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コロナワクチンを打つか打たないか、難しい選択だったーその①

私は医師として働きながら、コロナワクチンは打たない選択をしました。もちろん同僚の医師から勧められはしましたが、きちんとお話しして、嫌な雰囲気になることなく打たない選択を周りも尊重してくれました。

本ブログでは私の選択の一部始終をお伝えしようと思います。3回に分けて詳細を残しておきます。

2021年3月、最初の選択がやってきた

COVID-19が2019年12月に武漢で報告されて、瞬く間に世界中に広がりました。日本では2020年2月にダイアモンドプリンセス号での感染の広がりをきっかけに広がっていきました。

ワクチンが日本で医療従事者から接種が開始となったのが2021年2月頃からだったと記憶していますが、その時に勤務していた診療所でも3月末ごろから接種するかしないかという段階で、私も最初に打つべきかどうかかなり考えました。

打つか打たないかを判断する上で、こちら側の情報で大変インパクトがあったものとして、2020年12月31日のNew England Journal of Medicine(NEJM)に掲載されたファイザーのワクチンであるBNT162b2 mRNAワクチン(コミナティ)の有効性と安全性を示した論文です。それを通読し、確かに明らかにCOVID-19の発症予防については接種2週間目以降からかなり有効であることが確認できました。それはこのワクチンを接種することにおける最大のメリットです。こんなに綺麗に差が出たグラフはかなり珍しいというほどのインパクトのあるグラフでした。

ワクチン接種の最大のメリットについては理解したものの、自分の中で接種しないことを後押しするような事がいくつかありました。

接種しないことを後押しさせた要因

1つ目 やはりそのリスクへの懸念

医療従事者の接種が開始されてまもなくの3月の時点で、ワクチン接種後にアナフィラキーを起こす事例が論文で報告されていたよりも多いぞという情報は入ってきました。また60歳代の女性(おそらく医師)がワクチン打ったすぐ後にくも膜下出血で亡くなったという情報が出てきて、その後も厚労省から上がってきている因果関係不明や評価できないけど、ワクチン接種後まもなく突然亡くなったという症例がチラホラ報告されてきました。基本的にワクチン接種して死亡例が出るという事は通常のワクチン開発においてはほとんどあってはならない事だと思います。

またこのmRNAワクチンのメカニズムについても不透明なところがありました。感染症の専門の先生がmRNAワクチンの素晴らしさや、mRNA自体はすぐに分解されてDNAに影響はないので心配いらないと盛んに強調されていましたが、冷静に体内の免疫のメカニズムとmRNAのワクチンの作用を考えた時に残る疑問がありました。それは体内で作られたスパイクタンパクが長期的にどういう影響を及ぼすのか分からないということでした。

ワクチン接種によってmRNAが体内に注入されることにより自分の身体の細胞内でスパイクタンパクが作られます。mRNA自体は分解されて消滅します。そして身体で作られたスパイクタンパクに対して身体が異物と判断して抗体を作る。そしてコロナウイルスが入ってきた時に、その抗体が中和抗体として表面にスパイクタンパク有するコロナウイルスにくっついて中和します(抗体媒介免疫)。しかし、そのスパイクタンパク自体は自分の体内で作られているため、一定の抗体は作られるとは言うものの、免疫寛容(自分の体内で作られたものは異物とみなさないで無視する働き)によって体内に残ってしまうことはないのか。そしてそれがどんな影響を及ぼすのか、感染症の先生はその部分について全く疑問を持っている様子はなく、それについて答えを持っている人も周りにはいませんでした。当時はなぜみんながそこに疑問を持たないのかが非常に不思議でした。

さらに、抗体依存性増強(ADE)についても懸念がありました。ワクチンによって作られたスパイクタンパクと同じものが入ってきたら上手く抗体が作用しますが、もし似た様でちょっと違うタンパクが体内に入った場合、抗体依存性増強(ADE)と言って、かえって今回のワクチンで作られた抗体が感染増強活性を有しワクチンを打たなかった場合よりも症状を悪化させる可能性が指摘されていました。それは後になって似た様なタンパク(変異したコロナウイルス等)に暴露されて初めて明らかになると思ったので、当時の時点ではどうなるか分からなかったため、これについてもかな懸念を感じました。ADEはこれまでデングウイルス、エボラウイルス、HIV、RSVおよびコロナウイルスファミリーで共通して見られていた問題のようだったからです。

NEJMの研究では、2回目の接種後2年間は試験参加者の安全性と有効性を追跡するように最初デザインされていましたが、論文の時点の報告では2回目の接種後2ヶ月以上、もしくは最大3.5ヶ月以上経ってからの有害事象の発生についてはまだ評価されていなかったため、長期的な有害事象の発生については懸念が残る状態でした。

さらに万が一有害事象が起こっても因果関係を証明する事は極めて難しいと思われたことも挙げられます。
もしワクチンを打ってそれにより何らかの不具合が起きたとしても、特に長期的な影響に関してはその因果関係を証明する事は極めて難しいため、結局泣き寝入りになる可能性が高い思われました。おそらく厚労省は因果関係を引き続き調査をしますとは言うものの、実際に死んで死亡解剖などを綿密に行ってもなかなか断定することは医学的にも難しいだろうと考えていました。なので恐らく有害事象が起こったとしても、関連性は考えにくいというお茶を濁した形にならざるを得ないと思われ、後悔をしても取り返しがつかないと思われたからです。

2つ目 感染予防効果が不明であったため

NEJMの論文のDiscussionでも明記していましたが、このワクチンで効果が示されたのは発症予防効果であり、感染予防効果、つまり感染の成立そのものを予防するかどうかは分からないということがわかっていました。厚労省でも感染予防効果があるとは言っていませんでした。つまり、家族のため、大切な人を守るためとメディアなどで報道されていて、多くの人がそれを信じていましたが、それにはその時点では根拠がない事がわかっていたので、あくまでもこのワクチンは個人の発症予防であり、ワクチンを打ったから家族や周りに広げないというロジックはその時点では筋が通っていなかったわけです。つまり打つか打たないかはその時点では社会的なものではなく至極個人的なものであるという前提がありました。

3つ目 集団免疫を獲得できるとは思えなかったため

NEJMの論文でも、そのほかのその時点での情報でも、ワクチンを打つ事でどれぐらいの期間、発症予防のための免疫が維持されるのか、またどれぐらいの間隔でワクチンを打ち続けないといけないのか(半年毎なのか、1-2年毎なのか、もしくは2-3ヶ月毎なのか)が分かっていませんでした。おそらく新型コロナウイルスといっても、コロナウイルスの仲間ではあるので、風邪を引いても数ヶ月後にまた似たような風邪を引く事があることから、ワクチンを打ってもそんな長期間免疫は持たないだろうと考えていましたし、そのような予想も出ていました。

全国民一斉にワクチン接種をすれば集団免疫が獲得できるだろうと思いました。しかし、日本政府が示したワクチン接種のスケジュール的に全国民に接種をし終わるのがおそらく少なくとも半年ぐらいはかかることが予想されました。そうした場合、春に1回目の接種(2回目も含む)を終えた集団が、冬にはまた感染をし始めるだろうと考えました。そうすると、ワクチン接種によって、日本全体で集団免疫を獲得することを期待することはほぼ不可能だと自分の中で結論が出ました。

さらにウイルスは2週間に1回ぐらいのスピードで変異を繰り返していくと言われているため、ワクチン接種をしても、その間にもウイルス自体の変異によってワクチンの有効性が徐々に低下してくることも考えられました。

4つ目 一旦医療を離れるタイミングであり、感染するリスクは低いと思われたため

さらに私は4月から一旦医療を離れて、プログラミングを学ぶため、エンジニア・起業家養成スクールに半年間行く予定で、仮に3月時点で働いている診療所で1回目のワクチンを打っても、追加の2回目のワクチン接種目処が立たなかったため、それを口実に職員の接種リストから外してもらいました。

基本的に感染するのは感染経路があり、飲み会に行ったりマスクなしで会話をしたりなど、感染するリスク行動を取らず、通常予防策をしていれば基本的に感染・発症するリスクは高くないと考えられ、また例え感染しても自分自身が重症化するリスクは極めて低いと思われました。学校はオンライン授業とも併用でしたので、ウイルスに暴露する機会は少ないだろうと思われたためです。

まずは打たない選択をする

そんなわけで3月の時点では、高い有効性は理解できるものの、感染予防にはならない可能性があり、家族のためというロジックは意味がないと思ったことと、自分自身が医療から離れることもあり感染するリスクや重症化するリスクは低いと見積もっていた事、また接種のスケジュール的に日本全体での集団免疫の獲得はほぼ不可能と考えた事、長期的なリスクが不明であり、リスクが不透明なワクチンを、いつコロナが終焉するかも分からない状況で数ヶ月毎に何回も打ち続けることになる可能性があることに怖さを感じた事などから、焦って打つのは時期尚早と思い、接種はしませんでした。

さらにもう一つ付け加えると、今回のワクチンを普及させる流れであまりにも不可解な動きが多く不信感が生まれ始めたこと。

私はテレビは中立ではないと思っているのと、最近のYoutubeのクオリティーがテレビより高くなってきているので娯楽として5年ぐらい前からテレビよりかなり多くYoutubeを見ています。

しかし、3月中旬の時点で、Youtubeなどでワクチンについての危険性を指摘していた動画がことごとく削除されている事に気づきました。真っ当な理論でワクチンのメリットや懸念事項について感染や免疫に詳しい専門の先生が指摘している動画が、急に見れなくなっていたりしました。不適切とは思えない動画でも削除されていて、調べてみると正確じゃないという理由で削除された動画がその時点でも20万件以上もあり、なぜ今回のワクチンに限ってそこまでするのかとかなり驚きました。

また、アストラゼネカの第二相三相試験中に重篤な問題が発生し一時試験が中止していたと報道されましたが、その詳細が公表されず、そのまま試験が再開となっていました。確か血栓のリスクが高まったと言う話だったと記憶しています。

さらにかなり物議を醸したファイザーの元副社長のDr. Michael YeadonがDr. Wolfgang Wodargとワクチン試験を全て即刻停止することを求めて欧州医薬品庁(EMA)に2020年12月1日に緊急申し立てをしていたのに、ほとんど日本のメディアでは取り上げられていませんでした。内容についても通読しましたが、おかしい事は何も書いておらず、ワクチンの懸念点について書かれていました。もちろん懸念事項なので、その懸念が実際に現実になるかは分かってはいませんでしたが、元内部の人が勇気を持って中止を求めるたこと自体すごい事なのに、それが全く報道されない事にもとても違和感を感じました。

不可解な動きがあったこと(いまでも?)は、ワクチン接種をためらう一要因にもなったことは事実です。

そして12月、再び医療の世界に戻りました。

そこで再びワクチンを打つかどうかの選択に立ちました。。

ここまでお読みくださいまして、誠にありがとうございます。

ご興味があれば、つづきの内容もご覧ください。

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