私の大学時代編 カジノ出禁から株式市場
はじめに
就職時期の話の記事が想像以上に反響がありまして、せっかくなので、大学時代の激しかった物語についてもお話したいと思います。
この記事でも大体四部編成で大学時代編です。
・初めてのラスベガス
・初めての大勝ち、目覚める好奇心
・カジノ出禁
・株式市場
初めてのラスベガス
都内某国立大に晴れて合格した私は数学の道を歩もうと考えていた。
しかし、一般的な数学好きの学生と違い、私は何故か英語が好きだった。
英語が好きだったので、大学の長期休暇でロサンゼルスへ1ヶ月半ほど英語の語学留学をしに行った。
ロサンゼルスの気候は本当にほのぼのしていて、常にあけぼのだった。
語学学校の休暇中に近くにあるラスベガスへ旅行しに行った。
初めて見たあまりにキラキラした景色、とにかく夜が明るかった。
そこで、私はちょっと小走りでカジノに入る。
初めての大勝ち、目覚める好奇心
そこは、カジノ。
大勢の人で賑わっていた。カジノに入る前の道で、ゴミ箱の上で嘔吐していた女性のことは忘れよう。
一番盛り上がっていたのはブラックジャック、賭け金は1ドルから。
ここで私は何も知らずにとりあえず遊んでみる。ルールはディーラーが丁寧に教えてくれた。
最初は覚えることも多く難しかったが、慣れると簡単だった。
「あ、お金が増えた。」
金利の英語名が何故interest-rateなのか、それはinterestingだからなんじゃないかと思い始めた。
どんどん稼ごう。そう思い始める。
そこで、ある方法に気付く、マルチンゲール法である。
負けたら負けた金額の倍を賭ける。最初はそれで負けないんじゃないかと思い始めた。
400ドルくらいしか持っていなかったのか、運が良く一気に2000ドル勝って、大学生ながら5つ星ホテルのVenetian Hotelに宿泊した。一泊350ドル。
その日は、人生で勝った気分がした。物凄い気分が良かった。ここから転落するとも知らずに。
翌日、もっと高い賭け金のテーブルへと座った。どんどん賭けていく。
倍々によって賭け金は400ドルまで膨れ上がり、そこで負けて破産する。
20ドルのバスでロサンゼルスへ帰った。気分は負け犬。
カジノ出禁
その後帰国し、数学を紙とペンでしかやって来なかった私は、ブラックジャックというゲームを攻略しようとした。詰まる計算式、解けない。
ブラックジャックの攻略法
ブラックジャックはデッキからある程度のカードが出てシャッフルするようなルールがある。(最近は毎回シャッフルするような場所も出ているが。
このルールによって、残ったデッキの状態によって、期待値が変わる。
例えば、自分のカードが10, 5で合計15, ディーラーのカードが6だとして、デッキの状態が[10, 10, 6]とかなら、ディーラーは100%の確率で22を超えるので、この時、私が取る戦略は「ステイ(何もしない)」である。
このように残りのデッキの状態によって、確率が変わるため、プレイヤーにとって有利な確率になることがあるのが必勝法である。巷では、カードカウンティングと呼ばれている。
私は初めて戦略をシミュレーションするためにプログラミングを学んだ。これは投資におけるバックテストと同じ感じではあったが、ルールがトレーディングより複雑であった分、実装はかなり大変であった。幸い周りにプログラミングが出来る知人がいたので教えていただいた。C#で猛烈に書き続けた日々は今でも忘れない。ブラックジャック、いや、カジノに勝つために。
晴れてシミュレーターが出来て、期待値、分散を計算できるようになった私は、自分が疲れずに出来る戦略で期待リターンが高い戦略を探した。結局、現場では人の頭で計算することになるから。
いざ、ラスベガスへ二回目の挑戦、これは一回目の挑戦から一年程度経っていた。これは勝てる、そう自分を奮い立たせた。
いざ、勝負する。確かにあまり負けない。そのまま、賭け続ける。
2日目になって、ブラックジャックのインシュランス(相手のカードがAの時に、負け金額が賭け金に対して、勝ち金額は賭け金の2倍になる賭けのこと。必要な確率は1/3。)になったとき、私はカードの枚数を数えていたので、インシュランスに賭けてしまった。
そのとき、ピットボスというディーラーの上司が私の所へ来た。
「no more blackjack. go play roulette」
ブラックジャック生活がそこで終わった。
他のカジノも見たが、ルールが異なる度に期待値が変わるので、緻密に計算する必要があった。有利な条件で戦えるカジノは中々無いのである。
渡航費、生活費を入れると全然元が取れない。
オンラインカジノでもブラックジャックを遊んだが、そこではリアルタイムで計算し続けた。気付いたことは、オンラインカジノは間違いなくイカサマをする。確率的にもそうだし、イカサマをしている瞬間を捉えた動画はインターネットに結構転がっている。
ブラックジャックではもう稼げない。
次の戦いの場は、株式市場。
株式市場
もうここまで来ると英語には全く興味がなかった。
この世のあらゆるプレイヤーに勝つ。そう考えていた若い自分がいた。
株式市場の始めるにあたって、様々な用語を勉強した。
ETFってなんだ?、そんなレベルから始まる。
そして今度は数理モデルに株価を当てはめようとする。
公式に従えば勝てると考えていたから。
ブラックショールズモデルに当てはめようとすると、あれ期待リターンとは?どうやって計算するんだろう?そういった疑問が頭の中で溢れた。
今思えば、ナチュボンになりたいと目覚めたのは、ここからだった。
まずは、バリュー投資の勉強から始めた。財務諸表読んだら、会計用語のオンパレード、全然愉快なパレードではなかった。
様々な株式の価格評価サイトも参考にした。そこで気が付いた。株式市場の一般的な評価方法は絶対評価ではなく、同セクター(競合他社)との相対評価なんだと。
いくつかの基準で相対評価した。
よし、これで完璧なはず。
いざ、戦場へ参る。 (続
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