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Tough

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#ニーチェ

ニーチェの神話とソクラテスの論理

こちらはマガジン「Tough」の記事です。 かなめさんが書かれたこちらの記事への応答として書かれています。 かなめさんからいただいた2つの質問についてお答えします。 1.ニーチェの哲学について、どのあたりが気に入ってますか?何か信濃さんの気になるポイントはありますか? →気に入っているところは、素直なところです。 ニーチェが、キリスト教やソクラテスがいかに偽善的かということを語る部分では、「筆が止まらないぜ…!」という感じで、たいへん饒舌になるのを感じます。言い回しは大

論理で神話を殺し、神話を現実に求める

今回読んでいる『悲劇の誕生』で、私の中で軸にしたい言葉は「擬似的な信仰」だ。『悲劇の誕生』の中で出てくる言葉ではないのだけれど、でもそのことについても言っている気がするのだ。 放送大学の授業を受けた中で哲学の授業があって、そこで提出した課題文が気になって仕方がない。多分これからも自分で書いたその文章を何度も見返しながら、その文章の意味合いを自分で考え直していくんじゃないかと思う。 その課題では現代における哲学の可能性について問われた。私は「疑い、思考し、理解するというプロ