梨山碧(かなず)

札幌の管理栄養士です。夫は古本屋「古本浪漫堂」平岸にごちゃごちゃしてます。俳句結社雪華…

梨山碧(かなず)

札幌の管理栄養士です。夫は古本屋「古本浪漫堂」平岸にごちゃごちゃしてます。俳句結社雪華同人 ゆきしづく 札幌ホトトギス 現代俳句協会会員 日本茶アドバイザー 今年は演劇を見た感想を載せていくにチャレンジ中。

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    雑多な俳句談義。メンバーは現在Fよしと、梨山碧の二人放談。

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天井の蝿の沈黙一葉忌

天井の蝿の沈黙一葉忌 Fよしと にちげつは月一回の月はじめに音羽紅子さんが開催する袋回し句会だ。 袋には各々お題を書いて右の人に渡して袋の中に短冊にお題を盛り込んだ句を三分で書いて行く。 スピード勝負の句会である。 大体日本酒が持ち込まれガブガブ飲みながら俳句を詠むのだが、皆よく三分で何句も詠めるなと感心する。 完璧なお遊びとして行っているがここで出来た俳句を下敷きとして改めて投稿する事もある。 十一月は虫も暖かさを求めて家の中に侵入し始めて案外、部屋の中に虫が飛ん

    • にちげつ11月

      顔馴染み熱燗熱さ加減する 引っ越しを一一月はいたします 霜月や指折り日々足りなくて

      • 監獄*ROCK YOU!

        大人の事情協議会と言うか長岡登美子さんの作品はなるべく観劇する方向でいるので初日に観てきました。初TGR参加作品です。 TGR とは Theater Go Round 札幌の芸術祭というところ。 演劇は劇場に行くと投票券が渡されて☆を塗りつぶして演劇ごとに点数化。 色々賞を決めて盛り上げましょうという取り組みです。 前年度は劇団5454「宿りして」が大賞を取ってらっしゃいます。 今年も期待できる演劇を見せてくれるはず。 11月は一ケ月間様々な演劇が見られる期間です。

        • 博士と過ごした無駄な毎日

          初演を琴似のパトスで見て、けっこう感動した演劇「博士と過ごした無駄な毎日」がコンカリーニョで再演とのことで見に行きました。 町田誠也さんが作・演出であるのでどこを変えてくるのかも楽しみのポイント。 初回のキャストと変わらず、 袖山このみさん(劇団 word of herarts) 飛世早哉香さん(in fhe Box/OrgofA) 服部一姫さん 温水元さん(満天飯店) 本庄一登(演劇家族スイートホーム) 5人で演じておられました。 「木製戦闘機キ106」が北海道の江別の軍

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        記事

          民衆の敵

          イプセン 民衆の敵 札幌座の公演が一カ月に迫りました。 イプセン、ノルウェー生まれ。 生まれた家は裕福だったが没落。 15歳から働いて20歳から戯曲を書いて上演。自費出版してます。 大学受験に失敗し、労働運動をしていましたが、運動弾圧の流れの中、運良く検挙されず1851年にノルウェーのベルゲンの劇場の作家兼舞台監督に就任。六年間滞在中に五編を上演しますが、あんまり受けなかったようです。 64年にイタリアで生活をして劇詩「ブラン」で牧師の「全か無か」と叫ぶ演劇で好評を得ます。

          葉桜とセレナーデ

          ようやく演劇シーズンのトリが登場しました。 のと⭐︎えれきの登場です。 この演劇はのとえれきがごまのはえさんに書き下ろしてもらった脚本。ごまのはえさんが彼らの今までの舞台を観て書き下ろしたと言うのも一つのポイントかもしれません。 演劇ユニットのと⭐︎えれき。 二人の(いつも)ガチンコのお芝居。 迫力がありすぎて、今回は小林エレキさんの自分で自分のほおを殴る芝居があまりにも強くて音も凄くて実際に赤くなっていたので本気で心配になっちゃいました。1秒足りとも目の離せないお芝居でし

          葉桜とセレナーデ

          わだちを踏むように

          札幌演劇シーズン2024 ラスト2本でございます。 長い夏が終わりますね。 ライジングも終わりましたが、演劇はまだまだ引っ張ります! 演劇家族スイートホーム 2019年に3日間上演された演劇です。 わだちとは「同じ轍(わだち)を踏まない」と慣用句で用いられます。 家族というDNAの楔を断ち切って、親の真似などしたくない!! 父のわだちを踏むものか! そんな思いからこのタイトルはあるようです。 以下 ネタバレを含みます。 ネタバレを読みたくない人は読むのは止めましょう

          わだちを踏むように

          アラジンと魔法のランプ

          演劇シーズンも後三作品の公演が残るのみになりました。 劇のたまご 子供に演劇を好きになって欲しいパワーが溢れてました。 チラシにはランプと魔神。 やまびこ座は札幌市営地下鉄元町から徒歩8分。 札幌座の公演は主に扇谷記念スタジオ・シアターzooで見る事が多いからやまびこ座で見るのは珍しいのですよ。 熊木さんと木村さんの前説からの突然のアラジンの登場。 座席の目の前のちびっこがお芝居なんて観たくないから一分でここを出ていいかとお母さんに聞いていました。 そんなちびっこが

          アラジンと魔法のランプ

          9人の迷える沖縄人

          2015年「12人の怒れる男たち」をコンカリーニョで見た沖縄の劇団が、お芝居から着想を得て出来上がったのが「9人の迷える沖縄人(うちなーんちゅ)」となります。 9年越しの里帰り的な公演でした。 「12人の怒れる男たち」も緊迫感のあるシーンが続きます。 この沖縄からやってきた舞台。 どのように北海度で上演された舞台と沖縄が化学変化しているのか楽しみに拝見した方も多いのではないでしょうか? 1972年、本土復帰寸前の沖縄の新聞社に様々な意見を聞きたいと集められた老若男女。 おじ

          9人の迷える沖縄人

          きをみずもりをみる

          札幌演劇シーズン2024。 始まっております。 札幌座さんの「西線11条のアリア」。 劇団fireworks「沙羅双樹の花の色」。 観劇終了、公演期間も終了しております。 「西線11条のアリア」は札幌座のベスト作品だなあと思いました。 流石、札幌座。 チケットが次々と売り切れておりました。 劇団fireworksさんは大人数で圧倒される殺陣が迫力ある時代劇ものでした。 昨日見ました、パスプア「きをみずもりをみる」。 今回はこちらを観劇して感想を述べていきたいと思います。

          きをみずもりをみる

          あしらの俳句甲子園2024その10 決勝戦の風景

           思い返せば2023年、夏の俳句甲子園にボランティアとして参加していた。単なる北海道地区の予選の受付だけど。  ピンクの俳句甲子園と背中に印刷されたTシャツに違和感を覚えながら3校5チームの戦いを見つめていた。  松山の本戦で旭川東高校が予選から敗者復活で勝ち上がり開成高校と戦い準優勝した事を俳句仲間と熱く語り合った。  予選会場には新聞社もテレビ局も声をかけても来ない。北海道の人は俳句に興味ないのかと軽い絶望を抱く。指導者不足や認知度の低さから俳句を詠もうとする高校生は周

          あしらの俳句甲子園2024その10 決勝戦の風景

          札幌演劇シーズン2024 冬

           さて、演劇シーズンを見終わってしまいました。  雪が降る中の劇場へ通うのは味わい深く、芝居小屋に入って暖かさにほっこりして眠気と戦いながら見るのも演劇シーズンとしては今回が最後になります。  夏にロングランとして公演されるので、冬は一応ラストでございます。  「ピース・ピース」 母親と娘の三部作。  一人が朗読し、二人が演じる三人だけのお芝居です。  三篇の奇妙な親子を見る訳なのですが、何処となく他人事ではなく、自分の経験した赤裸々に話したくはない過去を開け放つようで

          札幌演劇シーズン2024 冬

          あしらの俳句甲子園2024その9 俳句の妖精 後編

           理科ではH2Oと習う若水を詠む。  中堅戦は、  若水や鯛めしの焦げ匂い立つ(辞令は突然に)  若水を綿に湿らせ唇に(蝦夷のきのこ)  夏井いつき組長の「若水で寿げっ!」と脳内でお言葉を浴びつつ(空想ですよ)私の介護と鯛めしの句のディベートが始まります。  鯛めし、お宅で炊かれるんでしょう。いいなぁ、まだ食べてないよ。松山来たのに。  幸の実ちゃんの質問、  「若水をなぜ綿に湿らせて唇にやっているのでしょうか」  「水が喉を通らない老人の方に唇を濡らしてあげる介護

          あしらの俳句甲子園2024その9 俳句の妖精 後編

          あしらの俳句甲子園2024 その8 俳句の妖精 前半

           一つ前の試合が「若水」について熟知しているベテランの試合ならば、我々の二回戦は少し若水わかってないかも?と思わせる戦いではあった。「正月の水、それがどうしたの?」と我々は思っていたかもしれない。  うすうす審査員の方にも伝わっていたであろう。皆、頭を痛めたに違いない。  時間は少し戻ってその日の昼頃、実際に見た景色を詠んだ方がいいよと作戦会議で(説明に困らないから)職場の口腔ケアについての事を私が俳句にした。  それに釣られて花河童さんも母の介護の記憶を頼りに水を飲ませた

          あしらの俳句甲子園2024 その8 俳句の妖精 前半

          あしらの俳句甲子園2024 その7 チームくじら雲を褒める!!

           若水って知ってました?  知りませんでしたー!  井戸って北海道にあまりありません。  手押しポンプは記憶がありますが、冬はグルグル動かせないようにテープを巻かれてました。  なんじゃ、そりゃ?のお題、二回戦の「若水」。  チームくじら雲 vs  雪うさぎ  実質、これが決勝戦だったと思います。  しっかり「若水」の本質を分かって俳句を詠まれてらっしゃいます。  先鋒戦、  初水の豊麗線をつたひけり(くじら雲)  若水の一歯研ぐかに磨きたる(雪うさぎ)  ほうれ

          あしらの俳句甲子園2024 その7 チームくじら雲を褒める!!

          あしらの俳句甲子園2024 その6 チームホッカイドー!

           一回戦、蝦夷のきのこは対戦をお気らく女子会とする。  悪者の見事斬られる湯ざめかな(蝦夷のきのこ)  なるきのこさんの銭湯の脱衣所の俳句に対して、  湯ざめして甘皮かたく戻りけり(お気らく女子会)  きのこさんは男性だ。甘皮は爪に被さった薄い皮の部分。ネイルを知らなければちょっと理解が難しいかも。本当はきのこさんにネイルの事だよーと言いたかったと花河童さん。きのこさんが頑張って応戦してました。湯ざめと甘皮の繋がりがよくわからなかったので読み取り不足のようであった。男

          あしらの俳句甲子園2024 その6 チームホッカイドー!