香港 / #5 幸せになるためには
上機嫌で店を出て塩分の高い食事の帳尻を合わせようと帰り道にココナッツを買う。夜の風が気持ちよく香港に数ヶ月 滞在したらどんな生活になるか想像してみた。
そんな考えが浮かぶほど香港が好きになってた。
ホテルに戻ったらハッピーリラックスモードの私に「ずるい」という2人を横目に、シャワーを浴びてディナーに向かう支度をする。旅先には何があるかわからないから必ずスーツケースに放り投げてもシワにならないようなフォーマルなものを持っていくようにしていて、今夜はそれを着る。
今夜は昨日のメンバーを筆頭にファッション系とArt Baselに関わるアート系のメンバーが交流を深めるという会で、予想以上の人数に驚きながらもいろんな人たちと会話を交わした。
自分も同じファッションに関わる仕事をしているけど、また違った目線で業界を捉えている人たちの話はとても勉強になる。
今回みたいに第一線で活躍する人々に混じった時、少し焦りを感じるのはまだまだ自分にやれることが沢山あるということで、日本に帰ったらやるべきことを頭の中で考えていた。
いつも同じことばかりするつまらない自分にならないようにするには、常に新しい刺激を受けることを意識するのが大事だ。
ディナーのあとは友達を介して日本で知り合った友達のパーティーへ。
会場は通勤ラッシュの電車の様で、奥にいる彼のところにたどり着くまでに汗ばんでしまった。
ブースの隣にいた彼のパートナーとも同じタイミングで知り合っている。
彼女の持つ美しさを生かすことよりも、自分らしさを大切にしたスタイルが私は大好きだった。本人が心地良さそうであることはもちろん、それでも隠しきれない美しさとの絶妙な違和感が彼女をとても魅力的していた。
ヨーロッパに住んでいた彼女は彼と付き合い始めてから上海にベースを移している。生活ベースを移したことに関して幾つか質問すると、その辛さにも触れたうえで「結局は自分を幸せにするのに何が必要なのか知っている人が幸せになる。」と言った。
出来上がったルーティーンをこなすんじゃなくて、常に自分の気持ちやゴールと向き合って答えを出すこと。
いろんなことを考えて頭の中が忙しい夜だった。
続く
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