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2024 なでしこリーグ1部 第12節「朝日インテック・ラブリッジ名古屋 vs 静岡SSUボニータ」超主観的振り返り

名古屋 2-3 ボニータ
【得点者】
名古屋:三浦 桃(9分)、渕上 野乃佳(51分)
ボニータ:土屋 佑津季(4分)、三輪 玲奈(62分)、山本 心(90+4分)

その瞬間。

ボニータサポーターが声を枯らしたスタンドは歓喜の渦に。

今思い返しても、私自身あの瞬間、何をしていたのか思い出せないくらいボニータサポーターと喜び合いました。





2024年6月8日、なでしこリーグ1部第12節。

静岡SSUボニータは、朝日インテック・ラブリッジ名古屋とアウェイゲームを戦いました。私は、岐阜県の長良川球技メドウで行われたこの試合に遠征。

結果は、2-3の大逆転勝利!

後半戦初戦を最高の形で制した名古屋戦を振り返ります。


前回対戦振り返り

前回対戦は、2024年3月30日。ホームゆめりあサッカー場。

この試合は現地で観戦できなかったので、YouTubeでディレイで観戦しました。終始名古屋の攻撃が凄まじかった印象が強かったですね。シュートは渡辺彩香の1本のみ。オウンゴールの悔しい失点で0-1で敗戦。

しかし内容的にはもっと大差がついてもおかしくないくらい、実力差を見せつけられた試合でした。

あれから二か月半。ボニータがどこまで成長したか見せつける時が来ました。


スターティングメンバー

静岡SSUボニータ

渡辺彩香が左SBでスタメン出場。
山田優衣がCBではなくボランチで出場となりました。

攻撃力の高い名古屋に対し、絶好調の土屋佑津季三輪玲奈がツートップで先発。

サブには小池真理が復帰。山本心とルーキー中島咲友菜が控えます。これらの攻撃力のある選手達がジョーカー的な役割を果たせば、ボニータにも勝機あり。

ボニータのスターティングイレブン


朝日インテック・ラブリッジ名古屋

ボニータは過去3連敗を喫している強敵名古屋。江﨑杏那選手など昨年からボニータを苦しめてきた高い攻撃力をもつ選手が今節もスタメンです。

2位の名古屋から勝ち点3を奪って後半戦浮上の足掛かりにしたい戦いです。



土屋佑津季が先制!

攻撃力が高い名古屋だけに、先に失点することは何としても避けたい。

2分、渡辺彩香がロングフィードしたボールに対し、名古屋の逸見桃子選手がヘディングで後方へ。そのボールが中途半端な形になったところを、後方から走っていた土屋佑津季がすかさず奪います。

GK垣内愛菜選手が飛び出して防ごうと試みますが、土屋佑津季が頭を超えるボールを蹴りあげ、見事ゴールネットを揺らしボニータが先制!

前回ゆめりあで対戦した時はシュート1本に抑えられたボニータでしたが、試合開始早々に先制したのは素晴らしい。上々の滑り出しを見せました。

先制ゴールの土屋佑津季。駆け寄る三輪玲奈と高島絢音。


簡単にはやらせない。名古屋同点ゴール。

先制点で大いに盛り上がったボニータサポーターでしたが、そう簡単な相手ではないのが名古屋。

8分、彦坂桃花からのパスを受けた高島絢音でしたが、そのボールが後方に跳ね返る形に。そのボールをすかさず奪った長谷川朋佳選手がドリブルで運び、左サイドからグラウンダーのクロス。

江﨑杏那選手はジャンプしてスルー、走り込んできた三浦桃選手が蹴り込んで同点に追いつかれます。

江﨑杏那選手のスルーにやられましたね。GK安間帆乃香も三浦桃選手までは対応できませんでした。

試合はすぐにふりだしに戻りましたが、まだ始まったばかり。

勝負はこれからです。


名古屋が逆転

前半を1-1で折り返したボニータ。
後半からは渡辺彩香に替えて守屋栞奈が入ります。

早いうちに勝ち越し点を取りたかったところでしたが、50分、三浦桃選手が左サイドの長谷川朋佳選手にパス。長谷川選手には誰もマークが付いてない状態だったので高島絢音が対応に行きますが、その前に長谷川選手にクロスを上げられてしまいました。

ファーサイドに送られたボールに対し、渕上野乃佳選手がドンピシャのタイミングでヘディングシュートを決められてしまい名古屋逆転。

易々とクロスを上げられてしまったのが痛かったですが、渕上野乃佳選手のヘディングシュートは強烈でしたね。敵ながら見事。

逆転されてしまったボニータ。

ボニータサポーターはまだまだこれから、とばかりに「反撃の歌」で盛り上げます。

去年までのボニータならば、これでほぼ試合が決しかねない状況になっていたかもしれません。しかし、得点力が上がっている今年のボニータは違いました。


三輪玲奈の同点ゴール!

開幕から塩澤優と共に全試合フル出場を続けてきた三輪玲奈

今節のような最前線だけでなく右サイドハーフなど複数ポジションをこなし、攻守に最後まで走り抜けるその姿は監督の信頼も厚いものと思われます。

今季まだゴールがありませんでしたが、遂にその瞬間が。

60分、ボニータのスローイン。梅津真央がワンタッチで前線にボールを送ります。そのボールを受けた三輪玲奈がドリブルで運び、前を走る土屋佑津季にパス。ボックス内右サイドに運んだ土屋佑津季に対し、走り込んできた三輪玲奈は「ここへ」という仕草でパスを要求。

土屋佑津季がクロスを上げてダイレクトでシュート!ゴールポストに跳ね返りながら、ゴール右隅に入りボニータが同点に追いつく!

今季得点こそなかったものの、チームへの貢献度は非常に高かった三輪玲奈。ついにゴールという結果に結びつきました。ゴールの瞬間両手を挙げてガッツポーズ。

劇的な同点弾にボニータサポーターはお祭り騒ぎ。

まだ時間はある。

勝ち点1じゃない。勝ち点3を持ち帰るんだ。

同点ゴールを決めた三輪玲奈


山本心の逆転ゴールで試合終了!

本田美登里監督の采配は、引き分けではなく、明らかに勝ち点3を奪う意図が見られました。

同点に追い付いた後の68分には中島咲友菜、83分には山本心、88分には小池真理という攻撃力の高い選手を立て続けにピッチに送り出します。

68分に中島咲友菜がピッチへ
83分山本心がピッチへ
88分 小池真理がピッチへ

この采配が最後の最後でズバリ当たります

名古屋もホームでの勝利の為に猛攻をしかけ、終盤は名古屋ペースに。何とか凌ぐボニータ。

そして、後半のアディショナルタイムの目安3分を迎えそうな瞬間でした。

永田晶子選手が運ぶボールに対して、山田優衣が抜群のタイミングで右足を出してボールを奪取。すかさず守屋栞奈が右サイドへボールを送る。

広大なスペースで待ち受けていたのが山本心。ドリブルスタート!名古屋の選手も全速力で追いかけます。相手ディフェンダーがスライディングで防ぎに行く一歩先にシュート!

ボールはゴール右隅をぶち抜く!

ボニータが試合終了直前に逆転!

その瞬間に試合終了のホイッスル!

何という劇的な幕切れ!

私はこれまでジュビロとボニータの試合を見ていますが、ラストワンプレーで大逆転勝利した勝利は記憶にありません。

ゴールが決まった瞬間、ボニータサポーターが大騒ぎ。感動で涙を流し、肩を組んで飛び跳ね、抱き合い、勝利を喜び合いました!

ゴールの瞬間の山本心
高島絢音と中島咲友菜が駆け寄る
三輪玲奈が駆け寄る
塩澤優が殊勲の三輪玲奈と山本心を抱きしめる
チームメイトが駆け寄る


勝利の「わっしょい」では、今回も彦坂桃花がダンスを。

彦坂桃花がダンス
彦坂桃花が殊勲の三輪玲奈と山本心を誘う
ワッショイ!


次節に向けて

昨年から3連敗の名古屋に対し、粘って粘って、ついに勝利をもぎ取ったボニータ。しかも昨年は1-6で大敗したアウェイでの勝利。

後半戦のスタートとして非常に自信が持てる結果だと思います。

ボニータの順位は6位。

しかし、4位スフィーダ世田谷FCから9位日体大SMG横浜まで勝ち点1ずつしか差が無いので、次節以降の勝敗で順位が大きく入れ替わる可能性があります。

次節は、6月15日(土)ヤマハスタジアムで15時キックオフ。スペランツァ大阪を迎え撃ちます。

前回アウェイでの戦いでは、スコアレスドロー。

ホームでは勝って決着をつけましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
静岡SSUボニータのファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。

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