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確認をいたしました

天岩庵の業火館殺人事件GM問題について、当方のnoteに対し「一部誤解を招きうる記載が見られます」「この発表をそのまま真実だと受け取られることは、大変遺憾です」という書き込みがTwitterにございました。

当方といたしましても、「そのまま真実だと受け取られることは、大変遺憾です」という、要は「内容は真実ではない」と書かれたことが大変遺憾であり、どの部分が真実と異なるのか、投稿された直後、2019年11月19日 1:16に確認DMをお送りしましたが、返答はいただけませんでした。

別件も含めメールも返信が無く、電話も拒否されておりましたので、Twitter上のリプライという形でお尋ねしたところ、やっと連絡が取れましたので、確認した内容を記載させていただきます。

また、その他にも色々と確認できたこと、そして、当方の対応、先方の対応について記載させていただきます。

最大限配慮いたしますが、ここから先は微量のネタバレと感じる方もいらっしゃるかもしれません。未プレイの方は閲覧を避けていただくことを推奨いたします。

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まず、なぜnoteに書いたのか?

私も、Twitterにて謝罪を出すところまでは当初は考えておりませんでした。

正直に申し上げますと、実際に参加したプレイヤーの方と天岩庵さんの間で謝罪があり、双方の納得の行く落としどころを見つけていただければ良いと考えていたからです。
もちろん、当方としても落ち度はございますので、今後に向けて天岩庵さんのGMのをどのようにサポートし、改善していくかは考えなければならないとも思っていました。

そんな折、Twitterでも記載いたしましたが、天岩庵さんは、今回の件で自身の店名を出してツイートしている方に対して削除依頼を掛けていました。所謂「火消し」をしていました。これは本人も認めております。

これにより、「業火館は面白くなかった」「GMがダメだった」という話だけが残ってしまい、どの店舗で問題があったか、未プレイの方には分からない状態になってしまいました。

他にも開催店舗があるなか、他店舗にも影響が出ることが考えられましたので、敢えて店名を出し、他の店舗様ではこのようなことが無いことを知っていただく必要があると判断し、noteという媒体で恐縮ですが、謝罪と共に該当店舗をお知らせする事といたしました。

この判断が正しかったかどうかは、今でも考えるところですが、とにかく、正しく公演をされている他の店舗様に影響が出ることは避けたい想いと、プレイヤーの皆さんが、この面白いシナリオに触れる機会をこれを切っ掛けに失ってしまうのは忍びないと、その時は考えておりました。

何が「真実だと受け取られると遺憾」なのか

noteに記載した結果、天岩庵さんは、このような反論とも取れるツイートをされました。

本日連絡がやっととれましたので、こちらのツイートにございます「一部誤解を招きうる記載」という部分を確認し、真実とどのような齟齬が生まれるのか確認しました。

天岩庵さんの言い分は

「情報の窃取」と書いてあるが、実際は「カードの窃取」であるため、齟齬がある。この内容だとメモが窃取されているように感じる。

というものでした。正直、当方といたしましては、どの辺りで誤解が生じるのか分からず、むしろ「カードの窃取」でも「メモの窃取」(正直「メモ」が何を指すかもよく分かっていませんが、恐らく「捜査メモ」の事かと思います)でもどちらでも良く、そういった「他人の情報」を盗んで自分のものにする行為が認められないということを書いたつもりでした。

そして、「カードがある」ということは、特に言う必要が無い(何がネタバレになるか分からないため)と認識していたので、「情報」という記載に意図的に留めております。この記載に、前述したように齟齬はないと考えております。

本件で緊急でするべきことを優先して対応しております

これは何人か周囲の人から「優先するべき緊急なことってなんだろう」と聞かれたので、これも本人に確認してみました。

結論から申し上げますと、

キャンセルしたお客様(恐らく4人)にメールを打った(1回ずつ)

とのことでした。そのうち、返答があったであろうお客様の情報は当方にもメールがありました。しかし、全件はいただいておりません。

確かにお客様対応は最優先です。キャンセルの連絡も当然で、キャンセル後のアフターフォローも必要ですが、一方で実際に公演にいらしたお客様への謝罪や対応も同じくらい優先されることなのではないでしょうか。本当に並行して出来なかったのでしょうか。

もっと言ってしまえば、アフターフォローは当方でいたしました。アフターフォロー自体は天岩庵さんに、「丸投げしてもらって良いので、お客様の意向を聞いてまとめてメールで送ってください」と言っていたので問題はありませんが、逆にこの集約だけはしていただかないと、当方ではどのお客様と天岩庵さんがやり取りしていたのかは分からず、対応が出来ません。

結局は、不完全な集約で2日間連絡が全く取れなくなりました。
期間に余裕があれば2日くらいなんとかなりますが、1組、11/21の振替公演希望のお客様がいらっしゃいまして、お客様から直接ご連絡をいただいてしまい(天岩庵さんからは報告の無いお客様でした)、事実確認を送っても返信はなく、電話も前述のようにつながらず……

返事が来たのは、11/21 16:32 でした。

もちろん、振替の手配は並行して動いていたので、なんとか事無きを得ましたが、キャンセルしたとはいえ、天岩庵さんのお客様です。

謝罪より優先すべきことがお客様対応と仰っておりましたが、この内容から疑問が拭えませんでした。

そして、2日間音信不通だったのは

体調が良くなかった

とのお話もありました。体調不良は仕方ないかも知れませんが、アルバイトなどではなく、他ならぬ経営者であるならば、自店舗のミス由来で困っているお客様の為に2日間で5分だけでも気を張って、1本メール書くくらいはできないものでしょうか。(私もメール返信は遅い方なので強くは言えませんが……)

この2日間で、業火館殺人事件の公演キットは返送されてきていたので(こちらから依頼はしていませんし、連絡もありませんでした)その時間があるなら、お客様の対応を先にして欲しかったと思います。

実際に何が行われたのか

一旦立ち返って、今回、実際に何が行われたかの話をしたいと思います。

前にもザックリ書きましたが、今回は、天岩庵さんからいただいたテキストそのままの形で書きたいと思います。

まずは、天岩庵さんが実際にどのようにルールを案内しているかについてです。

ゲームで利用するコンポーネントである「手がかりカード」について、ルールブック上には「自由に取引したり、公開したりすることができます。」という記載がある。しかし、それ以上の記載はない。
当店では、わかりやすくするために、「手がかりカードには、ルールはほぼない」と説明したうえで、
・例えば、ここ(テーブル)に公開する、交換する、譲渡する、チラ見せする、ポケットに隠す、などがある。通常の「物」と同じく扱う。
・特に、この(公開議論の場である)テーブルの上に置いていく場合、それは物を放置したと考えられて、持っていかれることもある。
・破ったり書き込んだり、店外に持ち出したりといった行為は、禁止する。
といった説明をしている。

当方が店舗で案内する内容と面白いくらい「真逆」の案内をしています。

まず、なぜそう読めるのかよくわからない部分として「自由に取引したり、公開したりすることができます」とカードについてのルールが記載されているのを認識したうえで「手がかりカードには、ルールはほぼない」と言えてしまうのか?というところです。

この記載からは「自由に取引ができる」「自由に公開できる」これ以上の情報はありません。もちろん明確にそれ以外の行動について個別に「禁止」とする文言もありませんが、ルールから読み取れることは「カードは取引と公開をするもの(あるいはしないもの)」ということだけであり、そもそも「取引」と書かれているにも関わらず、「放置したと考えられて、持っていかれることもある」という「取引」とは真逆の行為を示唆する必要があるのか、正直、理解に苦しむ内容です。

また、そもそも、「ボードゲーム」で例えるなら、他人のコンポーネントをルールで「許可」が無い限り、勝手に盗んでいいなんて絶対にありませんし、「盗んじゃダメ」なんて当たり前のことを、わざわざルールに書いてあるゲームも無いと思います。むしろ盗んで良ければ、それは特例なので、ルールに「盗んでいいよ」と書いてあると思います。

そのうえでゲームを開始したところ、ゲーム開始からすぐに、プレイヤーAさんが、手がかりカードを以下の状態で公開議論の場であるテーブル上に放置し、離席した(目的は、お手洗い)。
・裏返しで3枚ほど積んでいた
・シナリオブックや衝立の裏に隠すことはなく、誰にでも見える位置であった
その状態であることは確認したうえで、そのときGMは、テーブル上は見ておらず、他のプレイヤーの質問等に対応していた。
プレイヤーAさんが席に戻ると、手元に置いてあったはずのカードの山がなくなっていることに気が付いた。
その時GMもカードが他人によって取られていたことを確認した。
(この行為の可否について、プレイヤーBさんからGMに対する事前のルール確認等は無かった。またその後、プレイヤーBさんがプレイヤーAさんのカードの山を取っていたことを、ゲームの早期で認めている)
GMはこのとき、これはルールブック上に記載が無いルールの、解釈の問題だと捉えました。
そして、そのようなケースがあることは上記の通り事前に説明しており、それで足りていると思い、プレイヤーの判断に
委ねられるものだと判断しました。

まず、案内したことがそもそもの間違いだった訳ですが、トイレに立ったら自分のカードが無くなっていたなんて、そんなバカな話はありません。

カードをトイレに持って行けばよいのでしょうか?その結果濡れてしまったり、汚してしまったとき、それは誰の責任なのでしょうか?ポケットに入れたまま持ち帰ってしまったら?

これがプレイヤーの責任になるなら、トイレになんて持って行きたくないですし、だからと言ってもちろん盗まれるのも納得いきません。

GMが気付いたなら、「カードは勝手に持って行くのはダメですからね~」とちょっと注意を促せば解決することです。しかし、事前の説明でトンデモルールを展開してしまったがために、注意を促すことすら出来ない状況になっています。「解釈の問題」ではありません。明らかに案内の時点で間違っています。「プレイヤーの判断」でもありません。その判断を煽る説明をしたGMの判断ミスです。

ゆえに、この公演では、GMからはその行為を注意・禁止することなく続行しました。
加えて、一度決定したルールを途中から変更することは不公平である、という判断から、ゲーム終了まで注意も禁止もしませんでした。

それでも止めるべきでした。「公平」とは何なのでしょうか。同じルールを必ず順守することなのでしょうか。もちろん、それが正しいルールならその通りですが、間違ったルールを案内し、その結果、不利になるプレイヤーが発生した場合、途中であったとしても、そのルールの是正は「不公平」になるのでしょうか。

当店としましては、他のマーダーミステリーには、このようなカードの窃取行為をルール上明文で禁止しているものが存在していることを前提として、業火館殺人事件においては、明文が無いため、窃取も認めていく予定です。
しかし、ルール説明の段階で、今回のようなケースがあったことを具体例として紹介し、この行為を許可するかどうか、その時の参加者に事前に合意を取るようにいたします。  なお、ライセンス契約元のディアシュピール様などから、ルールの追加や変更、解釈についての注意等があれば、その場で対応を変更いたします。

一番驚いたのは、この文章で「業火館殺人事件においては、明文が無いため、窃取も認めていく予定です」の一文です。

「おかしいよね」とお客様からクレームが入っていることを天岩庵さんは確認しており、同じ話の中で出てくる「他の店では注意喚起されている」という内容も目にしていると思うのですが、なぜ「認めていく予定」になるのでしょうか?

その前の「このようなカードの窃取行為をルール上明文で禁止しているものが存在していることを前提として」という内容も疑問で、天岩庵さんは、この後に確認した内容として「マーダーミステリーのプレイ経験ゼロ」「見学を1度しただけ」とあり、他のマーダーミステリーのルールブックにどのような記載があるかなど、語れるほど確認をしているとは思えませんし、上の方でも書きましたが、「盗んではいけない」という当たり前のことをわざわざ書いているものはありません。これはどこの世界線の話なのでしょうか。

「ライセンス契約元のディアシュピール様などから、ルールの追加や変更、解釈についての注意等があれば」ともありますが、既にお客様よりクレームが入っているわけですから、注意待ちではなく、まずは能動的に確認すれば良いのではないでしょうか。

全く腑に落ちない内容の連続に、困惑したのを覚えています。

誤認していた「大切な事」

天岩庵さんには、こんな質問もしてみました。

「お客様に楽しんでいただくため、GMとして気を付けていることは何ですか?」

天岩庵さんは言葉に少し詰まっていて、即答できないことを少し残念に思いましたが、その後、こんなことをおっしゃいました

プレイヤーを観察する事、雰囲気が悪くならないようにフォローすること、カードの意味の読み間違いなど勘違いを正す事

何となくは分かっていましたが、天岩庵さんはマーダーミステリーというものがどのようなものか理解しておらず、本人にも確認しましたが、「真相に辿り着かせることがGMの役割」と勘違いしていたようです。

マーダーミステリーは、真相に辿り着くことがもちろん目標ではありますが、それはあくまで目標であって、そこに至るまでの経緯をプレイヤーそれぞれが考え、自分の力で導き出すこと「気付く事」に面白さがあります。GMは出来る限り介入しないのが理想です。もし気付けなかったとしても、感想戦で得る「ちょっとした悔しさ」も楽しさですし、他のマーダーミステリーをやりたくなる原動力になります。こうして、毎回展開が変わり様々なドラマが生まれます。GMが介入して画一化したストーリーを遊ばせるゲームではないわけです。

プレイヤー視点がゼロである天岩庵さんにはこの考えが丸っきりありませんでした。

GM前に、「約束の場所へ」のGMを観戦して、アドバイスを貰ったとおっしゃっていましたが、そこで得たアドバイスは「密談での音漏れに注意」「時間を案内する」といった、もちろんGMが気を付けていることもありますが、GMの本質とはあまり関係のない内容だったことも確認しました。これで「自分にもできる」と思ったようです。そもそも「約束の場所へ」は本来GMが不要なシナリオのため、あまり参考にはならないと思いますが、GM要らずの作品故に「GMは簡単」と誤認したのかもしれません。

これらは本当に公演のライセンスを払い出した私のミスです。
この内容をもっと早い段階で吸い上げなければなりませんでした。
確認不足です。

研修プログラムについても用意はしておりました。研修は有料(1万円)であるため、任意としておりましたが、有料ではありますが「業火館殺人事件」を1公演丸々行いますので、研修の際は、お客様を交えた公演として募集を行って良いことにさせていただいています。そこで研修費がペイできるようにしたつもりでしたが、ハードルがあったかと思いますので、今後は任意ではなく、都内行ける範囲だけでも、ヒアリングを含め、必ず伺って案内するようにしたいと思います。
また、都内以外の店舗様には、初歩的なことであっても「マーダーミステリーとは」といった内容を共有するようにいたします。

公演を中止にしてもらったワケ

色々とありましたが、人間誰でもミスはあります。もちろん私にもありますし、多少のミスは人間味があるとすら思います。

故に、今回の問題も、天岩庵さんが適切に対応し、是正していただければ、あまり煩く言うつもりはありませんでした。

ただ、残念なことに、頂いた文章からも、口頭のお話からも、まず「自分は間違っていない」「自分以外(今回の件で言えば「ルール」)が間違っている」という内容を話されるうえ、Twitterの「一部誤解を招きうる記載が見られます」「本件で緊急でするべきことを優先して対応しております」といった発言のように、自分の正当性を訴えたい一心から、具体的なことは述べず、虚実を混ぜて誇張し、責任を回避する言動が散見されましたため、今後についても意識的な面で是正が難しいと判断し、公演を中止していただくように申し入れました。

この判断を決定的にした文章が以下のメールの文章です

本件につき批判はすべて受けますが、前提となる事実認識に間違いがある状態での炎上は何としても早期に無くしたいと考えております。

誰も事実認識に間違いがなく、他ならぬ天岩庵さん自身が事実認識に間違いがある状態であることを認識されていませんでした。

そして、優先されるべきは「火消し」であって、お客様ではないことがこの一文から簡単に読み取ることが出来ました……本当に残念です。

既にプレイされた方で、納得が出来なかったお客様については、本当に残念な想いをさせてしまって申し訳ございません。

振替公演は全て対応させていただいたかと思いますが、もし、他にもございましたら、遠慮なくお申し出いただければ幸いです。

この度は重ね重ね、ご迷惑をおかけいたしました。

サポートは今後のマーダーミステリーの制作に使わせていただきます。それ以前に、サポートは皆さまのダイレクトな応援なので本当に励みになります。ありがとうございます!