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凄腕エージェントはトライアングルを武器にする

僕は、ある組織のエージェントだった。

その組織のメンバーは、様々な特殊能力を持ち、その人外の能力を利用して裏社会で生きていた。

僕も例に違わず、ひとつの特殊能力を持っていた。
コードネームは、トライヒュプノス

僕の能力は、トライアングルを使った強制催眠だ。

対象者と目を合わせて、トライアンアングルを打ち鳴らすことで、強制催眠に陥らせる。
効力は、トライアングルの音が鳴り止むまで。

タイマン最強。組織のメンバーも恐れる必殺の能力だ。


その日、仕事が入った僕は、銀行に赴いた。
不正を続けている頭取の暗殺を依頼されたのだ。

ターゲットを補足した僕は、トライアングルを打ち鳴らす。
頭取は、すぐさま昏睡状態に陥る。

今日も楽な仕事だった。
そう思った刹那、背後からナイフが襲ってくる。

部屋に潜んでいたガードマンが、僕を襲撃したのだ。

慌てて僕は、ガードマンにトライアングルを打ち鳴らす。
護衛は、すぐさま昏睡状態に陥った。

額から大量に湧き上がった冷や汗を拭っていると、今度は、背後から銃声が聞こえた。
銀行の頭取が目を覚ましたのだ。

僕は、慌てて振り向いて、トライアングルを打ち鳴らす。

昏睡する頭取、起きるガードマン。振り向きトライアングルを鳴らす僕。
昏睡するガードマン、起きる頭取。振り向きトライアングルを鳴らす僕。

永遠と続く攻防の中。僕は強く、強く覚悟を決める。

帰ったら、スナイパーライフルの練習をしよう。
タイマン最強の能力は、狙撃技術だ。

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