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イベント割の申請を終えて

歳の瀬も瀬ですが、忘年のご挨拶と共に、トリックスターで導入した(できた)イベント割について書きたいなと思います!

イベント割とは?

イベント割とは、要はコロナ禍初期に経済産業省がやろうとていしていた「GO TO イベント」です。当時は批判も強く、開始前に感染症が拡大したため実施されていませんでした。

現在は名称が変わって、正式名称は「イベントワクワク割」となっています。通称「イベント割」です。

ワクチン接種を3回以上受けた方、もしくは、来場前3日以内の陰性証明を提示すれば、イベント料金が2割引き(経産省負担)となる施策です。

この制度を使うことにより、通常 3,850円(1名分)が、イベント割で3,080円(770円割引)になっています!

マーダーミステリーの施設でこのイベント割を導入したのは、トリックスターが初(だけ?)ではないでしょうか?

もちろん、店舗を利用していただきたいという想いはありますが、それ以上に、安く提供することで、色々なシナリオに触れる機会、あるいは、初めてマーダーミステリーに触れる機会が増えたらなと思って導入してみました。

とはいえ、ただ廉価で提供するのも個人的には違うと思っていて(ダンピングは業界が育たないので)そういう意味では、正規の手続きを踏み、期間限定の施策として打てるこの機会は絶好だなと。

でもね、でもですよ。
結構導入は大変でした。他の店舗が導入していない理由が何となくわかります。本当にとても面倒くさいんです(笑)

これから、
いかに面倒くさかったかを書きたいと思いますが!
一番言いたいのは

大変だったので是非、
1月のトリックスターを利用してください!
「大変だった」を利用いただく事で
「供養」してください!
ということです(笑)

本当に面倒くさい手続き

手続きについて少し書きたいと思いますが、手続き自体は非常に親切にフォローしていただき、完遂することができました。しかし、そういったフォローがあっても非常に大変&時間がかかると感じました。
要は不満が大いにあるということでもないが、不満は確実あって、故になかなか他の店舗さんも導入できなかった(しなかった)のではないかな?という話です。「面倒くさいんだよ!バーロー!」と怒ってるわけではありません!(念のため)

目を通す資料がとにかく多い

こういう助成金関連の手続きって大体そうなんですが、まず目のくらくらするページ数の募集要項に目を通す必要があります。

今回のイベント割で言えば、イベント主催者として132ページの応募要項に目を通す必要があります。こういう資料って近年はデータで提示されるので、出力しない分、ページ数をカジュアルに増量する傾向ないですか?出力すると、なんともヤバイ量であることが一目でわかるのですが……。

もちろん、直接的に関係のない(場合分けされている部分)もあるので、全てが必要な情報ではありませんが、どの情報が必要ないかの確認はざっとしなければならないので、軽い作業ではないです。

加えて、ウチのように販売も自社でやっている(パスマーケットなど外部の販売フォーマットを利用していない)店舗は、「チケット販売事業者」の申請もしなければなりません。こちらの応募要項は140ページ……イベント主催者の応募要項と共通する内容もあるので、全て読まなくてはダメということもありませんが、一通り目を通しておかないと怖いのでこれもざっと全部読みます。

これが一番最初の壁。既に結構高い壁です。

申請についても目を通すべき資料や作成する資料がたくさんあります。組織の体制一覧を作ったり、4種類もある同意書にそれぞれ署名が必要であったり。これらはそれぞれ数ページのテキストですが、応募要項より格段に字が小さいので、文字の量的には結構あります。

次から次へと出て来る資料。メールのやりとりだけでマーダーミステリー1本分、8キャラクターの全テキスト量と同じ、あるいはそれ以上の読み込みが必要と言っても過言ではありません。

マーダーミステリーのシナリオは楽しく読めますが、楽しくない文章をこれだけ読むのはなかなか骨の折れる作業です。

弁護士&会計士との面談

申請の途中で、イベント割事務局側の弁護士と会計士を交えたweb面談がありました。

弁護士からはイベントの形態や同意書、誓約書の内容に間違いがないかの確認をされます。今回申請したものが、イベント割の応募要項に即したものか?とか、反社のチェックなどです。

会計士からは、前期と今期、そしてコロナ禍まえの期の決算書や賃借対照表を元に、会計上の質問をされます。意外と突っ込んだ話を聞かれるので、経理の人間ではまず答えられないような(経営者向けの)質問でした。

ここにイベント割事務局の担当者が加わって、計4人で話す訳ですから、「じゃあ今から」というわけにもいきません。日程調整も必要になります。

面談自体は15分くらいで終わりましたが、何を聞かれるのか分からないので準備も必要で、なかなか大変でした。

契約の締結

イベント割は契約書を交わします。今まで色々な助成金を申請し、採択いただいてきましたが、「契約書」という形で書面を交わすのは初めてでした。

これは、昨今ニュースでも取り上げられている「協力金詐取」が影響しているのだろうと思います。要は、「募集要項に反したことをしない」「虚偽の報告をしない」という内容を盛り込みたいのだろうなと。同様の誓約書も提出しているので、二重三重に網を張ってきている感じです。

契約をするということは、ドラフトの確認から、原本への署名捺印、双方1部ずつの保管のやりとりなどがデータではなく紙ベースで発生します。
なかなかに面倒くさいです。

でも、まあ、今までなかった方が不健全なのかも?
とも感じました。明確な契約書がなくても、メールなどで合意が成されていれば問題ない内容にも感じましたが!

イベントの登録

これもかなり面倒なんですが、イベントは1件ずつ専用サイトに登録していきます。「1件ずつ」というのは例えば、「1/9 漆黒の鎌鼬」と「1/10 漆黒の鎌鼬」という同じ作品でも日程が違うものがあれば。これらをそれぞれ別々に登録していかなければなりません。

一応、同じ作品であればcsvで一括流し込みができますが、トリックスターも20本ほどの作品を提供していますので、その作品数分、別々に登録が必要になります。

恐らくですが、毎日違う作品を公演するといった業態は想定されていないのでしょう。登録だけで結構な時間がかかりました。

サイトの改修

最後に、WEBサイトの改修を行わなければなりませんでした。
1つめは、必要な文言を適切な場所に配置することです。

配置する場所は
・シナリオごとのTOPページ
・購入後に送信するメール
・決済のご案内メール

幸いなことに、サイトの構造上そこまで難しくは無かったのですが、シナリオページ夫々に埋め込むのはなかなか大変でした。

2つめは、正確な販売・売上データをcsvで取得できるようにすることです。
イベントはイベント毎に「イベントID」が振られており、他にも「イベント主催者ID」や「チケット販売業者ID」なども販売データに紐づけて出力できるようにしなければなりませんでいた。しかしながら、システム面の改修は難しかったので、新たにイベント割専用の商品情報を作り、それをレジアプリと共有する形をとりました。

これも地味に大変。

ここまでやって初めて「イベント割OK」が貰えます。
上記工程を「少ない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、これらの工程中1発OKはほぼなくて、担当者さんとのやりとりが結構頻繁に発生します。

申請したのが2022年10月末、申請全て終わったのは12月

申請が全て終わったのが2022年12月22日です。時間がかかった理由として、「申請が多くて混んでいる」と言っていましたが、私の興行IDが4000番台であることを考えてると、意外と少ないなと思いました。
この施策自体、2023年1月末までの施策なので、かなりギリギリ。頑張りました。

結論は「遊んで」

長々と書いてきましたが、最初の方で言ったように「せっかくなので利用してください」が結論です!

本当に大変なので、皆さまにおかれましては、1月のトリックスターの利用は「供養」もしくは「お疲れ様の気持ち」と思っていただけたら嬉しいです。

どうぞたくさん使ってやってください!


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