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019 おにぎり その3(おにぎり研究家、「いちほまれ」を食す)

『015 恐竜』で、福井県に行った話を書いた。
 恐竜博物館が目当ての旅行だったのだが、博物館がある勝山市から少し足を延ばして、福井駅まで行ってみた。

 目的は、「いちほまれ」

「いちほまれ」は、コシヒカリを超えるお米を目指して開発された、福井県のブランド米である。
「日本一(いち)美味しい、誉れ(ほまれ)高きお米」が名前の由来だそう。
 コシヒカリと言えば、新潟県の南魚沼産が有名だが、実は、福井県が発祥なのだ。
 あのコシヒカリを生んだ福井県が、絶賛売り出し中のお米。コメの食味ランキングで、最高ランクの「特A」評価も受けている。
 おにぎり研究家として、これは是が非でも食さねば。

「いちほまれ」探し

 中心地に行けば買えると思い、夫に運転してもらった。勝山の恐竜博物館から、福井駅までは四〇分ちょっと。

 結論から言うと、福井駅のお土産屋さんに、お米はなかった
 福井の銘菓や特産品がメインで、その他に珍味、地酒、スイーツやお弁当も。
 石川からだと恐竜博物館までは、アクセスが良かったので車にしたが、新幹線で来たなら、ビールを飲みながらお弁当を食べたい。

 気を取り直して、駅から徒歩五分のところにある西武へ。
地下の食品売り場で、「いちほまれ」をあっさり発見。お米だし高級路線なので、デパ地下ならあるだろう、という読みが当たった。二キロで一二〇〇円ちょっと。駅でも売ってほしいなあ。
 西武で二〇〇〇円以上お買い物をすると、駐車場が二時間無料だったので、オーカワパンのウエハースサンドや栗饅頭など、福井のお菓子も買って、帰宅。

実食

 わが家では、お米は野菜室で保存しているので、まず、ジップロックに「いちほまれ」を移した。
 カップに掬って、しげしげ。つぶの大きさ、かたちは普通。シャカシャカといで、炊飯器のスイッチオン。

 炊きあがって、ぱかっと炊飯器のふたを開けると、甘みの強さを予感させるいい香りがふわり。つやつや光るご飯つぶに、わくわく。混ぜるのにご飯にしゃもじを入れて、「あっ」となる。
 ご飯がしゃもじを押し返す弾力が、大きい。お茶碗によそうと、やや細長いつぶに炊きあがっていた。

 実食。
 コシヒカリを超えるお米を目指しただけあって、口に入れただけで甘みを感じる。噛むほど甘みがじんわり、口いっぱいに広がる。
 そして、弾力のあるつぶ。固めのお米が好きなので、好みの固さだ。
 感激。

おにぎりとしては、、、

 この「いちほまれ」、何がすごいかというと、冷めても甘みがぜんぜん落ちないのだ。しっかり弾力があるので、べちゃべちゃにならないところも高評価。
 おにぎりとしては、ふんわりした口ほどけがないので、どちらかというと、お弁当向きのお米だと思った。
「いちほまれ」を弁当箱いっぱいに敷き詰めて、日の丸弁当にしたい。この甘みなら、おかずは要らない。
 レンジで温めても固さが残ったので、冷蔵は向かないよう。

 以上、おにぎり研究家による、「いちほまれ」の報告レポートである。
「いちほまれ」は、その名のとおり、白くてつやつやのおいしいお米であった。
 白いといえば、最近、お米の虫食いって、見なくなったなあ。


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