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【誰もが一度は憧れるあの職業に就いてみた話】(ただし1ヶ月で辞める)

かれこれ20年くらい前の話。

『未経験者歓迎』

当時新しいバイトを探していた私は、ひとつの求人広告に釘付けになった。

募集内容は【探偵】

これはもうアレですよ
誰もが子供の頃から一度は憧れる職業じゃあーりませんか??

若かった私は怖いもの知らずで、
なんの躊躇もなく電話、即面接即合格即研修となった

が、表題にある通り、結局私は1ヶ月でその憧れの仕事を辞めることになる

研修でまずやったのは、尾行の練習だ

先輩探偵が尾行対象の役になり、私はそれを必死に追う

向こうはこっちを撒くために、電車をとっかえひっかえ、
わざとパチンコ店に入って反対側の出口から出たり。

カメラを持たされ、対象者の写真もこっそり撮らなければならないのだが、もうこっちは初心者な上必死なので隠し撮りどころかバレバレ、少しでもチャンスあれば真正面からバシャバシャ。
今思えば周囲の人間からは何事だと思っただろなー(笑)

次は○○器(自粛&時効)の仕掛け方。ほほーと納得しつつ、世の中って怖いなと実感。

研修は以上(笑)
あとはもうぶっつけ本番での張り込み。
とにかく探偵って証拠が命だから、写真を押さえるのが大事。
ただただじっとシャッターチャンスを待つ。
ありゃ冬なら1ヶ月待たずに辞めてたな。

で、なぜ1ヶ月で辞めたかなんだけど、


とにかくつらすぎた。

何がといえば、メンタルにきた。

向き不向きもあるんだろうけど、
失敗できない、二度とチャンスはない!というプレッシャー、依頼内容の闇、人間への不信、そしてもちろん24時間体制で待機しなければならないため、夜中に呼び出しがかかり急遽出勤することも度々だった

今思えばだけど、若くて美しいもといたくましい私がうざかったのか、先輩達のいびり…?みたいなのもあったなそういえば…

そんなわけで私はあっさり夢破れて1ヶ月で辞めた(やめたった)

ただひとつ、入社時に提示された条件の中に「3ヶ月以内に辞めた場合は給料は半額」との一文があったこと、しかしその時は憧れの仕事にようやくつけて嬉しくて、辞めるわけないじゃん!!って全く気にもしていなかった


しばらくして、半分になった額の給与が振り込まれていたが、後悔はない(涙)

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