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香港 #8 / 香港とは


起こるべくして起きたと思ってしまうあの出会いに不思議な気持ちになりながら、友達のポップアップ会場に向かった。

なんだかんだで時間が過ぎてしまい、夜までの間ミッション感のある観光スポットをめぐるかどうか悩んだけど、自分がまたすぐに戻ってくるとわかっていたからスキップしてゆっくり過ごすことにした。

香港最後の夜だから今夜は美味しいものが食べたいねという話になり(ずっと美味しいもの食べてたけど)日本の友達から勧められていたスパイシークラブの美味しいレストランに。

広い店内はほぼ満席で、店員さんが行ったり来たりし活気の溢れるお店だった。
香港に来て初めての円卓にワクワクしながら、隣のテーブルのニンニクがたっっっぷり乗ったツヤツヤの蟹を見てここにしたのは間違いなかったと確信する。

どんどん料理が運ばれ、あっという間にテーブルがいっぱいになった。
お目当の蟹の登場に歓声をあげて早速手をつける。殻むきに苦戦していると店員さんが慣れた手つきである程度のところまで剥いてくれ、そこから3人とも無言で食べた。

食事に集中しすぎてしまうほど何を食べても美味しかった。

スーツケースだけピックしにホテルに戻ってUberを呼ぶ。
まだ香港に残る2人に別れを告げて1人で空港に向かった。

空港までは1時間弱。ぼーっと夜景を見ながら今回の旅を思い返していた。

正直 香港はいつか行ってみたいところリストの上位に入っていたわけではない。
最初にも書いたように「派手なビジネスの街」と思っていた香港はいろんな時代やカルチャーの混ざった奥深い所だった。

ノスタルジックでどこか優しくて、「昔ながら」と「今っぽさ」の両方含んだアジアのNY。暮らすように旅をするのが想像しやすい場所でもあった。

大好きになって帰ってきた私はまたすぐに香港に戻ることになるだろう。
その時はまたあの豪快に笑う人生の先輩に会いに行こう。

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