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自閉息子の赤ん坊時代。度を超えて不器用

 今回も、16年前、息子1歳半の時の話から始めます。

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 朝ごはん、息子が飲まない。食べない。おかしい。
 いつもなら一気に200cc飲み干すイオン飲料も殆ど飲まず、口元からしたたらせている。
 ロールパンも、目玉焼きも、いつもならパクパク食べるのに。
 ヨーグルトだけは食べてくれたが。
 ぐずぐず言って、しまいには泣き出した。
 どうしたんだろう、夜明けにも久しぶりに夜泣きしてなかなか寝付かなかったし。
 昨夜、アジを食べさせたけど、もしかして小骨が喉にささったんだろうか。(滲汗)
 「大丈夫?どうしたん??」
 心中大いにあせりつつ、息子を抱く。
 おぁ?口の中になんかあるぞ?
 へぇへぇ泣きじゃくる息子の口をこじあけると・・・チューブ塗り薬のキャップが・・・いつから入ってたんだ!?
 はぁぁ、飲み込んでなくて、本当に良かった。
 さいわい古い塗り薬で、口の周囲の薬剤が固まっていたから、薬自体を大量に摂取せずにすみ、助かった。

 キャップを取り出してやると、勢いよくイオン飲料を一気飲み、パンも卵もはぐはぐはぐはぐ。おまけにはしゃぐことはしゃぐこと!
 だから、食べて変なら口からべーしなさいよぉ、頼む、べーを覚えてくれ、早く!(半泣)
 塗り薬一式、高いところに置き直した。ああ、こやつはこれから何をしでかしてくれるのか。親と手をつなぐのが大嫌いで、走る車にへぇへぇ喜びながら突進していく息子の将来が真剣に心配である。
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 赤ん坊は手の届くところにあるものは何でも口に入れるから気を付けなくては、と育児の常識はあったのですが、息子はそういった事をしない子だったので安心していた時の出来事でした。
 (下の娘は逆に何でも口にしまくりでした)
 驚いたのは、口に入れたキャップをどうして舌で押し出さなかったのか?という点でした。
 まさか、そんな事ができないんだとは思わなかったので。
  この事件の時まで、息子の不器用さが度を超えている事に気づいていなかったですね・・・そして、今思えば他の赤ん坊がみんなする事を、息子はどうしてやらなかったのか、それにはちゃんと理由があったのだなぁ、と。
 コップから飲めないし、普通のストローも使えないので随分長い間マグマグを使っていました。
  食事の時は、親が与えるのを大人しく口を開けて、丸のみ。咀嚼を殆どしなかった事に気づいたのも後から。
 離乳食の頃には、咀嚼せずに食べられるものが殆どだったので、好き嫌いは本当に無かったんです。
 うちの子、嫌がる食べ物がなくてラッキー♪なんて余裕こいていた私。
だがしかし、この不器用さがその後の、まさかの大偏食黄金時代、野菜も肉も魚も食べませんよーだ!!を引き起こしたのでありました。
 偏食に振り回され、疲れ果てる母!
 料理に工夫を凝らしてくれる祖母の情愛を踏みにじる偏食大魔王!
  その傍らでわれ関せずとばかりに手づかみ汚れまくりで食事をし、祖父の食欲を削ぐ自己主張のカタマリ定型娘!
  怒涛の日々が繰り広げられるのでありました、とぅびぃこんてぃにゅう? 

 






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