムードにある。

経験を重ねた孫入優希と、チームの巻き返しに注目だ。(取材日:4月22日)

帝京魂・白水大雅

「大神さんもっと前!」「早河さん準備!」「赤城さん、風あります!」

4月11日、花園セントラルスタジアムで行われていた06ブルズとの一戦。ベンチからひときわ大きい声で叫ぶ男がいた。白水大雅。今年20歳になる外野手だ。

「声を出す、ということは技術とか関係なく誰にでもできることなので、そういう言ところから目立とうと思っていました」

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(ベンチからでも、サードコーチャーでも声が大きい)

野球の名門・帝京高校卒。有名な卒業生と言えば、とんねるず石橋貴明や、北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士が出てくる。
本来なら昨年野球留学に海外に行くはずだったが、コロナウィルスの影響で立ち消えとなった。1年が経ち、今季堺シュライクスに入団することとなった。

ブランクの影響もあり、オープン戦でもほとんど出場がなかったが、4月13日、スタメン出場を果たした。

「やるべきことを黙々とやっているのを見ていた。ちょうど他の外野手が打ててなかった時期だったし、頑張っているしチャンスを与えよう、となった」と大西監督が白水の起用について話した。

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(白水のバッティング練習をチェックする大西監督)

その大西監督の起用に白水も結果で応えた。その試合で3安打。続く15日の試合では4打点。23日にはついに4番打者としてラインナップに名を連ねた。9打点はリーグ2位。特に得点圏では打率.538と打ちに打ちまくっている(5月14日現在)。

「まだレギュラーとして固定されたわけではないので1試合が大事。手ごたえもあるが、課題も増えてきた。今の課題はタイミングの取り方です」

チームメイトのインスタグラムには「何か面白いこと」をして出てくる白水だったが、野球の事については真剣に答えてくれた。

「去年チームが優勝したと聞いているので、このチームでも優勝したいです。チャンスでの強さを活かして打点王を獲りたい。圧倒的な結果を出したいです」

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今後もその声、その一打で空気を変えられる選手へ。「魂」を持って野球に向き合っていく。(取材日:5月14日)

(取材:SAZZY)

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